アステカ文明
 
 アステカ文明は、1,428年から1,521年まで、メキシコ中央部に栄えた文明です。
自分たちは「太陽の民」であり、宇宙は太陽と闇の凄絶な闘いの場であるという宇宙観を
もっておりました。太陽に栄養を与え闇との闘いに勝利し、宇宙を救う道は、生身の人間
の心臓を取り出し太陽に捧げる他に方法がないと信じておりました。
 いけにえにする捕虜を捕まえるために戦争を続け、捕まえてはピラミッドの頂上で虐殺し
黒曜石のナイフで動いている心臓を取り出して太陽に捧げていました。そうすることによっ
てようやく心の安らぎを得ていました。
 原始的で野蛮ともいえますが、反面彼らの文明は当時のヨーロッパの文明より進んでい
る側面も持っていました。壮大な神殿や宮殿を作り、都には市場や噴水のある庭園もあり
水道の完備した邸宅に住んでいたといわれます。首都テノチティトランの人口は数十万人
でしたが当時としては世界最大級でした。ただし、「鉄」や「車」、犬以外の「家畜」は知りま
せんでした。絶頂期の16世紀(1,521年)にわずか600名のスペイン兵の持つ大砲と
小銃に敗れ滅亡しました。
 彼らの伝説で軍神により追放された白い肌を持つ神「ケツァルコアトル」が戻ってきて災
いを起こすとされていた年にスペイン兵が来たので勘違いしたことや、長年「生贄」にするた
め虐げ続けてきた他民族の逆襲、加えて「天然痘」の蔓延などが重なり、あっけなく滅亡に
至りました。


 「雑学あれこれ」トップへ