歴史的もし
今では耳にすることが珍しくなりましたが「歴も」として使われていた言葉です。
朝日新聞の天声人語からそのまま引用させていただきます。
「大げさな言い方だが、人生は選択の連続だ。一瞬ごとに、人はいくつかの道の
一つを選んでいる。何をするにしても、あるいはしないにしても、反対の行き方や
別の道が多分ある。だが、一つを選びとる。違う道を行けばよかった、とあとで考
えることもあろう。もし、あのとき別の決断をしていたら、今はどうなっているかと思
うこともある。こういう「もし」を「歴史的もし」と呼ぶ。個人にも集団にも、過去を思い
返せば、おびただしい「歴史的もし」があることに気づく。その後の歴史を変えたか
もしれぬ「もし」である。(中略)
実際には、「歴史的もし」はあくまで頭だけのことだ。なぜなら、すでに起こったこと
が歴史なのだから。