「奥様」と「おかみさん」

 江戸時代は厳密に使い分けられていたようです。武家はいくら身分が低くとも主婦は「奥様」
町人はどんなに裕福な家でも「おかみさん」でした。
 終戦後、次第に区別が曖昧になり「奥さん」がポピュラーになってきました。
   アパート一間(ひとま)で奥がなくとも奥様とはこれいかに
などと皮肉られたりしました。
 一方、「旦那」はサンスクリット語の「ダーナ」(与える、贈る)が語源といわれ、元々は「寺や僧に
布施をする人」という意味で使われました。
 江戸時代は、将軍直参の武士の内、500石以上1万石未満で将軍に拝謁できる「御目見得」以上
の格式ある旗本の家では大名ではないですが「殿様」と呼んでおり、500石以下の御家人の家では
「旦那」と呼んでおりました。
 「夫」は「ヲヒト」(男人、雄人)、「妻」は「ツレミ」(連身)が語源という説が一般的ですが、起源を「端」
や「交」とする説もあるそうです。
 ちなみに「万葉集」などでは「夫」と書かれていても「つま」と読みます。

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