人間至る処青山有り
あにただ
「骨を埋むる豈惟墳墓の地のみならんや、人間至る処青山有り」
骨を埋めるのは故郷の墓地だけではない。どこで死のうと自分の
骨を埋める所は至る所にある。狭い故郷に閉じこもらず、大望を
達成するためには故郷を離れ、ここが自分の死に場所と決めて
その土地で充分な活躍をすべきであるということ。
出典は、月性(げっしょう)という海防を重視した尊王攘夷派の僧
の「男児立志の詩」。
漢詩人としても有名で吉田松陰とも交流があり、32歳の時「清狂
草堂(時習館)」(山口県柳井市)という私塾を開き逸材を多数育て上
げましたが残念ながら42歳という若さで病死されました。
※「青山」が墓地を意味するのは、昔は墓地に常緑樹を植えたから。
男児立志の詩
男児立志出郷関(男児志を立てて郷関を出づれば)
学若無成死不還(学若し成る無くんば死すとも還らず)
埋骨豈惟墳墓地(骨を埋むるに豈惟墳墓の地のみならんや)
人間至処有青山(人間至る処青山有り」)