覆水盆に返らず

 「取り返しがつかない」というたとえに使われますが、
周の国の太公望の話
が元になっています。
 太公望呂尚(りょしょう)が読書ばかりしていて働かず
家が貧乏なので、愛想
をつかした妻が離婚を申し出て
家を出て行ってしまいました。

 後日、太公望が斉の国から乞われて役人に登用された
ことを伝え聞いた元妻
が、復縁を求めた時に、太公望が
「盆の水をこぼし、この水を元通り盆に戻せた
ら望みをか
なえると応えた」という故事。

 いったん離婚した夫婦は元通りにならないというケース
で良く用いられます。

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