参考資料6
サボテン関係単行本の主なもの:
S10成美堂書店発行;シャボテンと多肉植物の栽培知識
S28誠文堂新光社発行:シャボテンと多肉植物
S36誠文堂新光社発行:シャボテン新入門
S36誠文堂新光社発行:豪華版・シャボテン
S37大泉書店発行:シャボテン・四季のアルバム
S37主婦の友発行:シャボテンを楽しむ
S39主婦の友発行:シャボテン小百科
S47主婦の友発行:流行の多肉植物
S40〜S47誠文堂新光社発行:豪華版原色シャボテン大 図鑑1〜3巻
などがある。
その他、「ガーデンライフ」誌、「園芸ガイド」誌、など多くの園芸誌 に文を寄せるとともに、NHK,日本テレビなどの園芸番組に出演し、 又「JAPAN IN PICTURES」に10余冊の本を書き、8,000種余の カクタスコレクションを持つ、日本砂漠植物研究会の会長として コレクションの写真とともに海外にも紹介されている。

*「シャボテン幻想」は、シャボテンとあるが内容は文学で、例えばトウモロコシの受粉に関する文の一部はこんな具合で ある。(P120) 「---さわやかに晴れた夏のある朝、そよ風の中で陽が輝き、あらゆる緑が生き生きと躍動している時、王冠の羽根飾りの ようにひろげたトウモロコシの雄花から、金色に輝く無数の花粉が、空間が煙ったくなるほど降り散って、風に渦巻き、踊 り、又舞い上がって、銀髪や赤毛をみずみずしく、生き生きと振り乱して躍動している雌蕊に降り注ぎ、これを包んで、 互いに青春の乱舞をする。この中で、植物の必死の願望である受精が営まれ、生殖の意義を遂げる。----云々」

*龍胆寺はおおよそ7,80篇ほどの詩作を行っているが、一部は三田文学に発表されたり、全集や、サボテン関係の著作の一部 に付録的に発表したりして入るが、殆ど原稿のままになっている。変わったものとしては、神奈川県大和市立中学校校歌が あり、学校に入り口に歌碑として刻まれている。


大和中学校校歌:

1.相模の野辺に鶴舞ひて     4.ほのほと燃ゆる夏の日も        富士の煙のたなびきし       学びの庭はせみ時雨   興亡歴史八百年          われら空ゆく雲のごと   われらの夢に通うなり       自由の国を想うなり 2.丹沢おろし吹き荒れて     5.塵のうき世に秋来きぬと   黄塵空を覆うとも         北斗めぐりて告ぐるとき            われら林の木々のごと       われら園生の菊のごと   肩組み合わせ進むなり       清く気高く匂うなり 3.早わらび春を招くとき   かげろう燃ゆる地に立ちて   われらこずえの芽のごとく   青春の誇りを謳うなり 


作曲者は、龍胆寺と同じ中央林間に住んでいた、鈴木次男(東京芸大作曲家卒)で、グレゴリア聖歌のジャンルで美しい曲 を残している作曲家で、龍胆寺とはそのほか幼稚園の園歌の作詞作曲、大和音頭(龍胆寺選者;鈴木次男作曲)などで共作している。 大和音頭は、戦後日本ビクターでレコードが作られ、今は殆ど歌われないが、埋もれさせるには実にもったいない素晴らしい メロディーとテンポを持った曲である。

*龍胆寺と音楽:
龍胆寺は大変音楽好きで、洋楽を好み、SP時代にはビクター製の大型蓄音機を、LP時代には弟子の一人に、大音量の出る 所謂「電蓄」を作らせて、レコードも可なり幅広いジャンルのものがあったが、クラシックでいえば、「カルメン」、「舞踏 への勧誘」、「ペールギュントの朝の歌」とか所謂入門編の音楽にとどまり、自分は難しい音楽はわからないけれど、こういう 音楽は、とても素晴らしいと思って聴いているのだが、本当はあまり程度の高くない音楽なんだろうか、専門家の意見は どうなんだろうかと、一度前記の鈴木先生に聞いたことがあるらしい。それに対し鈴木先生は、「いやいやこれらは、本当に 素晴らしい音楽で、決して入門の程度の低い音楽なんかじゃない」と云っていたと、龍胆寺は嬉しそうに家族にか語った事が あるそうである。


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