いちまいの絵

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2020年6月

202006
『キクイモの宇宙船』

(Helianthus tuberosus became a spaceship and left the earth.)
紙に交響(多種)水彩
25cm×33cm(額含まず)

無農薬の土中から収穫したての菊芋(Helianthus tuberosus)を見て、
一つ一つの個性的な顔かたちに、
抱えきれないほどのたくさんのイマジネーションで拉致?され、
宇宙に連れていかれた。

色合いは、各々から実際に感じたもので、愛嬌ある印象だった。
なぜにキクイモが宇宙なんだろうか?
それは自分の心の内奥の不安にあるのかもしれない。

新型コロナウィルスで地球がどうなるのか?
国と国が互いを隔離し、非難しあい、
地球全体よりも、自国の経済の存続に・・
あえて言うと、政府の存続にやっきになっているように見える昨今。

星の7割が美しく青い、命を育む海で構成されている地球。
その一員に過ぎない人類が、海と地を汚し、生物を乱獲し、
追いやり、自然のバランスと種の垣根を取り去り、
基地を作って我が物顔にふるまい続ける中、
新型コロナという、人類史上顕著な災害で、
逆に地球規模で苦しめられている。

ここに描かれたのは、例えば
「菊芋の形がかっこいいスターシップに見えたんで、
スターウォーズのように宇宙に配置してみましたー」ではない。
だから宇宙には、なにか黒くうごめいた、
うねりの波のようなものが見え隠れしているのだ。

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