【杖で奏でる山道】
Climb the mountain road of life with a cane.
You can hear music on the way you walked.
紙に多種水彩、墨など 38cm×28cm
何度も登った秩父長瀞の宝登山。
だいたいこの時期・・春を待ち望む「やや寒」頃に登る。
樹は白髪のような裸の枝。
時折の風で揺らされると、よろけて見えたりもする。
パートナーがついていた杖は、
彼女の母親が生前使っていたものだった。
荒れた路に樹の影が伸びて、
弦のように連なっていくと、
杖は弦を奏でるピック?・・歩くさまに不思議な印象を抱いた。
70歳近くの我々夫婦だが、
いまだ「道半ば」だと思う。
私達の歩む人生の山は、決して低山ではない。
ジョン・レノンがオノ・ヨーコに語ったとうり、
「一緒に歳をとろう。お楽しみはこれからだ。」
そう!まだまだなんだ。
USED BODY ではあるけれど、
膝や足腰が げらげら笑いだすけれど、
支えてくれた先人の杖で、
荒れた山道を、奏でるように進もうじゃないか。