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旧仏領インドシナ時代のサイゴン(現ホーチミンシティ)は、その美しい街並みから、別名「プチ・パリ」と呼ばれていた。当時持ち込まれたフランス文化は、その後のベトナムにも多大な影響を与えているが、中でもコーヒーは最もポピュラーなもののひとつとして、今でも多くの人々の間で親しまれている。 深煎りの豆を細挽きにして、金属製フィルターの中に入れる。そこに熱湯を注ぎ蓋をしたら、あとはグラスの中に黒い液体が少しづつ落ちるのを眺め、待つこと数分。濃厚なコーヒーが出来上がる。フレイバーは、フレンチ・ローストのそれに近く、さらに練乳を加えた「カフェ・スア」はまさにベトナムならではの味わい。すでにフランス本国では、過去の遺物となっている金属製フィルターもここではまだ健在で、当時から飲み方は変わっていない。 植民地時代の面影を残すコロニアル様式のホテルのカフェで、「カフェ・スア」を味わいながら、当時に思いを馳せる。長い激動の時代を経てきたベトナムで、そんな優雅な気分に浸れることが出来るのも、平和な時代がやってきた証しと言えるのかも知れない。 |
Last Update: March 26, 2002
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