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燕渓陽山 _ 木瓜鉢1(燕渓陽山 作)黄釉外縁木瓜式平鉢
[ 黄釉の素晴らしさ ]
以前、土橋緑心さんが黄釉のすばらしい時代の乗った鉢を見せてくれました。
ふっくらした木瓜式に近い形状の鉢だったように記憶しております。
その鉢を見て盆栽鉢というものは地味でなくてはならないというある種の固定観念のようなものが私の中で吹き飛びました。
鉢の時代感というものは「長年大切に着こなし体にシットリと馴染んだ革ジャン」に似ているかもしれません、私にはそのように感じます。
人を樹に例えたら革ジャンは鉢のようなものかもしれません。
買ってきたばかりの革ジャンよりも体にシットリと馴染んだ革ジャンのほうが、単車に乗っていて調和します。鉢も大切に手入れし時代が乗ってくれば醸し出される古色感とともに樹にシットリと調和してくれるように感じます。
この黄釉木瓜式平鉢は新品です。今回、嫁に出します。
革ジャンを着こなすようにジックリと1年2年・・・10年20年と大切に愛用して欲しい鉢です、それに値するように製作した鉢です。
長年使って頂く上で、想い入れがいをもって大切に使って頂けるように気持ちをこめて製作した鉢です。
白系や黄系などの明るい色調の釉そして鉢の肉厚が薄い鉢ほど時代乗りが早い傾向にあるというような事を色々な方々から聞いております。
私も小さな盆栽が好きな人間のうちの一人です、この鉢に時代が乗ってきたら手放したくない逸品になりそうです、もちろん新品でも手元においておきたい鉢ですが製作する側(造り手)としての定めとして今回、販売することにしました。
この鉢は格式的には「行」ですので雑木に適します。
「真」である松柏の泥鉢を中心とした席飾りの中で、黄釉の明るい色調の一鉢は更なる華やかさの部分で一役かってくれるかもしれません。
純粋に小品盆栽そしてミニ盆栽を愛する愛好家の方に使って頂きたいと感じます。
是非、どうぞ!
この一鉢に魂を込めて 直心是道場
平成22年10月01日 燕渓陽山
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