横浜逸品会 OFFICIAL WEB PAGE

[ 横浜逸品会WebGallery ]

燕渓陽山 _ 草物鉢1(燕渓陽山 作) 要石式なまず彫刻

 

 

土=黒泥
成形方法(全体)=一体成形(完全削出し)
制作技法(外側)=彫刻
制作技法(内側)=刳り貫き技法

 

100325_enk1.jpg

この鉢は、「江戸の鯰絵 要石」をモチーフに製作。
鯰絵の背景にある当時の江戸の人々の粋なユーモアそして震災や厳しい現実
を乗り越える江戸時代のパワーや人々の逞しさというものに対しリスペクトし、
心を込めて小品小鉢というものに吹き込んでみました。
 
先行きの見えない厳しい平成という時代は、ある意味で冬の時代のようにも感じます
今、本当の意味で世直しが必要な時なのかもしれません。
明るい未来の為に。
 
江戸の鯰絵の中にも、現世に対する新しい発見がありそうです。

 

100325_enk3.jpg

植えるものは「鞍馬苔」「蔦類」等・・・下方向ヘ垂れるもの
をイメージした鉢です、ヒメツルソバなんかも面白いかもしれません。
飾りにおいて独特の世界感を狙って、空間を一鉢で完結できる草物鉢
として製作した鉢ですが、水辺に生える柳類の添えの草物鉢としても
風情ありますね。
また、巨大な水盤の中に景色を表現してみるのも、夏に涼しそうです。
そんな感覚で調和する小品小鉢としてのスタイルも風流かもしれません。
趣を愛する心を基本としている限り、小品小鉢に対するちょっとした冒険も
必要なのかもしれません。

 

100325_enk2.jpg

高さ(鉢全体)=62mm
横幅(鉢全体)=83mm
鉢の上部開口部(内側直径)=38mm
鉢の深さ(鯰部含む内側の深さ)=56mm
鉢底の厚さ=2.5mm
鉢穴(直径)=7mm
足高(底面排水クリアランス高)=3.5mm
 ※ 最大部を測定

 

100325_enk4.jpg

 

100325_enk5.jpg

 

風雅というものをキーワードにして、その世界感を永遠に目指してゆければ
小鉢製作というものを通して、気持ちの中で永遠に幸せになれるかもしれません。
その為に努力する、そんな世界は素敵だと考えます。

 

この一鉢に魂を込めて        直心是道場

 

 

Copyright (c) 2008 横浜逸品会 All Rights Reserved.