「・・・近づかないでください。今の僕は君を傷つけてしまう」
の体から漂う健康的な血の香の誘惑に、弁慶は何度も揺すぶられる。
このままでは幾分も経たぬうちにその白い首筋に吸い寄せられてしまいそうだ。
「どうか・・・僕から離れて、どこか遠くへ・・・」
そう苦しそうに息を吐く弁慶を、はそっと抱きしめた。
理解に苦しむの行動を諌めるように顔をあげた弁慶の目の前に、肌蹴た白い肌が飛び込んだ。
「私を、食べてください。弁慶さんにならいいですから」
目の前に差し出された馳走を喰わぬ男など誰がいようか。
理性を断ち切られた弁慶は、誘いのまま白い首筋に唇を這わせた。
「本当に君はいけない人ですね・・・」
2007.1.16