■□ 第7回目 □■ |
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2002年4月27日〜29日
旅の始り
山の辺を歩きたいと思って旅の計画を始めた。一人で歩くのは危ないよと
助言を頂き次男を勧誘。◎1日目
朝6時20分近鉄奈良駅前に到着。
ホテルへ荷物を預け、近くで朝食をとり興福寺・五重塔へ挨拶し、転害門へ。
天平時代の八脚門は、ここと法隆寺の門だけらしいので、一度見てみたいと
思ってました。若草山からの朝日を受け、近くの木々は朝露が光っていた。
二月堂へ向う途中、入江氏の写真集に
載っていた場所を発見!
次男をモデルに写真を1枚。
土壁が傷んで所々土が落ちている。
これ以上朽ちないで欲しいと切に願いながら
見てました。緊張してる?
二月堂から奈良市内をボーと眺めていたら、入江氏の写真集の中にあった
大仏殿の鴟尾が、朝日を受けキラキラ光っている写真を思い出して、
お寺の方に季節や時間を尋ねてみた。
「中々そういう写真はとれませんな〜。一年に幾日もないし。」と言いながら
「6月頃やないか」と教えてくれました。
二月堂へ 大仏殿が見える
三月堂特別開扉は、まだ準備中だったので先に、春日大社へ。
参道の途中、箱に「非売品」と書かれた猫がいました。
事故にあい歩けないので毎朝外に出して気分転換させているとか・・・。
頭を撫でていると、背後に気配を感じ振り返ると鹿が来てました。
猫に会いに来ているように見えて、微笑ましかった。
春日大社では見事な藤棚があり、回りにはカメラマンが沢山。
社殿奥の森には所々、野生の藤が咲いていた。
巫女さんのかんざしも藤でした。かんざしは季節によって変わるものなのかなぁ?
非売品の看板猫くん 砂ずりの藤
三月堂の秘仏と対面、執金剛神像は衣に模様や
朱色が残っていて綺麗でした。
表情は何かを睨みつけるような感じで、眼光するどく
腕には血管が浮き出ているし、今にも動きだしそうです。
堂内は、稟とした空気が漂っていました。
朝一番の拝観だったので立ち止まって
拝見する事が出来たので良かった。
不空羂索観音立像を取り巻く仏像の中で、
ちょっと小さい日光・月光菩薩。
三月堂
駅前へ戻り、浄瑠璃寺へのアクセスを案内所で確認。
「丁度良い時間のバスがある」と教えて貰ってバス停へ。だが、いくら待っても来ない・・・。
バス会社の方を見かけたので、尋ねてみると「その時間は、バスはないよ」と。
急遽、観光バスツアーを申し込みました。若干の空席ありだったのラッキー♪
出発時間まで間があるので、東向通りにあるお好み焼き屋さんでランチタイム。
「岩船寺・浄瑠璃寺ツアー」所要時間約2時間。
岩船寺は、山門をくぐると十三重石塔が見える。
この塔は、初七日から三十三回忌までの、
13回の追善供養のため作られたものらしい。
本堂でお話を聞き、境内に出て池越しの三重塔の写真を撮った。三重塔
浄瑠璃寺では、九体の阿弥陀如来坐像と、その真中のお厨司に入った
吉祥天立像を拝見。思ったよりも小さくて、可愛らしい仏像でした。
普段お厨司の中にいらっしゃるからなのか、色彩が結構残っていました。
お庭と池、本堂の配置の事、簡単な仏像の見分け方など、お話は楽しいものでした。
三重塔 池に映る?塔
2つのお寺は京都府下なのに、京都のガイドブックに載っていない事が多い。
奈良のガイドブックに載っているのになぜ?
アクセスが不便なので、観光バスにしたけれど次に訪れる時は
もう少しユックリ拝見したいので、他の交通機関を考えようと思う。
夕食はアルテ館の「恵方」へ、前回も来たと行ったら茶粥をオマケしてくれました。
ホテルへ戻り明日の予定を確認して就寝。
興福寺の塔 浮見堂
◎2日目
近鉄奈良駅から今井町へ。
昔ながらの街並みを残すこの町は、どこかしら懐かしい気がします。
朝早かったので、お店は開いてなく残念でした。一周して次の目的へ移動。
ひっそりと・・ 日本家屋
JR畝傍駅で電車に乗る時、目の前のドアが開かない・・・。「???」
ワンマンで駅によって開閉するドアが違うらしい。三輪駅で降りるのに、
どこのドアが開くのか緊張した(苦笑)
こんなに緊張して電車に乗ったのは初めてです。
参道参道の途中に白玉屋栄寿(みむろの最中)さんがあり、
出来たての最中を次男が買って、
頬張りながら大神神社へ向う。
駐車場の車の下では、猫がのんびり寝ていた。
猫も至福の時?かしら。
玉砂利を踏みしめて本堂へ行くと、参拝客で賑わっていた。
ポケット版「山の辺」のガイドブックを購入。
神社を出て「森正」で昼食。
お店も雰囲気も良く、素麺も美味しかった。
金魚が涼しげに 釜あげ素麺
バスで長岳寺に移動。
門へ入ると見事な躑躅の参道。次男はここで「命」のポーズをして記念撮影?
楼門を入ると放生池のまわりに沢山のカメラマン。仲間入りして撮っていると
対岸の人がちょっと…。う〜ん、移動するまでもう少し待ってみようか・・・。
粘っていたらどうやら相手も同じ考えらしい(苦笑)
木々に覆われたお庭を、ゆっくりと歩いて本堂前に出た。
三輪そうめん、お抹茶の案内板があったので、お庭を見ながらお茶を頂くことにしました。小さいお庭だけど雰囲気がよくてホッコリした気持ちに。
池と本堂 お庭でお抹茶
次の目的地、白毫寺へは、天理駅でバスの乗換え。
時期外れだったので「萩」も「五色椿」も見られなかったが、境内から遠く興福寺の五重塔が見える。この景色も、いつしか高層住宅が建つと見られなくなるのだろうか?
(建築規制があるのかなぁ?)
本尊・阿弥陀如来坐像を拝見するために本堂へ行くと、熱心にお参りしている先客がいらしてた。邪魔しないように後ろでお参りをすませ外へ。帰り道、境内に居た猫君が階段の途中までついてきた。
歴史を語る土塀 遠くに市街地を望む
奈良写真美術館へ立ち寄り、ここでしか買えない入江氏の写真集を2冊購入。
ミニ写真教室が開催中。皆さんの質問に丁寧に答えてました。
対比した写真が参考例で並べてあり、この場合はこうで・・・とか
日の丸構図では撮らないようにとアドバイスをしてました。(なるほど・・・)
お土産を買い、アルテ館の「釜飯・志津香」で夕食
◎3日目
近鉄で京都へ。京都駅から真如堂へバスで移動。
次男がデジカメで塔を写していたら、カメラを持った方が「九輪が歪んでない?」
と声を掛けてきました。デジカメを一緒に見て「あれ〜?真直ぐだね」って。
いつも写真を撮りに来ている方らしくて、季節折々の真如堂の話を聞かせて頂きました。
CM効果で最近は人が多いらしいです。
本堂へ行くと、お寺の方が「お庭はいかがですか?」と聞かれたので拝見することにして中へ。
説明しながらお庭を案内してくれました。
大文字焼の山を借景に、釈迦の入滅(涅槃像)の様子が配置されてます。
撮影中? ぼんやりと
哲学の道を散策しながら南禅寺へ。ちょうど、三門の特別公開中でした。
境内が一望できて上ってきて良かったぁ〜(実は、高所恐怖症なのです)
サスペンスドラマでよく登場する水路閣。
ドラマでは主人公以外の人が居ないが実際は沢山の人で賑わっていました。
脇の階段を上って行くと琵琶湖に続いている水路があり、境内の終点まで
歩いてみましたが行きはヨイヨイ帰りは・・・。
柵も無く、崖になっていたので下を見ないようにして帰ってきた(滝汗)
山門から 水路閣
バスで祇園へ向う予定だったのですが、バス停を通過するバスが多くてどのバスが止まるのか分からなかったので歩いて行く事にしました。
そのおかげで骨董屋さんを見つけ古裂れを買いました。
石塀小路を通り、三年坂へ向う。以前探せなかったお店を発見!
本を1冊買いました。(京都の出版社)。
祇園へ行き「十三屋さん」「くろちく」でかんざしや小物入れをお土産に。
近くの店で遅い昼食を取り、お店の方に東寺行きのバスを教えて貰ってバス停へ。
東寺着は陽の暮れる頃。空模様も怪しくなり余計暗く感じる中、伽藍を拝観する。
多くの仏像の中で目を引いたのが、焼けて炭化した仏像です。
痛々しい感じでヒッソリと立ってました。拝見していても目が潤んできてしまう・・・。
講堂では、大日如来の如来部、金剛波羅蜜多菩薩の菩薩部、不動明の明王部で
曼荼羅を構成してあり迫力がありました。金堂は薬師三尊像と十二神将。
池越しに伽藍や五重塔の写真を撮っていると、拝観終了時間になった。
外へ出る途中で、可愛らしい猫達にあった。お寺に住んでいるのかなぁ?
陸橋越しに東寺を撮っている頃、雨が落ちてきた。慌ててバス停へ。
駅でお土産や駅弁を買ってホームへ。次男と思い出話をしながら駅弁を開き頬張る(いつもの一人旅はこれが無い・・・)山の辺は、歩かなかったけれど楽しい旅でした。
泣きそうな空模様 雨の風景
■拝観券
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三月堂 | 奈良写真美術館 | 南禅寺 | 東寺 |
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岩船寺 | 浄瑠璃寺 | 長岳寺 | 白毫寺 | 真如堂 |
■□今回訪れた社寺、他
社寺 | 奈良 | 東大寺、二月堂、三月堂、春日大社、大神神社、長岳寺、白毫寺 |
京都 | 岩船寺、浄瑠璃寺、真如堂、南禅寺、東寺 | |
その他 | 今井町、奈良写真美術館 |