=================================== 建築講義  動物病院のつくりかた                                              2011.10.25 =================================== 第93回  確固たる開業ポリシーはあるか  いま時の先生たちの、開業に臨む姿勢についてお話します。  ポリシーがあり、輪郭的であれ開業までの知識を持ち、資金計画にも見通し を持っていることが理想的なのですが、実際には独立開業への思いだけはある ものの、ポリシーも資金も脆弱で、とくに設計施工についてはほとんど何も知 らないという先生がほとんどです。それでいて、先輩たちがやってきたように、 自分にも何とかうまくやれるとヘンな自信だけはあるようです。  ≪動物病院のニーズは確かだし、お金もいいし、「先生」と呼ばれる仕事だ し、小さくとも大将でやれる。だから独立開業だ≫。  しかし、これからは動物病院があれば人が来てくれる時代ではなくなります。 経営環境が厳しくなることは間違いありません。動物病院の数自体は依然増え 続けていますし、ペットに対するニーズは根強いものの、数量やかけるお金は 頭打ちになります。地域ごとの共存の時代は終わり、人気のある病院にますま す集中し、病院格差はより明確になってくるでしょう。こうした中で開業する には「こういう病院をつくるんだ」というポリシーを持つことが必要不可欠と なります。そこからすべてが始まります。 =================================== (お知らせ) 講義全文は登録読者の方だけにお送りしています。 リアルな事例も採り入れながら、 興味深く読んだ、参考になった、知識が広がったと 言っていただけるようなマガジンにしていきたいと思います。 月1回の定期配信は無料です。よろしければご購読のほど。 ================================= 編集後記 来春の開業を考えていたのに、東日本大震災や原発事故があって 少し世の中の動きを見てみようか、となった先生へ。 心に自粛はいけません。 静観していても状況がよくなることはないからです。 動物医療を通じて社会に貢献すると決めたのなら 一日も早く踏み出し、実践の中で目指すところを確かめ 経営感覚を磨くべきです。 来春の開業、テナントでしたら今から動けば間に合います。        Copy right 2004.2〜        あにまる工房/株式会社菅野建築事務所