火傷に効く塗り薬
-- 塗り薬キンカンは軽い火傷に効く --
穴山 彊 (2024年3月17日要点追加、2024年3月12日)

要点:
効くと言っても軽い火傷。塗ると一瞬で痛みが消えるが直ぐは消えない。痛みが始まるとまた塗るを繰り返すと良い。記憶では10回ほど塗れば痛まなくなるから治療は終わり。粘膜には駄目。湿布も駄目と聞く。以上。

虫刺され肩こり腰痛捻挫などに効くと言われるキンカンが販売されてから100年ほど経つ。軽い火傷の痛みをすぐ取ってくれる優れものだと思っていたから、家伝薬的なものと思っていた。

多分初めて耳にしたコマーシャルソング、♪キンカン塗ってまた塗って(後略)と全部覚えてしまったので使い方まで耳では知っていた。
大学生になってから姉からのくちコミで、痛いけど軽い火傷の特効薬と知った。

姉は色々人生の知恵?を教えてくれた。
白い馬や霊柩車を見たら親指を握り込んで隠せとか、虫に刺されたらヨモギを潰して塗れとか。漆にかぶれたら沢蟹を潰した汁を塗ると良いとか。
疎開先でチャンバラごっこ用に切って削った棒が漆だった。顔がパンパンに腫れて瞼もほとんど開かず上を向いて薄目で行動した記憶がある。数日して腫れは退いたが、母の沢蟹に卓効はなかった。若しかしたら効いてて、早く元通りに治ったのかもしれない。

大学では実験道具は結構自作した。長めのスポイドが欲しい時はガラス管にヤスリで傷を付けてポキンと折って、ブンゼンバーナーで加熱して引き伸ばして、冷まして傷を付けて折って、切り口を滑らかにするため再度加熱した。透明ガラスも熱すると赤くなり、加熱をやめると透明に戻る。間違えて熱い部分に触れて時には火傷した。キンカンは買うと金が掛かるので、実験室には自作のアンモニア水を常備していた。

火傷はヒリヒリと長時間痛む。対処法は耳たぶに当てて冷やしたり、水で冷やすことだが、姉は市販の塗り薬のキンカンを教えてくれた。塗ると一瞬で痛みがなくなるが直ぐは治らない。痛みが始まるとまた塗るを繰り返すとあとも残らず治った。記憶では10回ほど塗れば治まったか。痛みがとれたら塗らずに済む。湿布は駄目と聞く。
今でも家にはキンカンが置いてある。見たら20mlと55ml入りがほとんど満タンで見えるところにある。キンカンは滅多に使わないが無いと不安という、梅肉エキスのような家伝薬並みの安心感がキンカンには有る。

最近確かめたくてキンカン会社に聞いてみた。受付さんは火傷に効くことは知らないようだった。
刺激性が強い塗り薬だから、目や粘膜には駄目、火傷で水膨れになっていたら多分駄目。色々あって下手に火傷に効くとは書けないのであろう。
キンカンはきちんと保存すれば、火傷に効くアンモニアはまず変性しない。火傷しそうな場所に置いとくことをお勧めしたい。素早く一回目を塗る練習をして置くと更に良いかも。
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