アッシ
「着きました。ここが研究所の島です。」
正男
「ここが?岩ばっかじゃねぇか。ジャングルとかねぇの?」
浩二
「・・・兄さんの無人島のイメージってそういうのなの?」
アッシ
「この島は岩ばかりですよ。ほら、あそこの岩あたりに穴があるでしょ?あそこが研究所ですよ。」
浩二
「えっ、あれが!?・・・建物かと思ってた。薄暗い部屋で怪しげな薬とかがあったりするような。」
正男
「お前も俺と似たようなイメージ持ってるんじゃねぇか!」
アッシ
「・・・さすがに建物を建てる余裕はなかったので。・・・とりあえず急ぎましょう。」
浩二
「・・・ところでアッシ。」
アッシ
「なんですか?」
浩二
「さっきもしたんだけど・・・結局この石は何なの?」
正男
「動物を操れんの?さっきダイキングに使ってなかったか?」
アッシ
「・・・まぁ、ここまで来ちゃったから・・・話しますか?」
アッシ
「ええと・・・最近どこかの島に隕石が墜落してきたって話・・・知ってます?」
浩二
「・・・あぁ、そういえば新聞に載ってたような気もするなぁ。・・・島?」
アッシ
「ここがその島なんですよ。あの研究所の奥に落ちました。」
正男
「・・・じゃあ隕石なのかこれ?」
アッシ
「はい、墜落時に砕けたものの一部です。一番大きい隕石は今もあそこに埋もれてます。」
浩二
「でもその隕石が動物たちとどう関係があるの?」
アッシ
「私とジョッシュと博士はもともとこの島には隕石の墜落より前に別の調査に来たんですよ。
研究所もそのときはただの洞穴でした。
でも隕石が落ちてから博士とジョッシュはそれに興味を示して調査が進まなくなっちゃって・・・。
まぁ時間はあったのでしばらく好きなようにさせてたんですけど・・・。」
浩二
「けど?」
アッシ
「博士とジョッシュが隕石の調査を始めてからです。この島の生物がおかしくなり始めたのは。」
正男
「・・・まさかここのやつも港町のやつみたいに?」
アッシ
「はい、急に私を襲うようになったんです。」
浩二
「えっ、アッシだけ?」
アッシ
「・・・隕石を調査し始めてから二人の姿を見かけなくなったんです。」
正男
「なるほど、そりゃその二人が怪しいな。」
アッシ
「はい。そう思って動物たちに見つからないようにジョッシュを見張っていたら・・・
これを大量にもって海を渡るのを見たんです。
そのとき乗っていたのがあのダイキングでした。
この隕石のかけらを当てたらジョッシュの言うことを聞くようになったんです。」
浩二
「隕石のかけらを?どういうこと?・・・えっ海を渡ったって・・・じゃあ草原とか森にあったこれは・・・」
アッシ
「たぶんジョッシュがばらまいたものだと思います。」
浩二
「・・・じゃあ僕たちの家に泥棒に入ったのは?」
アッシ
「・・・さぁ、それは私もわかりません。それに動物と隕石の詳しい関係も・・・。」
正男
「泥棒に入ったのは俺のへそくり狙いだろ絶対!」
浩二
「・・・。」
アッシ
「・・・とにかく、きっとあの二人に聞けば全部わかるはず。さぁ行きましょう!」