塗装工事の基礎知識 その1

塗装工事の基礎知識 その1

外壁・屋根 塗装時期の見分け方

築年数壁、屋根などの劣化状況から、塗装時期を見分ける

  • 築5~7年(10年)位、前回の塗装から7~10年位経っている場合(塗料の種類がわかれば耐用年数から推測できる。以前はシリコン塗料が一般的でなかった為、アクリル、ウレタン塗料で塗られている場合が多い。(耐用年数5~10年位)
  • 壁:チョーキング(壁を手でこすると、チョークの粉のようなものが手に付く)が進んでいる
  • 壁:サイディングなどでは目地の弾力性が失われたり、ひび割れが目立つ
  • 屋根:大屋根などは自分で見ることが出来ない場合が多いので、築年数から推測するのが良い。ベランダなどから下屋根の状態が見える場合は、推測可能(大屋根の方が傷みが進んでいる場合が多い)
  • 色あせ(つや)は耐用年数よりも劣ることが多い。色あせや、つやが劣化したからと言って耐用年数が切れたわけではないので注意。色あせを見て塗装をすすめる業者が多いので注意した方がよい
  • 下の写真のような場合も雨漏りの可能性も含めて、メインテナンスを考えた方が良い

 

 

塗料の種類、選び方

塗料は効能で選ぶのではなく、耐久性で選ぶのが大切

 

  • 現在のメイン塗料はシリコン塗料とハイブリッド型塗料(日本ペイント:パーフェクトトップ)など。耐久性は12~15年。壁に付いた汚れが流れやすくなっている。カビ防止剤入り
  • お気に入りのサイディングの模様をそのまま生かして塗装できるUVプロテクトクリアー(日本ペイント)もおすすめ
  • フッ素塗料も種類が増え、コストも下がってきているので、これからは需要が増えると思われる。フッ素塗料は20年に一度位の塗り替えです。
  • 屋根には遮熱塗料(例:日本ペイント:サーモアイシリーズ など)がおすすめ
  • 下地の劣化具合により使用する下塗り塗料、上塗り塗料が決まる。最適な塗料を選んでくれる業者を選ぶのが安心 。私も、経験豊富な親方の意見を参考にすることが多いです
  • 訪問業者などはプラスαの効能を強調して塗料を進めるが、汚れとカビ防止はどの塗料も考慮されているのであくまでも耐久性で選ぶこと。12~15年に一度塗り替えの塗料がおすすめ

 

塗装工事の流れ

塗装工事の流れ

 

  • 1 ご近所挨拶(連絡先などを書いたスケジュール表、タオルなどを渡して挨拶)
  • 2 足場設置(ネットを張る)
  • 3 高圧洗浄(屋根洗浄は近所に汚れが飛び散り苦情が出る恐れがある場合は、ケレン+水洗浄で行う)近所の洗濯物に注意
  • 4 窓廻りなど塗料がついてはいけない部分をビニールで覆う(養生と言います)
  • 5 クラック(ひび割れ)などの補修、目地のシールなど
  • 6 下塗り → 中塗り → 上塗り (屋根も同じ)
  • 7 鉄部、軒天、トヨなどの付帯部塗装
  • 8 足場解体  清掃、ご近所にお礼の挨拶   工事期間(7日~14日ぐらいが多い)

 

 

壁、屋根など部位別に気をつけること

★壁、屋根、各部位 共に重要なのは

  • <下地処理>充分なケレン、洗浄で下地をつくる
  • <適切な塗料選び>下地状況を見極め、最適な下塗り材料を選び、メーカー指定どおりに実施する
  • <耐久性の高い材料>耐久性の高い材料使用する 。現状ではシリコン系塗料が耐久性&コスト面で有利
  • <メーカーの約束事を守る>塗り重ねはメーカーの指定時間を守る など

★壁については各壁の塗装事例をご覧ください(モルタル、サイディング、ALC壁)

 

★屋根・・・充分なケレン&洗浄(汚れや、コケをとる)はどの屋根にも共通

 

  コロニアル屋根の注意点・・傷みが非常に激しい場合は屋根全面リフォームも必要
  • 重要:コロニアルの劣化の状態を見極め、下塗りを決定する
  • 重要:縁切りは必ず実施する(縁切り部材:タスペーサーを使用)
  • 価格も手ごろなのでシリコン塗料の遮熱形を使用するとよい
  • 棟包み板金の下地板(貫板)は交換する方が良い
  金属屋根・トタン屋根・セメント瓦などの注意点
  • 充分な下地処理(ケレン:金属部分)、セメント瓦などは汚れが残りやすいので注意必要
  • 瓦に塗装する場合は、劣化状況などから下塗り剤を慎重に決める。上塗り塗料のメーカー指定の材料、工法で実施する(重要:安易に施工すると剥がれや膨れがでて失敗することもある
  • 棟包み板金の下地板(貫板)は交換する方が良い

木部、鉄部、トヨ、雨戸、戸袋、軒天、破風

  • 木部、鉄部とも充分なケレンが必要。充分ケレンしても、その時ケレンしきれない部分があとから剥がれたりする場合がある(お客様に説明が必要)。かなり傷んでからだと、このようになりやすいので、メインテナンスは早め早めがおすすめ
  • 木部(破風など)はウレタンやシリコン塗料を使用することが多い。木部用の下塗りなども適宜使用する
  • 鉄部などのサビ止めはエポキシ系のものを使用すると良い
  • 軒天は専用塗料を使用   トヨ、雨戸、鉄部にはウレタンやシリコン塗料を使用する
  • 現在はどの部位もシリコン塗料で塗れるようになったので耐久性からシリコンで塗りたい

 

コーキング(シール)について

 

  • シールするヶ所の状態により適切な下地処理をする。(モルタルならクラックの大きさでUカット、Vカット(工具でカットするカット面の形状でこう呼ぶ)を行う。サイディング目地などの古いシールを丁寧に取り去るなど)
  • 下地を整えたらプライマを必ず塗布(下地との密着性を増すため)。塗装屋さんによってはプライマは全く使用しない人もいるので注意が必要
  • 可塑剤の移行により汚れが出ないように、ノンブリードタイプのウレタンシール、もしくは変性シリコンを使用する(壁のシール跡が黒く汚れてクラックが良く分かる壁を見たことがあると思いますが、このシール跡の汚れを出にくくする材料です)
  • サイディングの目地の打ち換えは必ず2面接着(左右)とする。奥も接着すると3面接着となりトラブルの原因となるので注意
  • 少量のクラック以外、窓廻り、目地などはシール専門職人に依頼すると、早くて綺麗に仕上がる。またシールしてはいけない場所なども場所によってはあるので(雨漏りとの関係)、それを知らない職人にはシールをまかせてはいけない
  • クラックなどお客様がシールをする場合もあると思いますが、シリコンは外廻りには使用してはいけません(洗面、浴室などの水廻りは可)。プライマ塗布して変性シリコンがおすすめ。シリコンを使用した場所にもう一度シールする場合は、出来る限りシリコンを取り去り、プライマ塗布後、前のシール巾より広めに打つと良い(シリコンの上にもう一度シールはたとえプライマを使用しても数年後に剥がれてくる場合が多い)
  • シールは一見簡単そうに見えるが、奥が深いので、解らない場合は専門家に相談する方が良い