ガソリン道・塩江温泉鉄道廃線跡サイクリング(2009年11月29日) |
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【時間】午後1時15分〜午後3時45分 【天気】晴れ 【同行者】なし |
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私の懐古趣味にお付き合いください。
塩江温泉鉄道は昭和4年(1929年)から昭和16年(1941年)までの12年間、仏生山(ぶっしょうざん)駅〜塩江(しおのえ)駅まで16kmの区間を右写真のような車両で運行していました。詳細はウィキペディア「琴平電鉄塩江線」をご覧ください。 私は地元にもかかわらず最近まで『ガソリン道』の名の由来を知りませんでした。てっきり、冷泉を沸かすためのガソリンを運ぶ鉄道が通っていたものと思っていました。 最近、自転車で廃線跡の車道を2回走りました。すると、古いトンネルや橋脚の遺構を目にし、急に興味が沸いてきました。そこでネットで調べてみると、『ガソリン道』は、塩江温泉鉄道の車両が当時では珍しいガソリンを燃料とする『ガソリンカー』だったことが名の由来になっていることが分かりました。 今では信じられませんが、かつて塩江温泉郷は讃岐の奥座敷と言われ、少女歌劇団が連日公演し、映画館やカフェが立ち並び、観光客があふれていたそうです。 それを知ってから、ガソリン道を車や自転車で走る際、当時のガソリンカーに乗り、ワクワクしながら景色を眺めていた子供心になりきると、いままで何気なく通っていた道も感慨深いものになります。古き良き時代のささやかな大衆娯楽が目に浮かぶようで、タイムスリップしたい気持ちになるものです。 さて、今日午後から時間があったので『ガソリン道』から続く塩江温泉鉄道廃線跡を自転車で散策しました。ポイントを絞ってご案内しますのでお楽しみください。 まず、起点の仏生山駅を出発し、仏生山町から香川町へ続く『ガソリン道』を南下します。
最初の約4kmは遺構がまったくありません。『ガソリン道』終点辺りに、やっと最初の遺構「伽羅土(からと)トンネル」があります。現在は使われておらず、入り口にはバリケード、奥を覗くと水がたまって通り抜けできそうもありません。中を覗くと壁面がレンガ造りになっており、歴史を感じさせられました。
「伽羅土トンネル」を過ぎてすぐに塩江街道(県道280号線)に出ます。そこから約3kmで、香東川の右岸に沿う車道兼自転車道に入り、雰囲気の良い河岸・田園地帯を走ります。 軌道跡なので急な上り坂もなく快適にサイクリング。おっと、唯一のホーム跡(中村駅)がありました。しかし、現在は墓場に使われており、なんとも惜しいような複雑な気持ちになりました。
さらに進むと、現在も町道として使われている2本のトンネル「中村トンネル」と名前の分からないトンネルを抜けます。途中、橋脚跡も2か所で残っていました。
そして、最後の橋脚跡の写真を撮って、終点塩江駅跡へ向かいます。塩江駅の遺構は見当たらず、現在は住宅や商店になっています。その一角に「いこい食堂」があります。私はここの中華そばのファンで、今日のもうひとつの楽しみでした。 午後2時、昼食を食べていないのでお腹ペコペコです。期待を胸に「いこい食堂」の前に立つと、「ガーン!!」、本日休業の看板が。ネット情報では第2・4日曜日が定休日だったのに、第5日曜日も休むとは。
しかし、ダイエットにいいだろうと気を取り直し帰路へ。帰りはだらだら下り坂をのんびりサイクリング。往復の所要時間約2時間30分、走行距離約32km。最近仕事が忙しくて運動不足だったためちょうどよい運動でした。 このコースはサイクリングにもウォーキングにもいいですよ。高松近郊の方は、昭和初期の古き良き時代を思い浮かべながら訪れてみてください。 |