渓流釣り入門

自然を大切に! ごみは必ず持ち帰りましょう。根こそぎ釣るのはやめましょう。

はじめに

 このコーナーの渓流釣りは、小谷や源流のアマゴのエサ釣りを対象としています。ここでは、私の経験を元に渓流釣りに必要な最低限の知識と、道具を紹介します。エサを流すテクニックやポイントの選定については市販の入門書をご覧ください。ただし、書物からでは、一般論や概論しかわかりません。とにかく、自分で何度も渓流に足を運んで、経験を積むことが大切です。経験しているうちにいろいろなことが見えてくるものです。
 初心者にはいきなり源流は難しいと思いますので、ある程度開けた本流の上流部か支流で練習してから、源流へとステップアップしてください。


※おことわり※

 このコーナーは2007年に作りましたが、現在では釣り竿・装備品・釣法などが相当変わっています(特に、釣り竿は現在5.4mがメイン)。いつかは更新しようと考えていますが、いまのところ出来ずじまいです。しかしながら、これはこれでひとつのスタイルなので、よろしければ参考にしてみてください。



心構え

 渓流釣りは釣りの中でも最も体力と忍耐力を必要とする釣りです。初心者の頃には様々な困難に出くわすと思います。特に小谷・源流の釣りは一つ一つのポイントが小さいためかなりの移動が必要です。つるつる滑る石や岩の上を歩き、腰までつかって川を渡ったり、川を上れないときは脇の山や崖を登ったり(高巻きという)、ヤブこぎをしたり移動だけで大変です。夏には、蚊やアブに刺されたり、マムシやスズメバチに恐怖したり神経も消耗します。いざ釣りが始まっても、竿を振るとすぐに枝掛かりしたり、根掛かりしたり、やっと魚が釣れたかと思うと沈木にからまって取り込めなかったり、本当に情けなくなるほど多くの困難がふりかかってきます。初心者は、釣り時間の半分は、枝や根にひっかかった糸をはずしたり、切れたハリスを交換したりするのに費やします。そんなつらい思いをしてでも一日2、3匹釣れたらマシな方。ボウズはしばしば。
 そんなわけで、渓流釣りを始めるのには相当の覚悟が必要です。源流部に入れば、格好も何もありません。滑ったり、転んだりして、泥まみれ、水浸し。ファッションで渓流釣りをしようなどとは決して考えないでください。
 こんなに悪いことばかり書くと、やる気がなくなるかもしれません。しかし、渓流釣りは自然が大好きな人にとっては本当に楽しい遊びです。我々の奥底に眠っている、野性や狩猟感覚が目覚めてきます。また、自然を学ぶのには最も適した活動だと思います。とにかく、やってみないと渓流釣りの楽しみやおもしろさはわかりません。
 少しでも興味のある人はやってみて下さい。ただし、3年はまともな釣りにはならないと覚悟しておいて下さい。とにかく辛抱強く、失敗を重ねながら経験を積んでいって下さい。また、魚釣りばかりに夢中になるのではなく周りの自然に目をやって、自然の美しさを体感して下さい。それと同時に、大いなる自然の中で楽しませてもらい、恩恵にあずかっているということに感謝しながら自然保護の意識を高めていって下さい。私も努力します。 

1.対象魚
 アマゴ、ヤマメ、イワナ、マスなど。ただし、四国の渓流釣りは、アマゴが中心。一部河川でイワナやニジマスが放流されていますが、このコーナーでは扱いません。
 アマゴ釣りの外道としては、ウグイ・カワムツ・アブラハヤがメイン。たまに、サワガニやハゼ類、なかにはサンショウウオを釣った人もいます。源流に近づき、水温が下がるに釣れてアマゴが多くなります。 


アマゴ

2.釣法

 エサ釣り。テンカラ釣り。フライ・フィッシング。ルアー・フィッシング。このコーナーではエサ釣りを取り扱います。初心者にはエサ釣りが無難。私が思うに、エサ釣りでアマゴの釣れる場所や時間をある程度把握してから、応用編としてその他の釣法に移行したらいいと思います。そうでないと、エサ釣り以外の釣法では、よほど魚のいる場所を知っているか、テクニックを磨いていないとぜんぜん釣れずに長続きしないような気がします。
 実際問題、源流では竿を大きく振ることができないので自ずとエサ釣りに限られてくるのですが。


3.漁期・シーズン

 四国のアマゴの漁期は解禁が2月1日か3月1日、禁漁が8月31日か9月30日です。この期間中で、一般的には3月〜5月がシーズンといわれています。しかし、正直なところ人の入りやすい道路沿いの本流・支流では3・4月中にほとんどのアマゴが釣り上げられ、5月の連休明けにもなると数も少なく、かなりスレてきています。5月以降は、人の入りにくい小谷や源流がポイントになるでしょう。6・7月の雨の日は意外と狙い目。ただし、梅雨末期は河川の増水には十分注意しましょう。梅雨明け〜9月は、暑さ・虫・ヘビなど危険がいっぱい。特に、マムシとスズメバチにはかなり注意していないと、下手をすれば命取りになります。9月後半にその年の締めくくりをしましょう。釣り残されて成長した大物が釣れるかもしれません。
 私個人の意見としては、3月は成魚の放流物は別にして、まだ水温が低く活性も低いし、魚体も冬越しの後なのでやせていて、サビも残っていますので釣れてもなんかかわいそうな気がします。私は、数が少なくスレていますが、元気がよくて肥えている6月〜7月、初秋の哀愁を感じる9月が好きです。盛夏にも時々行きますが、何しろ暑くて、体力が要ります。


4.釣り場

 釣り場は釣り人の好みで3つに分かれます。渓流釣りでの本流・支流・源流の呼称には厳密な定義はありません。例えば、吉野川から見れば穴吹川は支流ですが、田野内谷川から見れば穴吹川は本流になるので、随時呼び方は変わります。ここでは川の大きさや水量で便宜上、本流・支流・源流を区別していると考えてください。

@本流
 8m以上の長竿で水量の多い本流を釣る。ウグイやカワムツなどの外道が多いが、アマゴのいるポイントを把握できればかなりの大物をゲットすることができる。釣行の危険は少ない。ボーズ覚悟で何度も通うことが必要。

A支流・里川
 本流と源流の中間。放流されているので早期は釣れるが、5月以降にもなるとスレ切ってしまってなかなか難しい。繊細な仕掛けで丁寧な釣りが求められる。しかし、遡行の苦労が少ないので、釣りに集中でき、まずは初心者が腕を磨くのには適した場所だ。

B源流
 険しい渓谷を足で稼ぐ釣り。かなりワイルドな体験ができ、手付かずの自然を味わうことができる。人がほとんど入っていない桃源郷を見つければ最高のひと時が待っている。概して、本流・支流に比べ型は小さくなるが、時には、最源流の小さな水溜りに大物が潜んでいることがあるので、これだけは分からない。ただし、遡行にはかなりの危険が伴うので、初心者はある程度開けた本流の上流部か支流で練習してからステップアップしてください。

 初心者は、多分どこを釣ればよいか皆目見当がつかないと思います。私がよく釣行する穴吹川を例にとりますと、本流の下流域はほとんどいません。夏に泳ぎに行ってよく潜るのですが、アマゴのチビちゃんは時々見ますが、大物は見たことがありません。古宮辺りの中流域からポツポツ現れますが、アマゴのいるポイントを把握していなければ外道ばかり釣れて難しいでしょう。しかし、中流域に流れ込む支流や谷には、地元の方の放流のおかげでいるところにはいます。本場は旧木屋平村落(川井)よりさらに車で約15分上流の川上地区からでしょう。そこからは本流にも支流・小谷にも大体います。私はコリトリ地区から上流によく行きます。
 補足ですが、見事な渓流でもまったくアマゴがいない川が時々あります。それは、台風の出水で全部下流に流されたり、土砂に埋まったりして全滅したのでしょう。また、人が潜って突きまくったり、毒流しやバッテリー漁などの人為的な原因もあるようです。
 逆に人里を流れる里川でもアマゴしかいない川もあるから、外道を含め魚が全滅した後に、アマゴの放流を繰り返したのだと思います。しかし、外道が全くいないのも違和感を感じます。 


5.釣れる天気・時間帯

 天気については、通称アメゴ(雨子・雨後)の通り雨の日や雨後が断然釣果が上がります。それも、少し濁りが入ったとき(細濁り)が理想的です。晴れの日に全く反応がない場所でも、雨の日や雨後に行けば入れ食いになることがあります。逆に晴れの日の真昼間や何日も晴れが続いた後の日などはかなり食いが悪くなります。
 時間については、朝(日の出前後)と夕方(日の入前後)がよく釣れます。日の出前や日没後の釣り糸が見えるか見えないかという時間でも釣れます。
 しかし、木々に覆われた薄暗い小谷や源流では、天気や時間に関係なく釣れることもあります。
 したがって、時間・天気・場所の3条件が少しでもよい状態で釣りをすることが望まれます。しかし、これを見極めるにはいろいろな状況下で足繁く通い経験を積むしかありません。

まとめ
 解禁後約1ヶ月は場所さえ誤らなければ概してよく釣れますが、5月以降は条件が整わないとなかなか釣れません。私が考える釣れる条件の割合は『場所3、技術3、天気・水量2、道具1、時刻0.5、エサ0.5』といったところでしょうか。


6.遊漁料・入川券

 私ははじめ川で釣りをするのにお金がいるとは思っていませんでした。しかし、魚を放流したり、河川を管理したりするのに多大な費用がかかることを知って納得しました。また、この仕組みのおかげでむやみに釣り人が増加するのがおさえられているのです。
 釣りをする前に、必ず遊漁料を支払って入川券(遊漁承認証・最近は腕章型が多い)を入手しなければなりません。入川券は川沿いの釣具店・商店などで売っています(看板が立っています)が、早朝などは店が開いていませんので、あらかじめ準備しておかなければなりません。監視員が見回っていますし、地元の人のチェックも厳しいので、少々はバレないと思うのは浅慮です。無許可で釣りをしていると割増料金を徴収されたり、時には釣具をすべて没収されたり、警察沙汰になったりします。遊漁料を支払うことは、釣り人としての最低限のマナーです。
 遊漁料は川または地区によって異なり(同じ川でも県によって異なったり支流ごとに異なったりする場合もある)、日券が1,000円〜3,000円、年券が5,000円〜10,000円です。年に5回以上釣行する人は年券がよいと思います。
 とにかく、こんなすばらしい遊びができるのであれば、喜んで支払わなければなりません。

  

7.スタイル・タックル

 私は釣りにはお金をかけない主義です。また、仕掛もできるだけシンプルにしています。初心者は安い道具から始めればよいと思います。初心者の頃は転んで竿を折ったり、根掛かりや枝掛かりで竿先を折ったり、玉網や小物を置き忘れたりするので最初から高価な道具はもったいないと思います。上達するにしたがって自分の考えでよりよい道具を求めていけばよいと思います。
 これから渓流釣りを始める方に最低限必要なものは、ウェーダー(5,000円)、竿2本(1本5,000円)、ベスト(3,000円)、エサ入れ(500円)、エサ(500円)、小物(3,000円)、仕掛け材料(3,000円)などで(価格は安いもの)、それら道具代約25,000円と入川券(年券・約5,000円)で安く見積もっても約30,000円は必要です。
 ここでは、私の小谷・源流釣り仕様のスタイル・タックルを紹介します。まずは、最低限の道具を揃え、レベルアップと必要に応じて買い足してください。
スタイル
 身に付けるものは、できる限り少なくシンプルにまとめる。特に、源流釣りでは移動が多く、高巻きや岩登りをしているとき身に付けているものが木の枝や岩に引っかかったりしてじゃまになるので必要最低限のスタイルで行動する。
 また、アマゴは非常に警戒心が強いので、できるだけ目立たない色にそろえる。

 左は私の3〜5月のスタイル。ヘルメット、ジャンバー、ベスト、ベルト、エサ入れ、渓流ビク、手袋、ウエーダー。

 右は私の6月以降のスタイル。ヘルメット、偏光サングラス、メッシュベスト、ベルト、エサ入れ、渓流ビク、登山用の速乾ズボン、渓流シューズ。7月以降はベストをメッシュにし、ヘビよけにスパッツをはきます。

※1解禁初期は防寒のため。夏は虫刺され防止のため、首筋は高巻きやヤブ漕ぎの際に毛虫によく刺される。
フィッシン
グベスト
フィッシングベスト…左春用、右夏用(メッシュ)。
 ポケットがたくさんあるので、収納する場所を決めておき、きちんと覚えておく。どちらも背中に大きなポケットがあり、私の小継の渓流竿がちょうど納まるので、移動のとき非常に便利。忍者のように、背中から抜き取り、すぐさまセット。
ウエーダー
渓流タイツ
スパッツ
左、ウエーダー
 靴底がフェルト貼りのもの。3〜5月の水が冷たい時期に使う。水は入ってこないが、体温と発汗で中がかなり蒸れる。初心者は源流の釣行では破れやすいので消耗品と考え、安物で十分。特に、お尻をつけて滑り降りるとすぐに破れます。私は最初は安物を使っていましたが、2007年からダイワの高級品を使っています。安物はフェルトがすぐに擦り減ったり、目詰まりして滑りやすくなりますが、ダイワの黄色いフェルトは毛羽立ちがよく、滑りにくく気に入っています。また、生地も厚く破れにくいです。安物を頻繁に買い換えるか、高級品を長く使うかは皆さんの選択にお任せします。

右、ネオプレーンの渓流タイツとスパッツ
 6月以降は このスタイルです。タイツは中に水が入ってきますが、体温ですぐに温まります。ウエーダーに比べてこちらの方が体にフィットして動きやすいです。スパッツは盛夏のヘビよけ。
渓流
シューズ
 水が入ってきますが、サイドに穴が開いていて水の通りがよい。水中の岩に足を挟んだりするのである程度厚みのある、しっかりしたものがよい。底はフェルト貼り。マジックテープ式でフェルトを自分で張り替えられるタイプのものもある。靴底の事前点検は必須。はがれると、帰り道が大変です。私は靴底が少しはがれてくると強力接着剤で貼り付けます。大部分はがれてしまうと、メーカーに修理に出したほうが無難。
 私は同じメーカーのものを2足交互に使用しています。
渓流竿  2005〜2007年は4m前後の短竿をメインで使っていましたが、2008年からは6m前後の長竿を使い始めました。するとかなり釣果が上がりました。
 また、かつては5,000円前後の2流メーカー品を使っていましたが、やはり1流メーカーの竿の方がコスト・パフォーマンスに優れているようです。値段に比例して、軽く扱いやすくなる。一日中竿をふることを考えれば、できるだけ軽いほうがよい。ただし、破損すると部品代が高い。
 上から3.6m(MARINE SX梅カ瀬 硬調)、3.9m(MARINE SX梅カ瀬 硬調)、5.4m(NISSIN 2WAY遊々山 硬中硬 大場所用)。
 初心者はある程度開けた川で4.5m前後の竿から始めるとよいでしょう。調子は中硬から硬調、それほど気にしなくてよい。初心者は、転んで折ったり、根掛かりや枝掛かりで竿先を折りやすいので、必ず2本は携行。初めはよく破損するので5,000円程度のものでいいと思います。慣れてくれば高価な竿を買えばよい。
渓流ビク
エサ入れ
玉網
渓流ビク 中にアイスパックを入れておけばOK。私はリュックは苦手なのでジュースやコンビニおにぎりも入れておく。アイスパックに直接魚が触れると、魚の色が変わってしまうので、アイスパックをフキンで巻いておくか、魚を現地調達のフキの葉で巻いてから入れる。
エサ入れ 
私の場合はエサに川虫を使わないのでこだわっていません。自分が使いやすいもの。ベルトから落ちないものか落ちないように加工する。落とすと釣り終了の憂き目にあう。
玉網 これが高価なのにはいつも驚かされます。でも徳島の渓流近くの釣具店には折り畳み式の安価な玉網を置いています。なくても取り込めますがあったほうが断然楽。私は大きな移動の際は折りたたんで背中のポケットの中に竿とともに入れておきます。
携行小物 上段左から
ピン・オン・リール
 引っぱると出てくるタイプ。私は針はずし、ミミズ通し、ラインカッター、ヤスリは全部つけています。移動の際は引っかかるので、ベストのポケットにしまう。
針はずし
 ステンレス製がさびない。先が細く曲がっているものが使いやすい。
ミミズ通し 
ミミズがきれいにハリに付けられる。
ラインカッター このタイプが使いやすい。
ヤスリ ハリ先が磨耗すると極端に掛かりが悪くなるので2・3匹釣ったら研ぐ。
予備のミチイト・ハリス

下段左から
おもり入れ まわして出すタイプよりこの方が使いやすい。ハリや目印も入る。よく落としたり、置き忘れるので私は同じものを2つ携行します。
ハリス入れ 初心者はハリを結んだハリスを10本は持参。
糸巻き(仕掛け巻き) あらかじめ長さの違う仕掛けを糸巻きに巻いて用意しておく。私は糸巻きに長さを書いている。また移動の際、使用中の仕掛けも面倒だがいちいち糸巻きに巻いてポケットに入れておいたほうが無難。
メジャー もちろん釣魚の検寸用。100円ショップで折りたたみ式の定規を見つけました。50cmまで測れます(笑)。
その他
携行品
タオル 魚をさわった後手を拭くのに使う。私は腰ベルトにコンパクトに引っ掛けている。
手袋 高巻きやヤブ漕ぎの際に必要。
ティッシュペーパー もちろん野○○の時に必要。
携帯電話 スタート地点で電波があるなしにかかわらず一応持っていくべきです。
水にぬれないように、防水袋に入れておくと安心。
デジタルカメラ 手付かずの大自然や大アマゴを撮りまくれ(そううまくいくかなぁ)。
飲料・食料 ペットボトル・おにぎりなど。私はカロリーの高いチョコレートもよく持って行きます。ガスバーナーを持っていき、渓の清水を沸かして、カップラーメンを食べたり、コーヒーを飲んだりする優雅な人もいます。
クーラー
アイス
パック
クーラー 車の中では直射日光が当たらないところに。

アイスパック クーラーの中に2個くらい入れておくと1日はもちます。ビク用にも1個。
緊急・応急
予備グッズ





※これらのグッズは必要に応じて携行してください※

上写真
リュック
 初めての渓や長時間の釣行のとき使用。私は背中が蒸れたり移動の邪魔になるので好んで使用しない。
予備竿 初心者は必携。
ロープ
 クライミング専用だがここまでは必要ないかも。
ヘッドライト・懐中電灯 早朝入渓や夕方粘りすぎて暗くなったときのために。
ライター
 万が一のビバークのため。
多機能ナイフ 
魚をさばいたりするのに使う。夏場は腐りやすいので現場で腹わたを出しておいた方がよい。それ以外にもいろいろ使えて便利。
ビニールテープ 
道しるべや竿の補修など、何かと役に立つ。道しるべに使うときは、黄色やピンクの目立つ色がよい。
テーピング 捻挫の際の固定用や止血用、靴底がはがれたときにも使えそう。
瞬間接着剤リリアン 竿先補修のため。初心者は必携


下写真
虫除けスプレー 6月以降は必携。いろいろな種類を試してみてください。ただし、8月のアブの攻撃にはほぼ無力。
救急セット 必要に応じて。最低限、車には配備しておくとよい。

地図
コンパス
 慣れてくればだんだん奥へ奥へと行きたくなります。その際最も役立つのが国土地理院発行の25,000分の1の地図です。また、50,000分の1ですが昭文社の「山と高原地図」も登山道が詳細に記されてあり、登山道を渓谷へのアプローチに使う際の参考になります。川や谷の名称もこちらのほうが詳しいです。
 私は去年あたりからそれらの地図を見て、人が入りにくい、車道から遠かったり、アプローチに難儀しそうな渓を見つけては釣行しています。専ら家で見て楽しみますが、現地には釣行場所周辺だけを拡大コピーして持って行きます。
 また、迷ったときに地図とコンパスがあれば脱出が容易です。ただし、読図知識や技術がある程度必要。正直、私は、あまり詳しくないので帰り道はできるだけ川通しで帰るようにしています。なお、高度計GPSを使用している人もいます。


8.仕掛け
仕掛け作
りの材料

上段左から
ミチイト(私は1号か1.2号。天井糸は使わない)。
目印(ナイロン毛糸がつけやすいし、視認性がよい)。
ハリス(0.4〜0.8号)

下段左から
おもり(5号〜3B)
ハリ(5〜8号)
 既製のハリ付きハリスもあるが、自分でハリとハリスを結べば安価だし、いろいろな長さがつくれる。ハリによって掛かりがかなり変わる場合もあるので、いろいろなハリを試してみるとよい。初心者はハリスは0.6号、ハリは6〜7号くらいが無難。
ハリ付きハリス(不精な人向け)



私の標準仕掛け

9.エサ
 現地の川虫に勝るエサはありません。それが良いのはわかっていますが、初心者の頃は川に着くとすぐにでも竿を出したかったので、川虫採りする気持ちの余裕がありません。正直言って今でもそうです。
 私が何年も釣果が上げられなかったのはエサの選定ミスも大きいと思います。最初の5年はきたなくなく、ハリに付けやすいという理由でイクラしか使っていませんでした。確かに、初期はそこそこ食うのですが、食っても小物が多かったです。
 やはり、渓流釣りで最もポピュラーな万能エサはミミズでしょう。独特の匂いと水中でクネクネ動くことでアマゴの食いを誘うのだと思います。
 しかし、私の場合、5〜7月はミミズがなかなか通用しないので2008年からブドウムシを使うことにしました。すると、かなり釣果が上がりました。食いがよくバラシが少なくなりました。ただ、高価なのが短所です。
 今では、ミミズ7・ブドウムシ3の割合で併用しています。たまに、毛鉤(市販のもの)を使うことがありますが、アワセが難しく食ってもバラすことが多いです。
 初心者の方はイクラとミミズから始めれば良いと思います。