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秋山草堂〇〇七部屋・小説「アイスブレーカー」

DATA

アイスブレーカー
〈原題:ICEBREAKER〉

1983年度作品
ジョン・ガードナー著

あらすじ

KGBの提案で始まった、ソ連・イギリス・アメリカ・イスラエルの合同作戦“アイスブレーカー”。
それは、近頃勢力を増しつつあるテロリスト集団NSAA(国家社会主義行動軍)に関する作戦と言う事以外は、全てが謎に包まれていた。
早速、ボンドは作戦の地フィンランドに赴くが、そこに集まった各国の諜報員たちは一癖も二癖もある連中ばかりだった。
作戦の本当の目的は何か?
そして、誰が真の敵で、誰が真の味方なのか……?

解説

ガードナー・ボンドの第三作。
前二作がいささか物足りない出来だったので、あまり期待せずに読みはじめたのですが、序盤から引き込まれて一気に読んでしまいました。
北欧のエキゾチックな描写の魅力もさる事ながら、二転三転、四転五転するスリリングなストーリーが見事です。
やれば出来るじゃん、ガードナー(笑)。

誰が敵で誰が味方か?てな展開の場合、中途半端にやると、読者の予想の範疇を出ずガッカリさせられる事が多いのですが、そのあたりも良く練られていて、この作品の大きな魅力になっています。
登場人物も皆キャラが立っていて、陰謀と裏切りの物語を見事に支えています。
誰も信用出来ない状況で、各勢力の思惑が交錯するエスピオナージュらしい雰囲気も渋くて良い感じです。
これ、今からでも映画化しませんかねー?

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