ドクター・ノオ
1958年度作品
イアン・フレミング著
英国情報部カリブ支局から交信が途絶え、責任者であるストレングウェイズと秘書も揃って行方不明となった。
病み上がりのボンドは、休暇代わりの仕事としてその調査を命じられる。
しかし、ジャマイカに飛んだボンドを待ち受けていたのは、ドクター・ノオの恐るべき陰謀だった!
原作第6作。
前作とは打って変わって、オーソドックスな冒険活劇になっている今作。
ちょっと「死ぬのは奴らだ」に似てるような気がしないでもないですが、面白いのでノー・プロブレム。
今作の魅力は、なんと言ってもヒロイン、ハニーチャイルの可愛さに尽きるでしょう。
野性的、自由奔放、子供のような性格で、飼い主に遊んでもらう為に千切れんばかりに尻尾を振る子犬のように、惚れたボンドに可愛がってもらおうとする一途さが最高に可愛いです。
「死ぬのは奴らだ」でもいい味を出していたクォーレルとストレングウェイズの再登場にちょっと嬉しくなったのも束の間、二人とも敵の犠牲に(汗)。
あと007シリーズの中で好感の持てる男性として描かれているのは基本的にタフガイタイプが多いのですが、今作に登場するジャマイカ総督府司政部長プレイデル=スミスは、珍しくインテリタイプで好感が持てる人物に描かれていて印象深いです。
あと、「ジェームズ・ボンド対巨大イカ 南海の大決戦(笑)」なクライマックスも良いですな!
映画でも一度見てみたいシチュエーションであります(笑)。