スパイメーカー
1990年度作品
監督 フェルディナンド・フェアファックス
脚本 ロバート・J・アブレック
音楽 カール・デイビス
出演
イアン・フレミング
…ジェイソン・コネリー
リーダ・ゲイブリエル
…クリスティン・スコット・トーマス
ヘルスタイン
…ジョス・アクランド
イヴリン
…パトリシア・ホッジ
ゴドフリー提督
…デヴィッド・ワーナー
名家の出だが素行不良でイートン校や士官学校を放校されたイアンは、親のコネでロイター通信社に就職する。
モスクワでのスパイ容疑者裁判の取材をきっかけに、情報部にスカウトされたイアンはスパイとして頭角を現していくが……。
007シリーズの原作者、イアン・フレミングの若い頃を虚実織り交ぜ……と言うか、ほぼウソで固めたウソ伝記。
と言っても、パロディ的なものではなく真面目に作ってはあるのですが、女性問題でイートン校を退学させられるという設定をはじめ、イアン・フレミングの名を借りてジェームズ・ボンドの若い頃を描いていると言った内容になっております。
フレミング役は、ショーン・コネリーの息子であるジェイソン・コネリーが演じていて、正直フレミングともボンドともイメージが重なりませんが、ここまでオリジナルな展開だとあまり気になりません。
ボンドの名の由来となった本、ジェームズ・ボンド著「西インド諸島の鳥類」がさりげなく(でもないか(笑))登場したり、イアンが名乗る時に「フレミング、イアン・フレミング」と言ったり、ステアではなくシェイクしたマティーニを飲んだりと、様々なオマージュが登場。
悲恋的展開や当時の雰囲気など、007の原作小説を想起させる為か、史実とはかけ離れた展開にも結構好感を持って最後まで観る事が出来ます。
まあ、1800円払って劇場で観たなら物足りない内容だとは思いますが、007ファンがレンタルで見る分には、そこそこ楽しめる作品になっていると思います。