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秋山草堂〇〇七部屋・映画「0093 女王陛下の草刈正雄」

DATA

0093 女王陛下の草刈正雄

2007年度作品
監督 篠崎誠
脚本 加藤淳也
主題歌「コードネームは0093」草刈正雄

出演
草刈正雄…………草刈正雄
霧島ハルキ………黒川芽以
草刈麻有…………麻有
三輪嘉門…………嶋田久作
猿渡………………唐橋充
一文字楓…………彩輝なお
肥田オサム………和田聰宏
森田さん(M)…森田正光
鈴木さん…………諏訪太朗
九さん……………内木英二
映画評論家………水野晴郎

あらすじ

有名な二枚目俳優・草刈正雄は、英国情報部のスパイだった!
スパイとしては半引退状態だった正雄に、久しぶりに呼び出しが掛かる。
何者かが、人間にしか聞こえない特殊な音波を悪用しようとしているらしい。
この陰謀を阻止する任務を負った正雄は、IT企業社長の三輪嘉門に接触を図るが……。

解説

「草刈正雄主演で、007のパロディを撮る」
そのコンセプトだけでとりあえず作っちゃったって感じのこの作品ですが、「007のパロディ」よりも「草刈正雄主演」の方に重きが置かれているようで、草刈正雄の魅力を楽しむと言う点ではまずまず成功していると言えましょう。
しかしながら、コメディ映画としてはお粗末な出来です。
ZAZ(ズッカー兄弟&ジム・エイブラハムズ)っぽいのや、モンティ・パイソンぽいの、吉本ぽいのなど、どこかで見た事があるギャグばかりで、元ネタからのひねりが無い上に密度も薄いので、クスリとも笑えません。

見るからに予算が少なそうなのは仕方ないにしても、予算の無い分をシナリオでカバーしようと言うこだわりも感じられません。
この手の作品を早く安く撮ろうなんて、勘違いもいいとこです。
リメンバー、下落合焼とりムービー。

ただ、上にも書きましたが、ある種の名人芸ともいうべき草刈正雄の独特の演技は堪能できます。
リアリティは全く無いんだけれど、独特の存在感とキャラクター性で見る者を満足させてしまう希有の個性がなければ、最後まで見る事が出来なかったかも知れないとさえ思えてきます。
草刈正雄好きなら、それだけでも見る価値はあるでしょう。
言い換えれば、草刈正雄に興味がない人は、それ以外に良い所のほとんど無い映画なので見ない方が良いと思います。

それともう一つ、個人的にツボにハマったのが、ヒロインの黒川芽以。
ピンクのギンガムチェックのフリフリ衣装も年齢的にギリギリでしょうし、体脂肪余剰気味の体もギリギリな感じなのですが、そのギリギリ加減が、ある意味危うい魅力と言いますか、非常にエロスを感じてしまいました。
でも、これからも女優を続けていかれるおつもりなら、もう少しばかり痩せられた方が宜しいかと存じます。

あっ、あと、草刈正雄本人がノリノリで歌う主題歌「コードネームは0093」が、なかなか素敵な出来です。
CD化されてないのが、残念なほど。

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