台湾・新北市金山のソデグロヅルについて






金山小白鶴 行方不明、捜索中

 台湾北部の新北市に2014年12月13日、 1羽のソデグロヅルの若い個体が飛来しました。
台湾には普段ソデグロヅルはおらず、大陸からの迷鳥のようです。
この個体は、2016年5月4日正午、 新北市金山を離れました。。
翌5月5日正午、台湾北部の別の場所で発見されました。
そして、5月7日台湾時間08時09分、新北市金山区の、元いた場所に、戻ってきました。

そして再び、5月12日朝、海に飛び立ったそうです。
台湾を飛び立ったと思われます。
捜索、情報のご提供をよろしくお願いいたします!
宛先は、左側の「連絡先」へ。


基本的情報
ソデグロヅル 1羽 オス♂(DNA情報) 2014年春生まれ
個体識別法 左脚に、青色リング(2015年12月装着)




….地元のみなさまが、そのソデグロヅルを気にかけて、 心配しておられます!
….ひとりぼっち、人を恐れない、道路を横断….。
地元のみなさま、「財団法人 台湾生態工法発展基金会」、新北市役所などが、力を合わせ 保護活動を展開しています。
「鶴出没注意!」の看板も道路に設置しました。
まるで、タンちゃんが、秋田にいた時と同じです。
私は、Facebook上で「いいね」してるだけでしたが、 タンちゃんとの夢のようなハラハラ・ドキドキの日々の体験から、 ソデグロヅルを気にかけておられる皆様とも、きっと共感し合える!と思いました。

 そこで、ソデグロヅルを気遣い、保護活動をなさっている 上記基金会の邱銘源さんにメッセージを送ってみました。
すぐに返信があり、まだお会いしてないのに、同じ気持ちで活動なさっていることが、 痛いほど伝わってきました。
共感し合えたのです!

邱銘源さんは、「鳥には国境が無い、友情はもっと近い」とおっしゃいます。
この星の片隅・秋田で始まった小さな小さな活動と同じような活動が、 台湾という別の一角で起こり、より一層盛り上がっています。

 そしてまず、2015年8月末から9月上旬にかけて、邱銘源さんたちが、 西日本に現れたソデグロヅルの視察のため、来日。
当会の加藤が、案内兼通訳のため、同行、初顔合わせで意気投合。

2015年9月1日当時、島根県出雲市に滞在していたソデグロヅル(金山小白鶴とは別個体)
この個体は、DNA検査で、メスと判明
出雲で、ソデグロヅルを見守られた方と日台双方の記念写真


 続いて2016年1月、今度は、当会の加藤・小野寺が、台湾を訪問しました。
ソデグロヅルを視察しただけでなく、基金会の招待により、新北市役所で行われた 記者会で、
「立足金山 放眼世界的良善循環」というタイトルで、短い講演を してきました。
 同記者会には、ロシア科学アカデミー(ヤクーツク)と、中国科学院からも 専門家が来台し、交流を深めることができました。

「金山小白鶴」を視察する各国専門家と当会会員  記念写真を撮る親子


新北市役所で講演する当会加藤

これから少しずつ経験や感動を交換・共有しながら、 鳥たちやこの星に暮らす生きものたちのための国境を越えた 活動を広げてゆきたいと思います。
きっといつか、世界の平和のために役立つ、と信じて。

 ソデグロヅルは、中国語で「白鶴」です。
地元のみなさまは、「小白鶴」(ソデグロちゃん)と呼んで、親しんでいます。
「金山小白鶴」で検索すれば、すぐわかると思います。

 「秋田タンチョウ友の会」と「財団法人 台湾生態工法發展基金會」は、 お互い協力し合うことで合意しました。
 当面、もしソデグロちゃんが台湾を離れ、北上を開始した場合、 日本国内での目撃情報があれば、台湾側にお伝えする、ということが、 最も重要と思われます。
 そのときは、皆様方のご協力をお願い申し上げます。
なお、実際にそうなった場合、日本国内に滞在中の個体と脚環によって、 識別を行う必要が出てくることでしょう。

ここでは記しませんでしたが、金山小白鶴について知る契機を与えてくれた、 台東の小さなフクロウ、台東の鳥友各位、
西日本のソデグロヅルの情報を提供してくださいました、京都や豊岡、そして出雲の 皆様に、心から感謝申し上げます。

ソデグロちゃんとタンちゃん、世界のみなさまの平安を祈りつつ。






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