個体識別法(1)




(1)「タンちゃん」

     2008年5月から2010年3月まで秋田に滞在、2回越冬
     2010年6月末から北海道せたな町に滞在
     2010年11月中旬から行方不明

写真のように尾羽が左側に飛び出ているという特徴があります。
なおこの個体は、2007年生まれ、DNA解析の結果、♂(オス)で、 大陸産の可能性が高いことが判っています。

参考
中国・黒龍江省「チチハル市ザーロン自然保護区」のホームページに、「タンちゃん」同様 尾羽が左側に飛び出している個体の写真が掲載されています。
2006年8月撮影らしいので、「タンちゃん」ではないと思われますが、 同保護区には、このような遺伝的形質を持つ個体がいるのでしょうか?
http://www.51766.com/img/zlzrbhq/
このページは、中国語です。閲覧するには、「中国語簡体字」が インストールされている必要があります。


上の写真は、2008年9月換羽前のものです。


これも2009年3月換羽前の写真です。

一方、下の写真は2009年8月換羽後の写真です。
換羽後も、尾羽の左突出が保たれています。
真後ろから見ているので、その様子がよくわかります。
参考までに、ほぼ同じ時刻に右側を見るとこうなります。


もう1枚、2009年11月の左側です。


下の写真は、2009年7月23日換羽末期の写真です。
写真の角度のせいかも知れませんが、尾羽が左側に偏っているように見えます。
骨格自体が曲がっているのでしょうか?


下は2008年11月(換羽前)の同様の写真です。
尾羽が「微妙に」左曲がりに見えます。

タンチョウがいつまで秋田に居続けるか不明ですが、
もし秋田から他地域へ移動した場合は、この特徴が個体識別の目安になります。
目撃された方は、ぜひ当会までご一報お願いいたします。

もうひとつ個体識別に使われる後頚部の写真です。(2009年3月)




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