◇〝金星大気に生命の指標となる分子を検出〟!!  
  「天文ガイド」12月号に、このようなタイトルの記事を見つけました。
 これは、イギリスのカーディフ大学や京都産業大学の研究者チームが、アルマ望遠鏡を用いて金星の大気を観測した結果、リン化水素(PH
)を
 検出したというものです。

 金星の大気中では、リン化水素が安定して存在できないため、今回検出された量のリン化水素が存在するには、継続して供給されるメカニズムが必
 要だと考えられました。

 そのためチームでは、金星大気中での化学反応での生成や、火山により供給される可能性を検討したところ、今回検出された量の1万分の1程度し
 か供給できないと結論付けたそうです。もちろん、未知の科学反応も可能性としてはあるようです。

 しかし、地球上では、微生物によるリン化水素の排出があることから、生命由来の可能性も捨てきれないとのことです。
 金星の大気中に、このような生物が存在すれば、検出されたリン化水素の量を説明できるからです。

 ところが、従来からの金星の観測結果が、その妨げとなっています。
 金星表面の気圧は90気圧、温度が摂氏460度というもので、地球型の生物は生きられないからです。

 高度50km付近では、温度が下がり微生物が生育できるとする研究者もいるとのことですが、その辺は、濃硫酸の雲とされ、生物の生育は適さな
 いと考えられます。

 リン化水素は、系外惑星における生物存在の指標の一つとされているものの、このようなことから、今回の観測結果は、その妥当性を検証する重要
 な契機となるということです。

 ようするに、今回の観測が正しいとすれば、従来の金星の結果と矛盾するということになります。
 このどちらが正しいのか?

 それとも「未知の科学反応」として逃げてしまうのか?
 そもそもリン化水素は、生命存在の指標となり得ないのか?
 私たちとしては、今回の結果を是として、いよいよ隠されていた真実が、解明されるのではないかと期待が膨らみます。

 観測結果が正しいのであれば、従来の結果に疑問を抱くのが科学的な態度なのだと思われますが、過去の積み重ねがあまりにも膨大であるために、
 なかなかそのようにはならないでしょう。
 しかし、このような小さな成果が、〝ダムの一穴〟となって、真の「金星の素顔」に迫るよな再検証となることを期待したいものです。


                                          2021.1.8(金) K・W



◇新型コロナウイルスは人類に何を求めているのか 
 新型コロナウイルスの感染拡大が止まりません。

 令和2年12月から新年にかけて、特に1都3県(東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県)の感染が急速であり、1月8日から2月7日までの緊急事
 態宣言が発出されました。その後、追加で京都府など7府県に対しても緊急事態宣言が発出されています。

 欧米と比べれば、はるかに感染者は少ないものの医療機関は崩壊に近づきつつあり、今後どうなるのか、気を緩めることができない状況です。
 経済界においても、日々の商いに支障をきたす人々や、世界経済全体についても大きな暗雲が立ち込め、今後、大いに心配されているところです。
 
 振り返れば、人類と感染症は、長い付き合いとなっていて、中世欧州のペストは、脅威的な致死率をほこっていたようです。
 1347年から数回にわたりペストが欧州を襲い、地域の人口の3分の1から3分の2の人々が亡くなったということです。これは壊滅的な状況で
 す。

 しかし欧州の人々は、危機を乗り越え立ち上がることができました。
 これが可能であったのは、人口の減による農民の利益増や職人の賃金上昇、地価の下落によって新たなサービスが起こったからです。
 これは、予想されない事態でした。

 そんな中、フィレンツェのメディチ家が力を伸ばし、文化人の重用からルネサンスの華が咲いたということです。
 ペストの流行が、欧州を壊滅的に襲った結果、生活は改善し、ルネッサンスを生み出すことにつながったと言うことができます。
 災いは、単に、災いだけではなく、多くの発展的な変化をもたらしたということです。

 新型コロナウイルスが終息しても、経済的な窮乏など世界的に大変な事態が予想されますが、生きている限り何とかなるのではないかと思います。
 それより、社会的な変化が大きくなって、予想もできないような未来が訪れるかもしれません。

 今回の新型コロナウイルスは、中世のペストと比べ、全世界的な広がりを見せています。当時より、はるかに医学は進歩した今日、各国の医学界が
 共同してワクチン開発や有効な治療法について研究すれば、更に早く良好な結果が出ると思われます。
 このような時こそ、人類は、一致団結して、問題を解決しなければならないと考えます。

 しかし、実際には、そうはなりません。それができない各国の垣根こそが、取り去らなくてはならないものであり、今回の新型コロナウイルスは、
 人類にそのようなことを求めているのではないでしょうか。

 また、別な面でも、期待出来るかもしれないことがあります。
 それは、ウイルスが人類の進化を促していたとする〝ウイルス進化論〟です。
 これは、数十年前から提唱されてきましたが、今日では、そのような事実が検証されるようになって、支持者も増えてきているようです。

 これは、遺伝的な変化など、肉体的進化を促したということですが、これに伴って、考え方や習慣なども変化することが想像されます。
 もしかすると、このような側面からも、人類の新たな進化をもたらす要因になる可能性はあるのかもしれません。

 いずれにせよ、新型コロナウイルスの発生は、人類に、今までの生き方ではだめだ、変化せよと教えているように感じます。
 今後、様々な検証が行われると思われますが、災い転じて福となるのかどうか、それは、人類こそが決定できるのだと思います。

 とはいえ、今は、新型コロナウイルスの有効な治療法や特効薬が、一日も早く発見されることを願うばかりです。


                                         2021.1.19(火) K・W








宇宙に想う!  

 
   はじめに 
 
        ここでは、「生命の科学学習会」や「G・アダムスキー通信」では、触れることが少ない、日々の生活における行動や社会的事象につい
         ての感想、あるいは、スペースピープルに馳せる想いなど、広範囲にわたり「生命の科学」をベースにした考え方で、分かりやすく書い
         ていきたいと思います。

    重要なことについては、「生命の科学学習会」で追加説明したり、「G・アダムスキー通信」に改めて記載することもあると思います。

    頻度は、月数回を目標とします。短文にはなりますが、皆さんの生活の参考になることができれば幸いです。