宇宙に想う!  

お金のために働くのではない! Ⅰ
日本においては、6才から15才までの9年間に義務教育を受けることになっています。
ここでは、読み方、書き方の基本から算数、社会、理科、英語などを学んでいきます。

さらに深く学ぶために、多くの人々は、高等学校や大学などに進学します。
これは、社会に出て役立つものとして学んでいるのです。

〝社会に出る〟とは、就職をする、働くということです。
現代では、学校へ行っても働かない人もいるわけですが、基本は、働くために学校へ行っているのです。

人は、一人では生きられません。一人でも生きられると思っているのは、他者によって存立する自立できる社会が存在するからです。
社会がなかったら、衣、食、住のすべてにおいて、自分で調達しなくてはなりません。
これは、誰にとっても困難なことです。

人は、生きるために必要な衣食住を得るために、すべての業務を分業することで社会を形成し、文化的で知的な生活が可能となるのです。
一個人は、自分に適した分野で、その労力を提供し社会の成立を補完して、その対価としてお金をいただいているのです。

誰もがそうすることで、社会からライフラインとなる様々な利益を享受するのです。
このように見てくると、働くことでお金をいただくことより、自己の能力を社会へ提供して、人々の衣食住を支えているということの方が大きいことが
わかります。

しかし、一般の若い人たちは、〝お金のために働く〟ということが、仕事をする第一義となっています。
それは、生活のため、遊びのためなのだと思います。

確かに、お金がなくては生活に必要な何物も得ることができません。
これは事実ですが、社会存立のために働き、その結果としてお金をいただくのであると考えておく必要があります。
この辺は、学校教育で伝えていない重要なところです。

ですから、〝お金のために働く〟というのは、本末転倒なのです。
そして、このことが強調されてしまうと、〝金〟、〝金〟と、お金の亡者となってしまうのです。

お金のためなら何でもするという軽薄な心は、この本末転倒なところから発生してくるのです。
人は、お金でなんでも買えると考えています。

そう考えてしまうのは、お金で買えるものしか興味がないからでしょう。
現代社会は、何でもお金でその価値を測ろうとします。

スポーツ選手も、年俸などお金でその価値を測ろうとしています。
これも人々に、誤解や錯覚を与えることになっています。

しかし、現代社会は、このことが普通の社会となっていますから、かなりゆがんだ社会なのだと理解しておく必要があります。


                                       2023.8.11(金) K・W



お金のために働くのではない! Ⅱ
それにしても、どうしてこうもお金を崇拝する社会となってしまったのでしょうか?
西洋諸国に資本主義が誕生したころ。
この主義は、人々に倫理観がないと大変な社会になると危惧した人がいたようです。

日本においても、江戸時代から明治時代に生きた渋澤栄一さんは、そのことに気づいて、経済社会の根底に孔子の「論語」を据える必要性に気づき、そ
の精神を広げていきました。

日本経済は、海外の〝ビジネス〟というものではなく経世済民という言葉から来ていて、その命名から国内の人々を救う方法であったのです。
渋澤さんは、日本の大企業数百の設立を行い、この他、関係企業だけでも数百社ありましたから、道徳観や利他的精神というその影響は少なくありませ
んでした。

その後も、その薫陶を受けた経営者をはじめ、昭和に入ってからは、松下幸之助さんや最近逝去された稲盛和夫さんなどが、道徳観を持った利他的経
営を広げましたが、今日では、利益重視の社会にあって、そうした企業経営の精神が低迷しています。

道徳観のもと、利他的精神で生き大成した人々は、惜しげもなく良き教えを人々へ伝えましたが、それは真理を知っているからです。
真理を知っている人は、自己の利益や目先の利益に囚われず、最大多数の利益を考えて行動します。

これは、〝天〟が、自分を見ていると知っているからです。
振り返れば、江戸時代から昭和中期頃までの日本人は精神的にたくましく、気骨ある人々が多くいました。

私利より利他、常に公平さをもって、筋を通す考えを貫いていました。
今日では、そのような人々は少なくなって来ています。

残念ながら、これは戦後の政治や教育の影響であると思われます。
世界の趨勢が、利己的環境にあって、日本のみが道徳観のもと利他的にふるまうことは、困難であるのは間違いありません。

日本をはじめ世界の国々が、宇宙の真理に気づき、それを据えて生きなくては、〝お金のために生きる〟という歪んだ考え方が、正当なことであると考
えて疑わないのだと思います。
残念ながら、これが現状の姿なのでしょう。


                                       2023.8.20(日) K・W


 
   はじめに 
 
        ここでは、「生命の科学学習会」や「G・アダムスキー通信」では、触れることが少ない、日々の生活における行動や社会
    的事象についての感想、あるいは、スペースピープルに馳せる想いなど、広範囲にわたり「生命の科学」をベースにした
    考え方で、分かりやすく書いていきたいと思います。
    重要なことについては、「生命の科学学習会」で追加説明したり、「G・アダムスキー通信」に改めて記載することもあると
    思います。
    頻度は、月数回を目標とします。短文にはなりますが、皆さんの生活の参考になることができれば幸いです。