1.3C分析
  顧客ニーズと自社・他社の強み/弱みを分析し、自分の商品と市場を設定する

(1)Customer(顧客ニーズ)
   コーチングは、ビジネス、個人のあらゆるテーマに適用できニーズは高い。
   しかし、大きな課題は、顧客におけるコーチングの認知度が低いことである。
   早晩、顧客の認知度は高まるだろうが、自ら認知度を高める活動が必要である。
   すなわち、コーチ自身が、コーチングの認知度を高めることができ、
   ニーズの掘り起こしができる顧客を設定できることが必要と考える。
   例えば、**研修会を活用して認知度を上げ、ニーズの掘起こしを行う。など

(2)Company(自社の強み/弱み)
   コーチングは、人の行動のあらゆる課題に適用できるといっても、
   顧客の立場からはある程度分野を絞り込んだ方が理解されやく、受容れやすい。
   自分の経験、知識、興味などから、強みが発揮できる分野をどこにするか
   決めることが重要である。
   具体的には、例えばホームページのコンテンツにどんなテーマを掲載し、
   継続的に更新できるか、など

(3)Competitor(他社の強み/弱み)
   規模の大きい研修会社を起業するなら、すでに競合他社は多く、
   他社の強み/弱みを分析して攻めどころを決める必要がある。
   しかし個人で起業するなら、認知度が低いことの逆説として未開拓市場がある。
   自分で市場開拓すれば、先行者利益を得る可能性は高い。
   例えば、「お母さんのための子育てコーチング」は既に活動しているところも
   あるようだが、地域を限定すれば、未開拓市場は多い。

2.4P戦略
  3C分析で設定した自分の商品とターゲット市場を元に事業化戦略を立てる。

(1)Product(商品)
   一口でコーチングといっても、提供する商品(サービス)は様々である。
   上の「3C分析」をもとに、自分が提供するサービスを具体的に決める。
   例えば、コーチング研修か、実際のクライアントに対するコーチングか。
   ビジネスマン、お母さん、学生・・・。どのような人を対象とするのか。
   間口は広げた方が様々な顧客に対応できるそうだが、
   「何でもやります」は、顧客からは「何もできない」とも見られる。

(2)Price(価格)
   お客様にとっていくらの価値に相当するのか、いくらなら買う気になるのか。
   類似品や代替品がある価格はわかりやすいが、これまでにない場合は難しい。
   取扱うテーマで決めるとすれば、例えばビジネスなら売上の*%としてもよい。
   研修であれば、類似の研修や音楽教室、学習塾などを基準にすることもできる。
   いずれにせよ顧客の視点で説得力のある価格を設定する。
   「自分がいくら欲しい」で決めない。まさに答えは相手の中にある。

(3)Place(市場)
   3C分析の結果からターゲットとする市場(顧客)を決める。
   既存市場であれば自社の強みが活かせ、他社の弱みが大きい市場はどこか。
   未開拓市場を狙うとしたら、自分の強みが活かせる市場はどこか。
   このターゲット市場は、明確に顧客に示すことは必ずしも必要ないが、
   自分がまず攻める市場としてどこに比重を置くかというイメージを持つことは
   次のPromoteに対して重要である。
   さらに、この市場規模と自社のシェア(どれだけ仕事が取れるか)を予測する。

(4)Promote(営業)
   「良い商品」と「売れる商品」は違う。
   いかによい商品でも、存在をお客様に伝え、認めてもらって売れる商品となる。
   そのためには、販売ルートや効果的な営業活動の具体化が重要である。
   その市場への足がかりや展開方法をできる限り具体的に示す。
   必要なら、広告宣伝費も試算する。

3.事業化
(1)計画の策定
   4P戦略を元に具体的な事業計画(いつ、何ができるか)を作る。
(2)収益試算
   事業として成立つためには、もちろん利益の確保。
     [利益]=[売上高]−[経費]
         =[販売価格/個]*[販売個数]−[経費]
   収入として、クライアントを何人確保し、研修を何回/月開催するか。
   支出として運用に必要な経費を見積もる。
   ここで重要なことは、運用するための仕事量の把握(本番と準備)である。
   例えば、30分のコーチングとしても、
   その前の準備、移動、終わってからのまとめ、ロスタイムなど、
   すべての時間を含めたら、どれだけの経費(時間)がかかるのか。
   逆にこれから、1日8時間、週5日とすれば、
   何人のクライアントといくつの研修が取れるかも分かる。
(3)投資
   設備(PCなど)や研修費など。あまり多くないか?

4.多角化
   最後に、安定した事業とするためには、収入の平準化を行うことが重要である。
   単価は大きが、変動も大きいクライアントばかりに頼らない。
   定期的な研修を確保してベースロードとするなど、
   商品の複合化、事業の多角化を行うこと。

                                 以上

「コーチングの事業化」を
   マーケティング分析しました!

「個人でコーチとして独立する」という課題に対して、
マーケティングの「3C分析」、「4P戦略」の観点から課題抽出を行いました。
それぞれの事情により、当てはまらないところもあるとは思いますが、
これを一つのケースとし、自分のケースに置き換えて考えてください。
ご要望があれば、その実現のためにコーチングします。