はちにんこ! 私はあばら家ホームページの”ぬし”であり、あばら家小説の作者であり、はたまた4リングの創始者でもある あばら家 送達 (あばらや そうたつ)というちんこちんけな者であります。 本日は、あばら家ホームページの閲覧ありがきゅうございます。 では早速豚足ではありますが、先に述べさせていただいたあばら家ホームページの説明に引き続いて、あばら家小説と4リングについても説明したいと思いますです。
以上3つの目的を達成するため、あばら家小説を普及させようというわけであります。では、どうしてこの3つの目的なのかを 敵 さんとの対談形式で説明したいと思いますです。 敵さ〜ん!
それでは説明したいと思います。 えぇ〜 一人で喋るのもなんですし、今回も助っ人を呼んで対談形式にしてみようと思います。今、五平さん大丈夫かな? 五平さ〜ん!
二人は向かい合ってアタック・チャンスをやってしまったため、必然的にお互いを殴り合ってしまったのだ。
五平の右拳があばら家の口とチン(顎)を、あばら家の右拳が五平の口とチン(顎)を深く重くヒットしてしまったのだ。 二人の口からはボトボトと鮮血がしたたり落ちる。 その姿はまるで、矢吹丈のダブルクロスカウンターをうけたウルフ金串のようであったのだ。 ・・・・・時間が止まったかのように二人は動かなかったが、血に濡れた互いの拳が互いの顔を滑ったのか二人は徐々にバランスを崩し、ゆっくりと互いに前のめりに倒れていき、ゴツン と、額と額をぶつけ同じ方向に倒れてしまった。 グワッシャーン
チュンチュン チュンチュン 一体どれ程の時が流れてしまったのか、ジョー樋口のように失神していた二人には知る由もなかったが、今二人は目を覚まし、仰向けに並んで横になっている。 チュンチュンとうるさい雀を見ているのか、空を見ているのかは分からない。 ただ穏やかな時間が空の雲のように流れるままなのであった。
あばら家: 京都府加茂町の木津川です。 ここは頻繁に、私の4リングの起点となる昼も夜も綺麗な好きな場所です。 大大阪の我があばら家からこの場所までは、45分程かかりますが、まあ準備運動みたいなものです。 この場所からは、滋賀方面、三重方面、奈良方面、に行くのに非常に便利なんです。 あっ むこうに見えている橋は恭仁大橋です。 五平: へ〜 4リング の きてんけ〜。 きずがわっちゅうだか。 4リングでは じゅうような ばしょ みてえだべが、 つり の ポイントとしては、いまいちっぽいべな。 ぬしがわ より だいぶせめえし、なにより あさそうだべ。 これじゃ〜 ぬし も いそうにねえべ。 あばら家: ぬしはいないかもしれませんが、日本一大きい すっぽん は、この川で捕獲されたんですよ。 五平: なに〜〜! その すっぽん は、おら の すっぽん よりも でけえっちゅうのんけ? と、言いつつ五平は足をがに股に開いて膝を曲げ、背中を背後に反らすのと同時に、股間に添えた両手を天に向けて伸ばす動作をした。 あばら家:・・・・・次、行きましょうか。
あばら家: ここは最近、茶源郷を名乗り出した京都府和束町の茶畑です。 五平: ちゃばたけけ〜。 きれいなもんだなや。 それにしても あの いっぺえ つったってる、せんぷうき みてえなのはなんだべ? あばら家: ああ、あれはお茶の新芽を霜から守るための扇風機ですよ。 防霜ファンっていうらしいです。 五平: しもからまもる ぼうそうファン? その しも っていうのは、ひょっとしてテレビ の しんれいばんぐみさ でてくる しもよしこ のしもけ? あばら家: 違いますよ。 気象現象の霜ですよ。 五平: そうけえ。 それをきいて あんしん しただよ。 おら どっちかっちゅうたら しもよしこ より じうんほっし の ほうがいいだよ。 なんとなく おらんち の きんじょさ いるスーパーカーさ のりまわしてる ぼんさんに にてるだ。 あばら家: そ そうですか。 では次、行きましょうか。
あばら家: 滋賀県大津市の信楽川です。 五平: きれいな かわだべ。こんぐれえ きれかったら、ラーメンライスさ つくるのに つかえそうだべ。 あばら家: いえいえ この川の水は綺麗ですけど、飲めるほどではないですよ。 でもですよ、この川には7月上旬頃に蛍がたくさん出るんですよ。 五平: ほたる? ごろうのむすめ の ほたるけ? あばら家:・・・・・ 違いますよ! そんなわけあるわけないでしょう! いいかげんにしてくださいよ! 何考えているんですか! 純の妹の蛍ですよ! 五平: おなじことだべーー! ドッカーン! 五平はあばら家にコークスクリューパンチをくらわした。 あばら家: グフッ いいのをもらったあばら家は膝から崩れ落ちた。そして足にきていてうまく立ち上がれないので、五平のズボンや上着を掴み、這いずるように立ち上がり一言。ほ・・蛍の・・・おかん・・の名前・・なんでしたっけ? 五平: ?おかん? ・・・いしだ・・あゆみだべな。 あばら家: 役・・名です。 五平:・・・・・おめえひょっとして、おかんのなまえさ つかって、***のむすめのほたるだよー!っていいたかったども、なまえさ わからんかったもんだで、テンポさ おくれて じゅんのいもうとのほたるだよー!っていったのけ? あばら家: は・・い。・・・ 行きま・・しょうか? 五平:・・・そうするべ。
あばら家: びわ湖に到着しますた〜〜。 奥に幽かに見えているのが、びわ湖大橋です。 1400Mありますです。 五平: かーーっ! これが ははなる びわこけ〜〜。 でかすぎかんぽー も ええとこだべ! あばら家: ここはびわ湖の南湖ですから、まだ小さいほうですよ。 北湖はここ以上に大きいんですよ。 五平: びわこ、なんこ、ほっこ、けー。 そういや〜 ちゅうごくに ちんこ ってのがあったべ? おら ちずさ みるのが すきなじきが あってな〜 スイスのレマンコは もちのろん、スウェーデン+フィンランド=チンのポコさ なるってのも はっけんしたぐれえだべ。 けっへっへ ズドンッ! うげぇーっ 笑っていた無防備な五平は、あばら家にボディーブローをくらい地面をのた打ち回っている。ボディーブローは地獄の苦しみを味わうと言う丹下段平の言葉は確かであったようだ。 あばら家: 女性客が逃げちゃったらどうするんですか。 ほれっ 行きますよ。
あばら家: 近江八幡につきますた〜。 夕景も始まりますたし、しばらくみていきましょう。 びわ湖の夕景は最高なんですよ。 五平: さいこうだべか。 さいこうといえば、 みなさ〜ん。 さいこうですか! で おなじみ の あしうらしんだん の ふくながほうげんさ おもいだすべ。 あばら家: ああ 法の華三法行の代表ですね。 五平: んだ。 あのおっさん、さぎしだども おもしれえ おっさんだったべ。 おら、ふくながほうげんが ワイドショー の がめんさ でてきて さいこーーですか! っておっさんがいったらかならず、テレビにうつる しんじゃのおばさんたちといっしょに、さいこ〜で〜す。 ってかえしてただよ。 あばら家: へえ〜〜、皆やることは一緒なんですねえ。 五平: なんでえ。 おめえも やってただか。 さすが あほあほしょうせつ の さくしゃだけのことはあるべ。 あばら家: いえいえ〜 そんな〜 でへへのへ。 でも福永法源も今は服役中ですからねえ。 一体どんな感じで服役生活してるんでしょうね? 五平: ん〜〜、さぎしっちゅうのんは へいのなかでも ひとをだますっちゅうから、ほかのしゅうじんさ くちはっちょう、てはっちょう で まるめこんで、あんがい よろしくやってんでねえだかな? あばら家: そうですね。 厄介な詐欺師ですけど、出所が少し楽しみな不思議な人物ですね。 五平: んだ。 マスのゴミには がんばって おっさんの しゅっしょごのテレビしゅつえんさ じつげんさしてもらいてえだ。 おっさんが またなんか やらかして、マスゴミが しつこく おっさんさ おいかけまわして、おっさんがキレてる すがたさ めにうかぶだ。 あばら家: はい。 同の感です。 ん? あっ 五平さん 沖島が見えてきますたよ。 五平: へえ〜 あれが おきしまだべか〜。 あばら家: はい。 びわ湖には3つの島があるんですけど沖島が一番大きくて、人も住んでるんですよ。 日本では湖にある島で人が住んでるのは、この沖島だけなんです。 五平: あんれ〜 ほんとだべ ちいさく しゅうらく みてえのがみえてるだ。 あばら家: ええ。 島の人達は漁師さんが多いんですけど、町で働いてる人や学校に行く子供達なんかは、手間はかかりますが船で行き来してるそうです。 五平: へえ〜 もうすこし、きしからちかければ はしさ かけれたのにな〜。 あばら家: では、そろそろ行きましょうか。 とても夕陽が似合う最高の島でしたね。 五平さん! 最高ですかー? 五平: さいこ〜〜で〜す!
五平: うわ〜 だんだん かぜがつよくなってきただな〜。 あばら家: ええ、本当に。 ここは彦根なんですけど、湖が広くて西や北西からの風を遮るものがないもんですからねえ、沖のほうなんか風の強い日は2Mを超えるような波が立つこともありますですよ。はい。 五平: 湖なのに2M けえ。 アンドレならギリ、セーフ、リトル・フランキーなら よゆうでアウトだべなあ。 あばら家: リトル・フランキー、ミスターポーン、ドリフにもでてましたよね〜 彼らが出てきたら100%盛り上がりましたよ〜。 五平: んだ。 テレビ の がめんさ うつしだされる かれたちは、いきいきしてただ。 あばら家: はい。 でも美しい理念をお持ちの人権家の皆様のご活躍で彼達をテレビで見ることはなくなりましたね。 五平: まったく、やっかいなやつらだべ。 アンドレみてえにでけえのはよくて、リトル・フランキーみてえに、ちいせえのは けしからん。 だもんなあ。 あいつらは、じんけんのない くににでもいって、ありがたい けいもうかつどう でもしとけばええだよ。 あばら家: そうですね。 アンドレさんもリトル・フランキーさんもミスターポーンさんも、お亡くなりになってしまいました。 五平・あばら家: なんまんだぶ、なんまんだぶ・・・・・ 五平: すっかりひも くれただな。 くものすきまから ちょろちょろと まるいのがでたり はいったりしてるだ。 あばら家: 雲を呼ぶ 山頂の風 荒れ狂い 見え隠れする 月はおそろし 五平: なんでえ、そりゃ? あばら家: はい。 以前、高野竜神スカイラインを通った時、峠の辺りで遭遇した 雲風 によって大部分の光を奪われ、途切れ途切れに朧な姿を晒す明月を見た時に詠んだ短歌です。 五平: くもかぜ? あばら家: 雲風については、あほあほブログでいずれ取り上げますです。はい。 五平: くぅーー! あほあほブログの せんでんけ? ぬけめのねえやつだべ。 あばら家: でへへ でも、その時は是非五平さん、ご一緒くださいね。 五平: おうよ。 あばら家: もうじき滋賀のトレーダー分岐点米原です。 しばらく滋賀とはお別れです。 あと、彦根市と ひこにゃんの作者、もへろん との抗争がどうなったのか気にかかりますが、ここは引かれる後ろ髪を断ち切って天下分け目の関ヶ原へ出陣じゃーー! と、行きましょう。 五平: それにしても、ぬしがわの おやぶんみてえなみずうみなのに、ぬしがいるようなかんじさ しねえさわやかな みずうみだったなや。 あばら家: 池田湖のイッシー、屈斜路湖のクッシー、十和田湖の龍神、など ぬし がいそうな場所には、それっぽい雰囲気のようなものがありますが、びわ湖にはそのような雰囲気はあまりしませんね。 五平: んだな。 ぬし が、どうこういぜんに、つりキチのおらでも びわこで つりしてえ!ってかんじさ あんまりならねえだよ。 あたりにただよう、みずのかおりは ぬしがわと よくにてるのになあ。 おもしれえみずうみだべ。 あばら家: 今回の4リング後半に立ち寄ることになる余呉湖は天女の羽衣伝説がある神秘的な湖ですよ。 あそこなら五平さんも釣りキチらしく釣りキチの血が騒ぎますよ。 五平: ほんとうけえ。 おら いまからたのしみだべ。 んだば、とっとといくべ! あばら家: おーー!
あばら家: 五平さん。 ここは岐阜県揖斐川町春日です。 近くには、さざれ石公園がありますですよ。 五平: さざれいしこうえん? おめえのあばらやの ちかくさ ある、たここうえんのなかまだべか? あばら家: 違いますよ。 あんなしょぼい公園と一緒にしたらさざれ石公園に失の礼ですよ。 さざれ石公園には、な・な・なんと! 君が代のさざれ石の由来となったといわれるさざれ石があるんですよーー! 五平: な・な・なにーー! わがこくこっかの きみがよ のだとーー! あばら家: はい。 五平: あばらやよ。 おらなんだか むしょうに うたいたくなってきただ。 きいてくれるか? あばら家: もちのろんですよ。 ぜひ聞かせてくらはいませです。 五平: うむ。 ではいくべ! おらのあいこくしんさ かんじてけれ。 き〜み〜が〜あ〜よ〜お〜は〜、・・・・・ あばら家: ? 五平: ・・・・・ ん〜ん〜ん〜ん、ん〜 あばら家: ズコーーッ!! と、あばら家は 勢いよく、ずっこけてしまいドタマ(head)を山の法面にめり込ませてしまった。 そしてめり込ませたドタマ(おつむ)を両手両足で踏ん張って法面から引っこ抜き、 知らんのに偉そうに歌おうとするなーー! と、言った。 五平: けっへっへ わりい わりい。 おら あいこくしゃなのに きみがよのかしさ おぼえてなかっただ。 めんぼくねえ。 あばら家: まったくせんたく、君が代も歌えないで何が愛国者ですか。 そんなことじゃあ、立派な先人達に顔向けできませんよ。 反省してくらはいよ。 五平: へ〜い。 ところで よかったら ここで おらに きみがよ の かしさ おしえて もらえねえべか? あばら家: !! ・・・・・ ん? もうこんな時間か。 五平さん。 早く行かないと日が暮れますよ。 レッツらゴー! 五平: とっくにくれてるだーー! ドッカーーン! 五平はあばら家に跳び蹴りをくらわせた。 ヒューーン あばら家は人間大砲の弾と化した外人のおっさんのように無抵抗に飛んでいき、さっきドタマ(あたま)をめり込ませた山の法面にできた穴にもう一度、ズボッ! と、さっきより深くめり込んでしまった。 五平: じごうじとくだべ。 グーーギュルルル ん? はらへってきただな。 おい! いつまでめりこんでるだ。 めしさ くえるばしょに、はやくいくだ。 あばら家: ・・・・・
五平: はしとトンネルの くりかえしだべ。 あばら家: そうですね。 もう徳山湖に入ったようですね。 この徳山湖は日本一大きなダム湖(貯水量日本一)ですから、しばらく橋とトンのネルが続きますよ。 五平: ふ〜ん。 そんただ でけえダムこ なのけえ。 んだども そらさ すっかり くもってまって、くらくて あんまし みえねえなあ。 これじゃあ ぬし が いるかどうかも わからんでねえけ。 あばら家: ええ。 ダム湖は明月の晩に見るのが一番綺麗なんですけど、月がすっかり見えなくなりますたからねえ。 五平: んだ。 ダムこ に かぎらず、つよいつきあかりさ てらされた けしきは、たいがいきれいだべ。 とくにめいげつが、そらのひくいところさ あるときに、さざなみがたつ すいめんさ げっこうがあたって、きらきらしてるときがさいこうだべ。 あばら家: さすが五平さん。 よくわかってらっしゃる。 月明かりは何でも綺麗にしてしまう天才ですよね。 五平: んだ。
五平: なんだあ〜 えれえ かっぱ おしだべな。 あばら家: 徳山湖のマスコット・キャラクターですかね? おや? TOKUMARU と、なってますから、やっぱりここのマスコット・キャラクターなんでしょうね。 五平: ん〜? とくやまこ で、みずさ あるから かっぱ ってのはわかるども、あの げんしじん みてえのはなんだべ? あばら家: ? 本当ですね。 なんか変なのがいますね。 大体ひとつの組織にひとつのキャラクター なんですけどね。 五平: まさか いまだにここらさ すんでる、どじん じゃあるめえな。 あばら家: まさか。 確かに昔は日本にも顔に入れ墨してるような土人はいましたが、何百年も昔の話で今は土人はおろかヒバゴンさえも否定されていますよ。 五平: ヒバゴンはいるだーー! おらこのめでみただーー! あばら家: ええ〜 ! 本当ですか! 五平: まちげえねえだ! おら たしかにこのめでみただ。 あばら家: いつ? どこで? 五平: 30ねんまえ、テレビのスペシャルばんぐみでみただ。 ばんぐみがおわりかけのコマーシャルさ はいる2びょうまえにヒバゴンのうしろすがたさ たしかにみただ。 おら このめでたしかにみただ。 あばら家: あの〜 それ、よく見ると着ぐるみじゃなかったですか? 五平: いうなーー! と、言って五平はあばら家に再びコークスクリューパンチをくらわせた。 ドッカーン! あばら家: ゴフッ と、言ってあばら家は、霊に憑依された慈雲法師の弟子のように不自然に倒れ、後頭部をルーレドーガすなわちガードレールにぶつけてしまった。 グワッシャーーン ・・・・・ あばら家は生まれたばかりのビンバすなわちバンビのように立ち上がり、五平を諭すように語り出した。 あばら家: 五平・・・さん。 現の実は・・・時に過酷・・・です。 しかし・・・その現実に・・・背を向けていたのでは・・・いつまでたっても・・・成長・・・しませんよ・・・五平は両手で耳を塞いでいる。 過去の記憶や・・・経験にとらわれず、現実を直視し、過去に生きるのではなく・・・未来のために・・・ 今 を生きようではありませんか。 五平: うう〜 ぐすん まったくせんたく、おめえのいうとうりだべ。 おら、かこ に いきてただ。 これからは おめえのいうとうり みらいのために いま をいきるだ。 あばら家: わかっていただけましたか。 わたすは嬉しいですよ。 ところで五平さん。 昔 お貸しした50円。 耳を揃えて返してもらいましょうか。 五平: かこ にいきるんでねえーー! チャンチャン。
五平: かぁーーっ! やっと とうげさ ついただ。 あばら家: ふぅーー。 一息つきましょう。 冠山林道。 実に良い道ですた。 五平: んだな。 だども、せめえグネグネみちでルーレドーガもねえし、ちょっと よそみでもして がけしたさ おちたら ひとたまりもねえべな。 あばら家: はい。 でも夜でも眺めがいいので、ついよそ見してしまいそうでこわいですね。 気をつけねば。 五平: んだ。 だども、つきさ でてきてくれたおかげで、どこまでもつづく やまなみさ みれてよかっただ。 それより はらへっただ。 ここでめしさ くうべ。 あばら家: 賛成。 五平: きんせい。 五平・あばら家: マンセ〜〜。 あばら家: それはそうと、峠にこういう記念碑やトイレ、東屋なんかがあってくれたら、少しテンション上がりますですね。 五平: おうよ。 なんか たっせいかん みてえのも わいてくるだ。 さあ、めしだめしだ。 こういうとこで くうめしは、さいのこう だべ。 あばら家: 五平さん またいつもの塩握り弁当ですか? 五平: あたりまえだのクラッカーよ! おめえが えいようのバランスが どうのこうのっちゅうて、しゅしょくのラーメンライスさ やめるっちゅうても、おらのしおにぎりは ゆるぎはねえだ。 あばら家: なるのほど。 五平さんの塩握りに対する思いは、ゲームセンター 嵐 の出っ歯よりも硬いんですね。 五平: いやっ、そこまではかたくねえだ。 んだども、スケバンでか の ヨーヨーぐれえは かてえだ。 スケバンでか といえば二代目のセリフで、おまんら、ゆるさんぜよ! ってのが ゆうめいだべが、おとこはたいがい おまんこ、ゆるさんぜよ! っていってただな。 あばらや! おめえもいってたろ? ひっひっひ。 と、言って五平は塩握りにガブリと食らいついた。 あばら家: 言うかーー! ドゴンッ あばら家は塩握りを頬張りスキだらけの五平のボディーに掌底を叩きこんだ。 五平: ほげぇーーっ 五平は口からご飯粒を吐き出しつつ地面をのた打ち回っている。 あばら家: まったく! あなたには女性客に対する配慮というものがないんですか。 おまんこ、ゆるさんぜよ! などとは、決して言ってませんでしたが、おまんこ、ゆるゆるぜよ! とは、いってましたよ。 ケケケケケ。 地面をのた打ち回っていた五平の目がギラリと光り、鹿馬笑いをしていたあばら家に不気味なカマドウマ(便所コオロギ)のように躍りかかり、空中から突き刺さるように、三度目のコークスクリューパンチをくらわせた。 スパンッ! 天から放たれた、インドラの矢のようなパンチをくらったあばら家は小刻みに震えると共に、白目を剥いてゆっくりと後方に崩れ落ちた。 ドスーーン。 五平は倒れたあばら家の横に腰を下ろし、五平:・・・・・ あの、てっかめんのことだども・・・あれ、・・・はずれるまでのあいだ・・・どうやってめしくってただ? と、返ってくるはずはないとしりつつ、眠りについた友にそっと聞いてみるのであった。
五平: こういうマップっちゅうのも、なんだかおもしれえべな。 あばら家: そうですね。 地味にいい味、出していますよね。 五平: んだ。 こういうマップはいつまでも、こんなかんじであってほしいだ。 まちがっても、アーティストだのなんだのにしごとさ いらいなんて してほしくねえだよ。 あばら家: はい。 特に現代アートとかワケワカメなのはごめんです。 でも、地元の子供達が作ったマップとか看板なんかは楽しいですよ。 五平: へ〜 そんなのもあるんけえ。 おら も いっぺん みてみてえだ。 あばら家: 4リング をやってればそのうち見れますよ。 五平: もちのろんろんで あほあほブログでもみれるっちゅう ハンドマウス すなわち てぐちなんけ? あばら家: そのとうりですだ。 五平さん、だいぶんわたすのやり口が分かってきますたねえ。 五平: あったりきしゃりきのこんこんちきよ!っとくらあ! じぶんのうみのおやのせいかくさ しらねえでは、あほあほしょうせつの エースはつとまらんぜ。 ちゅうこっちゃ。 あばら家: これは失礼しますた。 五平さん・・・どんどん逞しくなられて、そのうち私の手を離れてしまうんですね・・・ぐすん。 五平: なに ワケワカメなこといってるだ。 メソメソしてねえではやくいくだ。 あばら家: うぅ はい。
あばら家: 無事、栃の木峠も越えて又、滋賀に入りますた。 滋賀県さん わんばんこ またしばらくお世話になりますだ。 五平: ふぅーー。 しが けえ おら、ねむたくなってきただ。 あばら家: 五平さん。 4リング最大の敵は自分なんですよ。 五平: どういうこと? あばら家: 4リングは自由な反面、全てが自分頼みの厳しさも兼ね揃えた、自分の総合力を成長させることができる、未熟者底上げ趣味の決定版なのでありんす。 五平: なにーーっ! つまり どゆこと? あばら家: ・・・つまり、4リングは何が起こるか分かりません。 起こったこと全てを自分一人の力で解決し、乗り越えなければならないのです。 五平: なんだとーーっ! もすこしくわしく。 あばら家: ・・・4リング中はいろいろな困難が自分の前に立ちはだかります。 通りたいと思っていた道が通行止めになっていたり。 五平さんが今、襲われている眠気。 これは大変な事態です。 ヘタに我慢すれば事故を起こすかもしれません。 どこかで昼寝でもしようかと思ってもなかなかいい場所もありません。 そこでこれです。 ええ〜 巳知の冷水。 こいつで顔を洗えば、どんな眠気もひとっとび。 ええ〜 今なら1リットルたったの69円。 五平: かってに しょうばい はじめるでねえーーっ! しかもなんちゅう びみょうな ねだんだべ。 おめえのあほさで すっかりめざめたべ。 はやくいくべ。 あばら家: 五平さん目覚まし作戦、成功! 五平: ちょうしさ いいこといって この〜。
あばら家: まだお月さんは頑張っていますが、夜が明けますた。 五平さん。起きてくらはい。 御池林道です。 五平: ん? ふぁ〜〜あ。 おら、すっかり寝てまってただか。 あばら家: はい。 折角、触覚、私が五平さんの眠気を覚ましてさしあげたのに、余呉湖手前ですっかり、寝てしまいましたよ。 やっぱりあの時、ちゃんと巳知の冷水で顔を洗っておけばよかったですね。 五平: ん〜 ふぁ〜あ。 そうけえ、よごこ てまえで ねてまっただか。 もったいねえことしたべ。 あばら家: 余呉湖は次の機会にしましょう。 でも、すっきりしたでしょう。 おもいきり眠たくなっても、ほんの30分でも寝ることができたら、だいぶん眠気回復できますからねえ。 五平: んだな。 おら、ねたおかげで このとうり、げんきさ なっただ。 うひょ〜! と、言ってその場でジャンプをし、とび蹴りのようなポーズをとった。 あばら家: その元気があれば残りの4リングも大丈夫そうですね。 では行きましょう。 五平: おうよ! お〜ら〜は、つ〜りキチ、ご〜へ〜い、だい! さ〜お〜を、に〜ぎらしゃ、 あばら家: ふふふ。
五平: ひえ〜 なんだこりゃ? あばら家: 五平さん! 早く親指隠したほうがいいですよ! 五平: んだ! エロエロ・エッサイム・エロエロ・エッサイム ワレをまもりたまえ〜〜。 あばら家: ? それ、エロイム・エッサイムじゃなかったですか? 五平: そうけえ? まあ、どっちゃでもいいべ。 にっぽんのかみさまは かんようだべ。 あばら家: ? あれって、日本の神様じゃなくて、外人の神様っていうか・・・悪魔を呼び出す呪文だったんじゃ・・・ 五平・あばら家: ・・・・・ あばら家: 五平さん、ここは万能呪文を唱えながら、決して後ろを振り返らずに、この場を立ち去りましょう。 五平: ブ、ブラジャー。(了解) 五平・あばら家: オンアビラウンケン・エコエコアザラク・アキストゼネコーー! オンアビラウンケン・エコエコアザラク・アキストゼネコーーーーー
五平: しかし まあ ひでえみちだったべな。 がんばって すすんだあげく、みちさ なくなって まってるんだからな。 あばら家: まったくですよ。 この道は何度も来てるんですけど、今だに通り抜け できた試しがありませんよ。 誰か通り抜けできた幸運の持ち主はいるんでしょうか? 五平: へえ〜 そんただ たちのわりい みちなのけえ。 あばら家: はい。 でもなぜか、4リングマン としてはこの手の道を嫌いにはなれません。 いつかそのうち通れるだろう。 と、思い つい近くにきたら立ち寄ってしまうのです。 五平: ふ〜ん。 さしずめ できのわりい こども ほど かわいいってやつだか。 あばら家: そうですね。 4リングは自由度の高さや偶然性を重視しますから、事前の情報収集などは程々にして出陣したほうが楽しいです。 五平: はじめに ことこまかく、あれこれ けいかくたてたら、いきぐるしそうだべな。 あばら家: はいです。 計画は立てますが、大まかなほうが、気が楽ですし、大まかな計画すら破りまくって、寄り道しまくるってのも実に有意義です。 数時間の4リングから数十時間の4リングまで、自由と偶然に満ちた経験を4リングで味わっていきたいです。 あっ でも日頃のバイクのメンテや4リング中のガソリンの残量などには気を付けないと、大変なことになりますですよ。 五平: ん なんかたいへんな め に あったことあるのけ? あばら家: いえ。 今のところないです。 でももし、夜中の山道でタイヤがパンクしたり、ガス欠したりと考えたらぞっとします。 五平: んだな。 よるのやまみちなんて、きり は でるは、へんなものおとは そこらじゅうでするは、しりょうのはらわた が でてきても ふしぎでねえもんな。 あばら家: 死霊のはらわた は出ませんが、動物なんかは出てきますから、十分注意は必要ですよ。 走行中に鹿や猪なんかとぶつかったら、ただではすみませんから。 では、次も悪名高い石槫峠に向かって出発進行ーー! と、いきましょう。 五平: あ〜くろは、つづく〜よ〜、ど〜こま〜で〜も〜 五平・あばら家: 野〜を越え、山、越〜え〜
あばら家: ここは古くて小さめの犬神川ダムです。 なんか、かわいい感じがしませんか? 五平: ん〜 かわいいっちゅうか、なんちゅうか、ほんちゅうか。 ねんきさ はいってるっちゅうかんじだべ。 あばら家: はい。 このダムは大東亜戦争の頃に着工したダムですからね。 もう神様が宿っちゃってるような風格がありますです。 五平: そうけえ? そんただことより、このダムこ のほうが、きになるべよ。 青沼静馬の気配はしねえども、ぬし の けはいは するだよ。 あばら家: そうですね。 どこのダム湖も、なんかいそうな気配がしますよね。 五平: んだ。 きょうはつりどうぐさ ねえからあきらめるだども、こんどここさ きたときは、かならずつりさ してやるだ。 あばら家: はい。 でも、ダム湖は釣り自体を禁止してたり、釣りをするのに釣り券を買わなくてはならない場合がありますので、注意が必要ですよ。 五平: なんだとーー! ダムこ っちゅうのんは、そんただめんどくせえのけーー! あばら家: そうなんですよ、川崎さん。 ディーディーディーディ。 A地点から、B地点まで、・・・・・ 五平: おら、のらね。 あばら家: さっきは歌ってあげたのに・・・・・
五平: きれいすぎカンポーもええとこな かわだべな。 あばら家: はい。 この川の水ならラーメンライスの水に使えますですよ。 五平: のんだことあるべか。 あばら家: ルトボトッペ すなわちペットボトルに、この川の水を入れて家に持ち帰り、スイランメーラ すなわちラーメンライスに、 やって味噌、食べて味噌 って感じに使ってみたことがありますです。 五平: んで? どうだった? あばら家: いつも通りのラーメンライスですた。 500mlのペットボトルに水を入れて持ち帰ったので、ラーメンライス以外は試せませんでした。 許してチョンマゲ。 五平: な〜んでえ。 すいどうすい と かわらんのけえ。 あばら家: はい。 次の機会には コーのヒー や、シャンのプー にも使ってみますです。 五平: うむ。 ほうこく、たのしみにしておるぞ。 あばら家: チチーッ。(ハハーッの同義語)
五平: なんだこりゃー みちがとつぜん かわになってるだ。 あばら家: ああ、これは洗い越しですよ。 五平: なんだそりゃ ひょっとして、なかなかこうどうさ おこさんことの かんようく だべか。 あばら家: それは重い腰です。 五平: んだば、ジャンプやマガジンにつかってる かみのことだべ。 あばら家: それは粗い古紙です。 五平: んだば AVじょゆうが いやらしく、くねらしてる ひひひ あばら家: エロい腰のことかーー! と、言ってあばら家は下卑た笑いをしている五平の腹をめがけて、稲妻レッグ・ラリアートをくらわせようとしたが、スカーッ と、空を切ってしまった。 ・・・・・ あれ? 五平:? おい? どうしただ? おめえらしくもねえ。 おめえがこうげきさ はずすなんて、はじめてだべ。 あばら家: は はい。 どうしたんでしょう。 あはは ま まあ こういうこともありますよ。 五平: そだな。 あほあほしょうせつのさくしゃも にんのげん ってことだべな。 けっへっへ あばら家: はい。そうですね。 たまには、こういうこともありますよねえ。 では、先に進みましょう。 清流〜それは〜君が〜見た光〜 五平: (なんか、のりにくく、つっこみづれえべ)
五平: おいっ あばらや! あの かんばんをみろ! こりゃあ、く あばら家: くまったことですね。 五平: くっ き きさま おら が いいたかったのに・・・・・ あばら家: あっと、これは失礼しました。 つい先読みしてしまいました。 これからはわたすのことを先読みのあばら家と呼んでくんなまし。 五平: ふん! ちょうしのいいことを! がんそ さきよみのシャアに しつのれい だべ、まったく、く あばら家: くまったもんだ。 五平: ぐぎぎ・・・・・
あばら家: ああ〜 けっこういいとこまでこれたのに、トホホ 五平: まあ、しかたねえべ。 いったん ひきかえして、みえけんがわ の いりぐちからも はいってみるべ。 あばら家: はい。 そうしますか。 でも 一応、テクシー でちょっとだけこの先がどうなってるか見てきますね。 五平: んだか。 じゃあ、おらは はなのくそ でもほじってまってるだ。 あばら家: では、すぐ帰ってきます。 と、言ってあばら家は マサと化した花崗岩を踏みしめ、ザク ザク グフ グフ ドム ドム と、音量を徐々に落しながら五平の視界から姿を消したのであった。 数分後、ドム ドム グフ グフ ザク ザク と、音量を徐々に上げながらあばら家が五平の視界に姿を現し、外人のような身振りで、だめだこりゃ の合図をするのであった。 あばら家と五平は一言、二言、言葉を交わし来た道を引き返した。 あばら家が踏みしめたマサと化した花崗岩には、蛇行するあばら家の足跡がくっきりと残っていた。
五平: くぅーーっ! こっちもだめだべ。 くるまさ おいこされるときおっかねえ、ながすぎカンポー トンネルさ とおってきたかいが、ねえってもんだべ。 あばら家: はあー いったいこの道はいつになったら通れるようになるんでしょうか。 私はこの道を間隔をおいて、10回近く訪れていますが、いつもどこかが崩れていますよ。 早くこの目で2トン車以上の車の侵入を制限する為に置かれているという、クッロブ トーリクンコ すなわちコンクリートブロックを見たいですよ。 トホホのホ 五平: なんでえ、そのチンコナーガスギッスってのは? あばら家: チンピョロスポーン! ン と、ちっちゃい ツ しか合ってないじゃないですか。 コンクリートブロックですよ。 五平: そのコンクリートブロックに、なしてそう しゅうちゃくするだ。 あばら家: えへへ それは内緒です。 五平: くぅーーっ! もったいつけやがって、このーーっ! ひょっとしてまた、そのうち あほあほブログでとりあげますってパターンだべか? あばら家: いえ。 これは本当に内緒なのです。 それでは、御在所岳に向かって、イクイクアザラク、イクイクザメラク。 五平: メラメラメラ〜
五平: おいっ あばらやよ! あれが ございしょだけだべ! あばら家: はいです。 よく分かりますたね。 五平: あったりきしゃりきのこんこんちきよ! ほかのやまとは、あきらかに かんろくが ぜんぜんちがうべ。 わからんやつのほうがおかしいべよ。 あばら家: そうですね。 周りの山をジムだとすれば、御在所岳はさしずめガンダムってとこですね。 五平: いや。 まわりさ やまをアムロのおやじの さんそけつぼうしょう だとしたら、ございしょだけは すうかいにわたって、はっしょうした アムロ の じこちゅうびょう だべ。 あばら家: つ つまり どういうことですか? 五平: おおきくちがうようにみえても、にたものどうしってこった。 あばら家: な なるほど。 わかったような、わからんような・・・・・
五平: なんかグニャグニャしてるども、りっぱなみちだべな。 あばら家: はい。 この道はドライバーや御在所岳の登山者に人気の山岳国道ですだ。 五平: さんがくこくどう ちゅうだか、ずいぶんつよそうな なまえのみちだべな。 あばら家: いえいえ、この道の名前は国道477号線の一部分の鈴鹿スカイラインという名前の区間で山岳国道というのは、山間部を走る国道のことです。 五平: ?・・・・・ つまり プロレスラーにたとえると、こくどう477ごうせんが、むとうけいじ だとすると、すずかスカイラインがグレート・ムタで、さんがくこくどうが あくやくレスラーっちゅうことだべ。 あばら家: !! ・・・・・ は はい たぶん、そんな感じだと思いますが、あ あの 別に山岳国道が悪役レスラーではなくて、負け役レスラーでもいいということですよね? 五平: んだ。 リングアウトやくレスラーでもいいし、しっしんやくレスラーでもいいだ。 あばら家: あ よかった。 それなら納得できますた。 ん 五平さん! 伊勢湾が見えますよ。 五平: ほんとだべ。 きれいなもんだなや けっこう はっきりみえるんだな。 これならきいはんとうさ やまから ふじさん が みえたってはなしも、あながち うそでもなさそうだべな。 あばら家: 今日は少しモヤッとしてますけど、ここからでも知多半島は余裕で見えてますもんね。 五平: そ・う・で・チ・タ・か。 と、五平は恥じることなく、あほ面を晒し、指を揃えた右手を喉に小刻みに当てながら言った。 あばら家は自分も五平のように、で・は・い・き・ま・しょ・う・か と、返そうかと考えたが、それをやってしまったら落ちぶれてしまうような気がしたので、あばら家: そうでしたか の した の部分を知多半島の知多にかけて、そうでちたか と、変化させる高等ギャグに変えてしまうとは、さすがですねえ五平さん。と、自分よし、五平よし、世間よし の三方よし の方法でもってこの難局を乗り越えることにした。 五平: けっへっへ おら、釣りキチ五平のほかにも、おもしろ五平の異名も もってるだ。 そんくらいのギャグなんざ おらにとっちゃあ、あさめしまえのこんこんちきんラーメンライス っちゅうもんだべ。 けっへっへ 調子に乗ってしょうもないギャグのようなことを口走る五平にあばら家は三方よし作戦の成功を確信するのであった。 あばら家: そんなこと言ったらラーメンライス食べたくなりますたよ。 少し先を急ぎますよ。 GO! 五平・あばら家: ひろみ! と、声を合わせ、主食をほぼ同じくする二人は食べ慣れたラーメンライスの誘惑に駆られて、美しい景色に別れを告げ、先へと進むのであった。
五平: ぐにゃぐにゃみちも けっこうつかれるべな。 あばら家: ええ。 ちょっと、ここらで一服でもしますか。 五平: んだな。 あばら家: ちょうどここらへんは、一服しやすい場所になってますしね。 五平: お! かわらまで おりやすく なってるだな。 うひょ〜 さっそくおりてみるべ。 こりゃ〜 きれいな かわだべ。 さっきとおった いぬがみがわと おんなじぐれえ すんだかわだべ。 これならここのみずさ ミンミン・セミギョウザのむらしよう に つかっても まったく もんだいないべ。 あばら家: ええ。 ここの水ならミンミン・セミ餃子どころか、桃ちゃん餃子の蒸らしも、ラーメンライスも大丈夫ですよ。 それにここは魚影もけっこう濃いんですよ。 五平: ぎょえーー! と、言って五平は チラリ とあばら家を見た。 あばら家はここで五平を甘やかしてはいけないと思い、三方よし路線の変更を決断し、話題を軽く逸らすことにした。 あばら家: 魚影と言えば、魚影の群れ という邦画の名作がありましたね。 五平さんご存じですたか。 五平: ああ〜 おら、しってるだ。 あばら家: 内容は覚えてますか。 五平: もちのろんだべ。 あの ほれっ あれだべ うう〜 きょういくテレビの みえるれきし の、ようかいのき の こえさ してる あばら家: 鳥取・県ですか? 五平: かばやろう、このやろう、ももたろう。 あんただ けん と いっしょに するんでねえよ。 おがたけん だべ。 おかげでおもいだしただ。 んだ。 その おがたけん がマグロのいっぽんづりのりょうしさ してて、そんでもって あれが こうなって あいつが どうにかなって そんでからして いひひ おがたけん と とあけゆきよ それと さとうこういち と なつめまさこ のベットシーンがあるだ。 いっひっひ あばら家: チンピョロスポーーン! あほかー! せっかくの名作やのにエロイ場面しか記憶にないんか! まったく洗濯、何考えとんじゃ! 肝の心 の中身を覚えていないとは、内容が ないよう にも程がありますよ。 ぷぷぷ 五平: ・・・・・ なんちゅう わらい の つぼ してるんだべか。
五平: ダムは なんだか おもしれえなあ。 あばら家: そうですね。 自然と調和してて綺麗ですし、形状やムテスシすなわちシステムなんかも色々あって、つい立ち寄って見てしまいます。 五平: ダムこ は、ぬし が いそうな かんろくさ あるのが おおいしな。 あばら家: ふぅー 陽が高くなってきて、標の高 の大分低い所までくると随分暑くなってきますたね。 五平: んだな。 やまのうえのほうさ いたころは、ひかげなんか すずしいっちゅうより ひんやりしてたべ。 ん? あばら家、なにやってるだ? あばら家: い いえ その 暑くなってきたんで、上着を一枚脱ごうかと と、言ってあばら家は上着のボタンを外そうとしているが、なかなか外せないのである。 見かねた五平が 五平: なにやってるだ。 じれってえなあ。 ボタンなんかいまどき トッボロすなわちロボットだって、はずせるだよ。 どら おらが やってやるだ。 よっ はっ あらよっと どうでえ あっというまの、ちょちょいのちょいよ! と、言って五平は、あばら家が手こずっていたボタンを簡単に外し、得意げな顔であばら家を見ていた。 あばら家: ああ ありがきゅうございます。 ハンドルをずっと握っていたので、きっと手が疲れていたんだと思いますです。 おかげで助かりますた。 五平: ・・・・・ ひとつ すくねえのでねえべか? あばら家: ハッ! こ これはついうっかりしてしまい、すいままんでした。 五平: うむ。 ひとつすくなくいってしまったあとは、ひとつおおく いって、+−ゼロにするのではなく、いっぱいおおく いってしまうほうが せいのかい だべ。 それではいくべか。 だいぶとゴールはちかいぞよ。 あばら家: はいです。 近つ淡海とも、じきお別れです。 東海道からたぬき地区を通り抜け、茶源郷を経由して我が大大阪に帰りましょうぞ。 五平: おう! 五平・あばら家: さだはる!
あばら家: いや〜 やっとここまできましたよ〜 茶源郷 ひんがし(東)の玄関口、なごみの湖です。 五平: なごみのみずうみ〜? なんだべそりゃ? スナックなごみ の なかまだべか。 あばら家: いえ。 無関係です。 ここは主にトラウト類等が放流されている、管理釣り場ですだ。 五平: でた。 ま〜た つりするのに、かねさ とる つりばだべ。 あばら家: それは仕方ありませんよ。 魚の放流は もちのろん 釣り場の環境管理など、色々やってるんですから。 五平: ふん! つりは じゆうなもんだ。 よくつれるからって、かんりなんてされたくねえだ。 あばら家: は はあ。 でも 家族連れなど、安全に楽しく釣りを楽しむなんて時には、管理釣り場はけっこういいと思いますが。 五平: ん まあ たしかにそうだべな。 さかなはよくつれるし、ひまはしねえべな。 こどももよろこびそうだべ。 おらも よめこさ もらったらここさ つりにくるべか。 けっへっへ ところであばら家よ、 あばら家: はい、なんでしょう。 五平: さっきおめえからトラウトってことばさ きいて、トラウトマンたいさごっこさ したくなったんだべが、あいてさ してくれるべか。 あばら家: ええー なんですか またそんな あほそうな。 五平: ええー も くそもあるけ! どうせおめえも わかるはずだべ。 つべこべいわずにやるだ。 あばら家: やるだ って何をすればいいんですか。 五平: おらはトラウトマンたいささ やるだ。 おめえは それん のおっさんさ やればいいだ。 ばめんは ランボー3 いかりのアフガンのいちばめん、それん に つかまったトラウトマンたいさ が それん の おっさんに じんのもん さ うけてるとこだ。 あばら家: ああ はあ、あのへんの場面ですね。 わかりますた。 五平: おもいだしただか。 では、はじめるだ。 五平・あばら家: ・・・・・ 五平: なにやってるだ! おめえからだべ! あばら家: えっ そうなんですか? わ わかりました。 で では ・・・・・ 私がソ連のおっさん役をやればいいんですね。 五平: んだ。 あばら家(ソ連のおっさん): 言え! どこだ! どこにある! ドカッ バキッ 五平(トラウトマン大佐): うっ ぐはっ ぐぐぐ あばら家(ソ連のおっさん): どうした? 早く言わないと、痛い目を見るだけだぞ。 五平(トラウトマン大佐): くっ 貴様などに誰が言うものか! あばら家(ソ連のおっさん): くくく いつまで生意気な口をたたいてられるかな? おい やれっ! ボコン ドカン バゴン 五平(トラウトマン大佐): うげぇー げひぃー あばら家(ソ連のおっさん): ほれほれ〜 どうした? まだ意地をはるのかっ! 五平(トラウトマン大佐): はあ ふう うっうぅぅ ぜえ はあ ぜえ はあ ぜえ はっはーー。 あばら家(ソ連のおっさん): ちっ ズドンッ 五平(トラウトマン大佐): ぐほっ あばら家(ソ連のおっさん): なめくさりやがって! おい! おまえら! ポコポコじゃねえ! ボコボコにしてやるんだ! 五平(ソ連のおっさんの手下A): へい! この野郎! ポコポコにしてやるぜ! 五平(ソ連のおっさんの手下B): 鹿馬野郎! ポコポコじゃなくて、ボコボコにするんだよ! 五平(ソ連のおっさんの手下A): おっと そうだったぜ。 わりいわりい。 あばら家(ソ連のおっさん): 何をしてるんだ! 早くやらんか! 五平(ソ連のおっさんの手下AB): へい。 ドッカーン ボッコーン バッキーン 五平(トラウトマン大佐): げはっ ぐへっ ふんがっ わ わかった。 あばら家(ソ連のおっさん): おい よせ もういいぞ。 ふふふ やっと言う気になったか。 では 話してもらおうか。 どこだ! どこにあるんだ! 五平(トラウトマン大佐): ・・・・・ぶつぶつぶつ あばら家(ソ連のおっさん): ん? 何を言ってるんだ。 聞こえんではないか。 五平(トラウトマン大佐): ぶつぶつぶつぶつ あばら家(ソ連のおっさん): 仕方ない。 と、言って あばら家(ソ連のおっさん)は五平(トラウトマン大佐)の口元に耳を近づけた。そして五平(トラウトマン大佐)は目の前にきた あばら家(ソ連のおっさん)の耳へむけて低い声で 五平(トラウトマン大佐): 貴様のケツだ〜〜。 と、言った。 あばら家:・・・・・ なんなんですか、これ? 記念すべき初回の仮想4リングのエンディングにトラウトマン大佐ごっこって・・・・・ 五平: まあ ええでねえか。 おわりよければすべてよし だべ。 あばら家: ぜんぜんよくないですよ。 まったく。 でも まあ よくなしとげますたよ。 ここから大大阪のあばら家までの距離と時間をプラスして、移動した距離が約629km かかった時間は約26時間の長距離4リングですた。 五平: むにくにろ で おぼえると かんたんだべ。 あばら家: 覚える必要ないんですけど〜 五平: まあ なんちゅうだか、これで4リングさ きょうみさ もってくれるひとができたらいいことだべ。 あばら家: はい。 特にひきこもりの人やニートの人が4リングに触発されて、一歩 を踏み出していただけたら、私は生きてて良かったと より強く思えてしまいますです。 五平: んだ。 おらも こんかい はじめての4リングだったども、あれこれみれて、あれこれたいかんできて、ほんとに いきてて よかったとおもえただ。 あばら家: ありがとうございます。 五平さんにそう言っていただくと、わたす・・・ ぐすん・・・嬉しい・・・です〜 うぅ 五平: あばら家よ。 なくんでねえ。 おらまで なけてくるでねえけ。 ウルウル よしっ ここは しんあいのあかし あくしゅでもって、きねんすべき しょかいの かそう4リングにまくさ おろすだ。 あばら家: はいです。 ズズーゥ ひぐっ わかりますた。 と、言って二人は向かい合い、お互いの目の奥に光る友情の炎を確かめあったのち、同時に笑顔と共に右手を差し出した。 が、二人が固く手を握り合うことはなかった。 あばら家が差し出した手は、徐々に照準をずらし、差し出された五平の右手の甲を自分の右手の甲に生えた産毛で軽く擦るようにして、前のめりに倒れてしまった。 何が起こったのか、瞬時には理解ができず、右手を差し出した姿勢のままただ茫然と突っ立っていた五平に、この茶番劇を終わらせるに十分な破壊力をもつ、現実的な声がかけられたのであった。 ブッブーーッ 軽トラの婆さん: なにしとんや。 そんなとこであほみたいなことされたんじゃ商売にならんわ。 はよ、どっかいってんか。 倒れていたあばら家がそそくさと起き上がり、服をパタパタと二、三度はたいた。 声のする後方に顔を向けていた五平は、軽トラに乗った婆さんに 五平: しょうばいって このあばらやいかの ぼろごや みてえな これのことけ? と、ボロ小屋に指を ちょんちょん と、やりながら聞いた。 軽トラの婆さん: ボロ小屋でもタコ部屋でもええから、はよどきぃっていうてるんや。 と、言いながら猫をおっぱらうように手を シッシッ と、やった。 何か言い返そうとした五平をあばら家は制止し、 あばら家: 五平さん、もう行きましょう。 あ すいません、すぐ立ち去ります。 と、言ってあばら家は、まだ一言 言い足りなく ガルルルっと唸る五平を連れてその場を離れた。 五平: なんでえ えらそうに。 さんもんしばい の、ひとつやふたつ おおめに みろっちゅうだ。 あばら家: はあ。 田舎道とはいえ、道の真ん中でやったのがまずかったんですよ。 まあ、エンディングを飾るトラウトマン大佐ごっこはやり遂げた訳ですし、よし! と、しておきましょう。 五平: だべな。 じんせいまえむき、ちんこは はやむきっていうもんな。 あばら家: 初耳なんですけど〜。 五平: ちんこでおもいだしたんだべが、さっきのぼろごやさ ならべてあった きゅうりみただか。 でかすぎかんぽーもええとこだべ。 マグナムほくと も びっくりっちゅうやつだ。 あんなきゅうりだれが かうかっていうだよ。 あのばあさんも おむかえがちけえべよ。 けっへっへ。 あばら家: す すいませんです。 あ あのでかいきゅうり、・・・・・ 五平: ま まさか おめえ あばら家: は はい。 五平: かったことあるのけ? あばら家: か 買いますた。 五平: た たべたのけ? あばら家: た 食べますた〜。 五平: あじはっ? うまかっただか? あばら家: い いえません〜。 五平: なしてだ! いうだ! おら、しりてえだ! あばら家: ふふふ 大分気になるようですね。 五平: あたりまえだのクラッカーだべ! これがきにならずに いられるかってんだ! こうなったらもう、よるもねられねえだよ。 はやくいうだ! いうだーー! あばら家: あっはっは。 楽しみが増えたんですね。 よかったじゃないですか。 五平: なに〜、どういうことだべ? あばら家: 五平さんはあのマグナム胡瓜が食べたくて必ずもう一度、あのおんぼろ無人販売所を訪れることになりますよ。 また私の仮想4リングについてきてくれるかもしれないし、五平さん自身が原付の免許をとって単独であの胡瓜を買いに行くかもしれませんです。 なんにしろ五平さんが新たな 一歩 を踏み出す、きっかけになるはずです。 今すでに、五平さんの世界が広がろうとしているんですよ。 こんなに嬉しいことはありませんですよ。 五平: くぅーー! なにきれいごといってるだ! そんただくちぐるまには のせられねえだ。 はやくいうだ! いわねばこうだべ〜 と、言って五平はあばら家をこちょばし始めた。 こちょこちょこちょ あばら家: ひっひっひっひ これっ 五平さん あぶないからやめるのです。 五平: したらば、いうだ。 いえばやめてやるだ。 あばら家: そんな理不尽な事を言ってると神様に嫌われてしまいますですよ。 五平: かみさまだと〜 あばら家: はい。 日本は神と死者の国なんですよ。 ほら。 思い出してください。 今回の4リングの所々で私達は数多の神様と遭遇したはずですよ。 私達が気付いただけでもこれだけの神様が御出ででした。
五平: へーー! こんただいっぺえ の かみさまがいただか。 あばら家: 私達はこれだけの神様しか認識できなかったですけど、本当はもっと多くの神様がいらしたはずです。 五平: なにーー! ちゅうことはなにけえ、いつもおらたちは、かみさまに みられてるっちゅうことけえ。 あばら家: かもしれませんね。 五平: かも とはなんでえ。 まったくいつもおめえは、もったいつけたような いいかたさ するだな。 あばら家: けっへっへ 許してちょんまげ。 五平: あほう。 そりゃあ おらのわらいかただべ。 ゆだんもすきもねえやつだべ。 あばら家: わっ 五平さん。 もう恭仁大橋につきますたよ。 五平: おらの すっぽん よりでけえ すっぽん が、いるっちゅうかわだべ。 かっーー! すいめんさ きらきらしてきれいだべなーー! あばら家: まるで長い4リングをやり遂げ、充実感に満ち満ちた我々の心を映し出すかのようですね。 五平: おめえ うめえこというだな。 さすがは、あほあほしょうせつの さくしゃだべ。 あばら家: えへん! それではこれにて第十万一回、あほあほ仮想4リングを終わりにしたいと思いますです。 出演は私、大作家のあばら家送達と釣り以外、能がない三平五平が務めさせていただきました。 五平: この〜 ちょこっと ほめただけで、ちょうしさ のるんでねえーー!
ドッカーーン と、パンチの効いた自由な声が、川面に流れ吹く風に乗って、どこまでも、どこまでも、突き進むのであった。追の伸 あばら家に表れていた、パンチドランカー の症状は慢性のものではなく、一過性のものであるとエアーメールにてDrキニスキーからのお墨付きをいただきました。 めでたし、めでたし