訓練に対する考えや実践の仕方




  「ひとりごと」に載せた訓練に関する事を纏めました。
 
 
 当舎も昔は若鳩を短い距離から訓練を始め、距離を延ばしながら何回も行ったものですが、幾ら訓練する場所や回数を
 
 増やしてもそれに見合う成績は得られる事は少なかったと記憶しています。

 今では訓練する事によるメリットが然程多くないのではないかと思うようになり、秋レース前の訓練は2〜3回、春レース前の
 
 訓練は1回ほどで、1回目の訓練は40kmからとしています。 

 また中間訓練というものはレジョナルレースや地区ナショナルレース前では行わず、長距離レースの前に行うだけで済ませ
 
 ています。
 

 若鳩の訓練は早いほど方向判定能力が向上されると言われているみたいですが、当舎では生後4〜5ヶ月経って、換羽が
 
 5枚目が生え終わった頃に40kmの訓練を実施する様にしています。

 昔は生後3ヶ月ほどで換羽が3枚目が生え終わった頃に短い所からの訓練を行っていましたが、然程方向判定能力が
 
 向上したと思われる結果を得られる事はなかったと記憶しています。
 
 
 当舎は訓練を行う回数が非常に少ない方だと思っていますが、その中でも注意している点が幾つかあります。 

 なるべく若鳩に対してはストレスになる様な事は避けたいので、訓練をする前の夜から若鳩を籠に詰めて置く事はせず、
 
 訓練当日に鳩を捕まえて放鳩籠に入れてから直ぐに出発するようにしています。

 また、訓練当日起きたら天気情報を確認して、気圧配置や雨雲の状況及び風向きを確認し、北西の風が強かったり、
 
 向かい風が強かった時などは訓練を行わない事にしています。

 春レース前の訓練の場合は放鳩する時間に注意する様にしています。 これは、秋レース前の訓練は朝早く行っても関係
 
 ありませんが、春レース前の訓練では朝の気温がとても低いので、鳩にとっては余分なエネルギーを消費する事になり、
 
 体も温まらない内に飛ばされるので、危険を回避する事が上手くいきません。

 秋レース前の訓練は午前7時前には放鳩していますが、春レース前の訓練は午後2時頃に放鳩しています。
 
 (2016.1.6追記 午後から訓練する場合、朝の飼料は普段通りの時間に何時もの量を与えてから行なっています。)
 
 
 訓練をする時の注意点として放鳩する場所も大事な要素だと思っています。
 
 昔と違って今は何処で飛ばしても猛禽類が出てくる様で困ったものですが、それでも方向判定して帰還地に向かうまでは
 
 猛禽類が出てこない所を選んで飛ばしたいと思っているので、周りに高い木や山などが無い、田んぼの真ん中で飛ばす
 
 様にしています。 帰還コースから外れていようが気にしません。
 
 
 訓練の時、現地に着いたら放鳩籠を並べますが、その時に出口を帰還地の方角に向け、2段まで積みそれぞれの放鳩籠
 
 から太陽が見える様に離して置いて行きます。また、放鳩するタイミングも太陽の位置が解るまでは、できるだけ飛ばさない
 
 ように心がけています。
 
 
 高気圧の勢力圏内で鳩が飛ぶ場合、向い風も送り風も上から下に向かう風なので浮力が出なく大変飛び辛く、乾燥した
 
 風なので喉渇きが激しくなり、帰還が困難になる。

 また、浮力が出ないので上空にいる猛禽類からも狙われやすくなるので、気圧配置を考慮する必要があります。
 
 
 当舎が行っている訓練について書きましたが、環境によってやり方も違ってくると思いますので、早めに自分の鳩舎に
 
 合った方法を見つけ出すことが大事だと思われます。 
 
 大量失踪させてしまう様な訓練をしては、その後のレースが楽しめなくなります。
 
 (大羽数を飼育していて、セレクトしたい人は別ですが)
 

 荒れた天気が続いた後に天気が回復したからといって直ぐに訓練をするのは、猛禽類の攻撃が半端でないので、行わない
 
 方が賢明です。 (2015.10.4 追加)
 
     
                                   訓 練 地