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      ブログで紹介したレビューをまとめました。

 

 

 

 

Anchored In Love  A Tribute to June Carter Cash  80302-01242-2  DUALTONE

June Carter Cash のトリュビュート・アルバム。
全12曲中、11曲目の Ralph Stanley による「Will The Circle Be Unbroken」から聞き始めました。CD収録の曲順は全く無視、自分の好きなところからスタートです。

3曲目、
Loretta Lynn の「Wildwood Flower」がすっごくいいです!
Vocalは Loretta Lynn ですから文句なしに最高。何が良かったかというとマンドリン。
おなじみのギターのメロディーラインに高い音でとてもかわいく絡んできます。
愛らしくてまさに“野の花”?
マンドリンは誰だろう〜と、今回は即、ブックレットを参照しました。なんと Nancy Blake。
ちなみにギターは Norman Blake と Randy Scruggs でした。
しばらく頭の中にメロディーが流れ続けそうです。
 (J)

My Mothers Voice≫Kathy Kallick  CCCD-0201  2001 COPPER CREEK

フォークシンガーだった彼女のお母さんから習った曲集で、収録17曲すべてトラッドナンバーです。
いいなと思ったのはクレア・リンチとコーラスしてる「I Never Will Marry」とお母さんが1970年代によくやっていたという「Rows Us Over The Tide」。私はワルツ好きの持病があるようで、いいなと感じる曲のほとんどがワルツです。偏りは良くないとは思うのですが・・・。
ライナーノーツの最後にこんなことが書いてありました。Kathy Kallick自身、10代の頃はバリバリのロックンロール・ガールだったようです。でもいつの間にかお母さんの音楽を受け継いでいたんですって。
『the apple doesn
t fall too far from tree』これが彼女のお母さんがいつも言ってた言葉です。
う〜ん...どうやら我が家のリンゴたちは強風にでもあおられて、はるか彼方の遠くへ飛んで行ってしまったみたい。。。 
(J)

I Love Flatt & Scruggs≫Skeeter Davis
学生の頃サークル関連の先輩に録音していただき、ずっとカセットテープで聞いていました。

Down The Road」「Before I Met You」などFlatt & Scruggsのナンバーばかり 曲が収録されています。
2010年箱根フェスでこの中の「California Uptight Band」をジャムしたことがきっかけで、ふとネットで検索していたらヒットしました。
このレコードを手にできる日が来るとは思ってなかったので、すごく嬉しいのと、あまりに簡単に購入出来てしまい、なんだか信じられない思いです。
オンラインでたいていのものが注文できる時代ですから、アメリカの中古ショップを検索したらまだまだいろいろあるかもしれません。
ジャケットは古そうな18のマーチンと、主人がいうにはベガのバンジョーとのこと。
残念ながら録音メンバーの記載はありませんでした。

ニューロードマップのeddyさんによるとバンジョーはBobby Thompsonのようです。
彼のサイトのディスコグラフィーに記載があると教えていただきました。
http://www.bobbythompsonbanjo.com/discography.htm
(J)

Bill monroe and the bluegrass boys Live recording 1956-1969
車の中で聴いていました。ジャム・セッションやフェスでのワークショップなど、ビル・モンローのライブ・パフォーマンスを集めたCDです。
23曲目の「Roll in My Sweet Baby's Arms」のところで、お
父さんが言いました。
「テナー誰だろう?」
ギター&Vocal で入っているのは Del McCoury に Peter Rowan ---でも、どちらでもなく女性の声です。
ベースの Bessie Lee Mauldin かなぁ・・・・など思いつつCDについてたブックレットをちゃんと読んだら・・・・
Hazel でした!! それなら---ともう一度聴いたら、確かにHazel。それもとっても若々しい声♪
自称ファンですからね、声を聴いたら即わからなければ〜なので面目なしです。
夜通し行なわれたTex Loganのホーム・パーティーでのセッション。
録音メモによると録音時刻は午前4:45。最初は2人同時にテナーを歌ってしまったとのことでした。
英語なのでつい敬遠してますが、いろんなエピソードの宝庫なので、ブックレットはちゃんと読まなくちゃ〜〜(J)

Tennessee Waltz≫Patti Page
このアルバムにはいっている 「Changing Partners」。
確かウーロン茶のCMで中国語で流れていて、耳に残っていました。
Patti Page の唄は、英語がとても綺麗で聞き取りやすいです。

We were waltzing together to a dreamy melody
When they called out change partners and you waltzed away from me
Now my arms feel so empty as I gaze around the floor
And I'll keep on Changing Partners 'til I hold you once more

たった4行だけれど、ドラマです〜。

(J)

 

≪Will The Circle be Unbroken≫ Produced by Randy Scruggs & The Nitty Gritty Dirt Band
 私は高校生の時、当時の流行で吉田 拓郎、泉谷 しげる などを聞くフォークおたくでした。
 洋楽といえば、姉が買ってきたレコードで PPM、とかビートルズを聞き、ラジオから流れる当時流行のロック等を聞いており、特別音楽とか楽器に興味があるというほどではありませんでした。
 ある日 NHK FM だったと思いますが、このレコードの特集が放送されました。
 ブルーグラスやドク ワトソンのインストが気にいったのでレコードを買ってみました。(当時私が高校に通っていた新潟県加茂市のレコード店には置いていなく、取り寄せてもらいました。)
 レコードが届き、聞いてみると 2曲目がメイベルカーターが歌うキープオン ザ サニーサイドでした。私にとってあまりのカルチャーショク、音楽観の変化でした。このおばあさんの歌うような音楽を私はこの時初めて聞いたのです。さっそく学校教材用のモノラルのカセットテープレコーダー(当時はステレオのカセットデッキなどとんでもなく高くて高校生では持てないものでした)にメイベルカーターの曲だけ録音して何度も、何度も繰り返し聞きました。
 それからはや数十年が経ちますが、私が現在も楽器をいじったりCDを聞いたりバンドを続けているのもこのレコードを聞いたおかげ(厳密にはメイベルカーターをきいたおかげ)だと思っています。   
 今はほとんど聞きませんが私にとって一番だいじなおもいでのレコード(CDではない)です。(O)

≪Won't You Come&Sing For Me≫Hazel & Alice 1973Folkways
 私がBluegrassと初めて出会ったのは、大学のサークルです。もともと電子音が苦手でアコースティックがやりたかった、しかも、バンドに憧れていてバンドを組んでみたかった、そんな理由でエレキギターやエレキベースの大勢いるフォーク系サークルよりBluegrassを選びました。
 ところが私のいたK大學では代々Flatland Grassというバンド名が襲名されていてその名から察せられる通り、トラッドでバリバリにオーセンティックなBluegrassというのが大学のカラーになっていました。「ギター弾きのくせにマーキュリーの2枚組をまだ持っていないだって?」とか「レスターが唄えないならおまえにFlatlandGrassは継がせない」など言われ、サークルを辞めてやっぱりフォークをやろうかなんて思っていた時、この1枚を聴いたんです。
とにかく女性ボーカルの入っているバンドということで人から勧められたり、自分で探したり、手当たり次第に聴きまくっていた時の1枚でした。突然目の前が開けたみたいでした。
「これ。これ。こういうのがやりたかったの・・・」私が本当にBluegrass にのめりこんでいったのが、このレコードからでした。
この中からFlatland Grass時代は"I Just Got Wise”,“A Tiny  Broken Heart”,”Weary Lonesome Blues”をバンドのレパートリーにして何度も何度も唄いました。またこのレコードの原曲をたどることでLouvin BrothersやDelmoreBrothersも知り、ルーヴィンもデルモアも大好きになりました。またタイトルにもなっている”Won’t You Come& SingFor Me”は今でもよく唄っています。
 とにかく、いろんな意味で忘れられない1枚です。(J)