- 制作者(webmaster)
 
	- 野嵜健秀(Takehide Nozaki)
 
- 改訂
 
	- 2002-06-22
 
 
HTML文書を書く際の注意點
	- 「正しいHTML文書」を記述する際に注意すべき點をとりあげてゐます。いはば「あんちょこ」です。
 
	- HTML 4.01ベースの記述となつてゐます。XHTMLの文書を書く際には、適宜讀みかへて下さい。
 
	- 綜合的なリファレンスはHTML要素・屬性メモにまとめました。
 
	- 本文書の内容は古いので、正確ではない部分があり得ます。
 
各要素解説
a
	- アンカー。
 
	- 屬性(name:リンク元 / href:リンク先)。
 
	- name屬性附きのa要素はリンクの終着點。
 
	- a要素のname屬性は、過去のブラウザとの互換性を維持する爲に殘されてゐる存在。id屬性附きの要素にリンクを張る方法に取つて代られる豫定。
 
	- href屬性附きのa要素は、リンクの出發點になる。
 
	- インライン要素。
 
	- 終了タグは省略出來ません。
 
abbr
	- 略語。
 
	- title屬性の値に、省略前の語を記述する。
 
	- acronym要素との違ひが良くわからん。
 
	- 親の仇のやうに使ひ捲るのはよろしくない、と言はれてゐます。自戒。
 
acronym
	- 略語(頭字語)。
 
	- title屬性の値に、省略前の語を記述する。
 
	- abbr要素との違ひが良くわからん。
 
address
	- 問合せ先/聯絡先。
 
	- 文書制作者のメールアドレスなどを書いておくのが一般的。
 
	- インライン要素しか含める事が出來ない(HTML 4.01 Strict以降では)。address要素の中にp要素を記述したり、箇條書きをしたりしてはならない。
 
	- Internet Explorer、Netscape Navigatorではイタリックで表示されるが、さう表示されねばならぬと云ふ決りはない。
 
	- ブロック要素。
 
	- 見出しレヴェルとの兼合ひで、「文書全體の制作者・執筆者への聯絡先はaddressに記載出來ない」と云ふ説があります。提唱者は私です。
 
b
	- ボールド。太字。
 
	- 「使ふな」とは言はれてゐない物理要素。
 
	- 「強調」の意味で使用してはならない。
 
	- インライン要素。
 
base
	- HTML文書の基準URIを示す。
 
	- href屬性に記述された絶對URIを基準に、相對URIをUser Agentは解釋する。
 
	- base要素の出現以前に、一切のURIを記述してはならない。記述するとUser Agentが混亂する。
 
big
	- 大きな文字。
 
	- 「使ふな」とは言はれてゐない物理要素。
 
	- インライン要素。
 
	- 「強調」の意味で使用してはならない。
 
	- XHTML 1.1では生殘つてゐます。XHTML Basicでは消えてゐます。
 
blockquote
	- 段落單位の引用。
 
	- 見出しやp要素を包むやうにマークアップする爲の存在。
 
	- 中身が生のテキストであるのは良くない。
 
	- blockquote要素がpや見出しの中身になる事はない。
 
	- ブロック要素。
 
	- 引用元のURIはcite屬性で示します。「cite要素では特定のblockquote要素の中身の引用元を示してゐるとは言へない」とする説もあります。
 
body
	- HTML文書の内容。
 
	- 開始タグ・終了タグともに省略可能。ただし、タグの記述がなくとも、HTML文書に於てbody要素は常に存在するものと看做される。
 
	- 本文のマークアップが終了した時點で、本文全體をbody要素としてマークアップする。
 
	- HTML 4.01 Strictでは、body直下にはブロック要素しか記述出來ない事になつてをり、インライン要素やただの文字を記述するのは禁止されてゐる。
 
	- 2つ以上書いては駄目。
 
br
	- ブロック要素中で強制改行させる爲のインライン要素。
 
	- Wordで[Shift]+[Enter]を押して作る「改行」の親戚。
 
	- br要素を全く使はないでもHTML文書を作る事は出來る。基本的に覺える必要はない。
 
	- body直下に置かれたインライン要素やテキストを整形する爲の「タグ」ではない(HTML 4.01 StrictのHTML文書は、body直下にインライン要素やテキストを直接記述してゐてはいけない)。「ホームページ入門」の類で屡々一番最初に教へられるが、本來はもつと後で教へられるべき存在。
 
	- 空要素。要素の中身はない。
 
	- 非常に特殊な要素である事を忘れないやうに。
 
center
	- HTML 4.01 Transitionalでは、
div align="center"と同義、とされる。 
	- それ自體では意味のない要素なので、中身が生のテキストであるのは良くない。必ず見出しやp要素を包むやうにする事。
 
	- HTML 4.01 Strictには存在しません。
 
	- 是が非でもcenterと書かなければならない特殊な場合を除き、一般には使はない方がよろしいと思ひます。
 
cite
	- 引用元を示す。出典の文獻等。
 
	- 引用文ではありません。引用はblockquoteかqで示します。
 
	- インライン要素。
 
	- 「blockquoteやqの近場にあるからと言つて、そのcite要素がそのblockquoteやqの引用元を必然的に示してゐる」と云ふ事にはならない、と云ふ説があります。
 
	- blockquoteやqとは無關係に、單獨で使用されて良い要素です。
 
code
	- プログラムなどのソースを示す。
 
	- インライン要素。
 
	- プログラムコード中の改行は、br(強制改行)で示す。
 
	- pre要素と併用しても良い。pre要素の中身をcode要素とする事は可能(逆は不可)。
 
	- 中身にp等のブロック要素を含む事はあり得ない。自作プログラムのソースをブロック要素で括り、さらにその外側をcode要素で括つて示してゐるプログラマがゐたら、そいつの作つたプログラムは間違ひなく駄目プログラムである。
 
dd
	- 定義型リストの敍述部分を示す。ブロック要素。
 
	- dd自體はdl要素の直下にしか記述出來ない。
 
	- 中には他のブロック要素を含める事が出來る。
 
del
	- 削除部を示す。
 
	- 記述される場所によつて、ブロック要素としてもインライン要素としても振舞ふ。但し、del要素がなくても文書がHTMLとしてvalidなものとなるやうに記述しなければならない。
 
	- cite屬性で、根據となる文書を明示出來る。
 
	- datetime屬性で、變更日時を明示出來る。日時の記述方法は、
YYYY-MM-DDThh:mm:ssTZD(時間を表はす部分の前に附くTは固定(大文字)。TZDは+hh:mm或は-hh:mm)。 
	- title屬性で、變更理由を簡單に書いておいても良いかも。
 
div
	- ブロック要素を定義。
 
	- 「屬性にclassやstyleを指定しないと無意味」と云ふ説もあります。しかし、ブロック要素のグループ化、構造の明示の爲にclass/id無指定のdivを用ゐる記法もあり得ます。いづれにせよ、仕樣書では「どのやうにしなければならない」とは書かれてゐません。
 
	- div直下に生のテキストやインライン要素を直接記述するのは、感心しません。私見ですが、div要素がなくてもその文書がHTMLとしてvalidなものとなつてゐるやうに記述しておくべきでせう。
 
dl
	- 定義型リストの定義。ブロック要素。「定義集」以外の用途も認められてはゐる。
 
	- dl直下に記述出來るのはdt要素かdd要素だけ。pや生のテキストをいきなり書く等と云ふ異常な行爲をしてはいけない。
 
	- DTDでは、dt-dd-dt-dd……と云ふ順番で中身を記述せねばならない、と云ふ事にはなつてゐない。
 
	- Netscape NavigatorやInternet Explorerでは中身が「インデント」されて表示されるが、さうでなければならぬと云ふ決りはない。
 
dt
	- 定義型リストの表題を示す。
 
	- ブロック要素。
 
	- dl直下にしか記述出來ない。
 
	- 中身はインライン要素か生のテキスト。h1とかpとかいつたブロック要素は絶對に含まれる事がない。
 
em
	- 強調を示す。インライン要素。
 
	- strong要素程は強くない強調。
 
	- emとかstrongとか云つた名稱や、強調の度合などは、深く考へると譯がわからなくなる。規格の策定者も結構惱んだみたい。
 
	- Internet ExplorerやNetscape Navigatorのデフォルトスタイルではイタリックとなつてゐるが、Internet ExplorerやNetscape Navigatorはその語を強調してゐる積りなので誤解しないでやつて欲しい。Cascading Style Sheetsを使へば、獨自のスタイルにする事も可能。
 
font
	- 文字列の相對的なサイズや色、書體をどのやうにレンダリングするかを、極一部の視覺系User Agentに指示するコマンド。
 
	- HTMLを自社製ブラウザ專用レンダリング制御言語に改竄する狙ひでNetscape Communications社が勝手に作つたタグ。本質的にMozilla(Mozilla Classic)のデフォルトスタイルシート依存。
 
	- このタグ自體には何の意味もない。何の意味もなく文字の見てくれを變へるのに用ゐる。
 
	- HTMLのソースを汚くする元凶。幾らかでも美的感覺を持つてゐる人間ならば、こんなタグは使用しないのが當然であらう。
 
	- なぜかfont要素にstyle屬性を設定してゐる例を見かけるが、無意味である以上に、スタイルシートの存在意義を否定する有害な行爲である。視覺系User Agent(ブラウザ)はfont要素へのスタイル指定を禁止すべきだ(暴言です)。
 
	- html 2.0/2.xでは使用出來ない。
 
	- html 3.2で主に使はれる。
 
	- html 4.01 Transitional/Framesetでは一應使つてもよい事になつてゐる。
 
	- HTML 4.01 Strictでは存在が否定されてゐる。DOCTYPE宣言でHTML 4.01 Strictを宣言してゐるにもかかはらずfont要素を使つてゐるHTML文書は穴を掘つて埋めるべきだ。
 
	- インライン要素。
 
	- なぜかfont要素でブロック要素を括つてゐる例を屡々「ホームページ入門」のサイトや書籍で見かけるが、ブロック要素をインライン要素であるfont要素が括る事はあり得ない。さう云ふ嘘を吐く筆者は肅清されるべきだ。(HTML 4.01)
 
	- User Agentは、font要素でブロック要素が括られてゐても、ブロック要素の直前でfont要素が終つてゐると解釋すべき。Mozilla Browser(Seamonkey)は正しく解釋する筈。
 
form
※フォーム關聯の説明は本文書ではしてゐない。
	- フォームの定義。
 
	- 閲覽者から入力して貰ふ時に使ふ。
 
	- 入力データを處理する事はHTMLの機能では出來ない。CGIやJavaScript等を使ふ。
 
	- ブロック要素。
 
	- 中身は必ずブロック要素。直下にインライン要素を記述してはならない(HTML 4.01 Strict/XHTML 1.0 Strict)。
 
	- form要素の中に再びform要素を記述しない事(直下に記述出來ないばかりでなく、子孫の要素の中にも記述してはならない)。
 
frame
	- フレーム枠(サブウィンドウ)の定義。
 
	- framesetの中に記述。
 
	- 空要素なので、非對應のUser Agentでは讀み飛ばされて、noframes内のbody以下が表示される。
 
frameset
	- フレーム(ウィンドウ分割)の定義。
 
	- フレームはHTML 4.01でのみ使へる。DOCTYPEにHTML 3.2とか書きながらフレームを使ふのは不可。
 
	- html要素の直下にframesetを記述する。framesetの中にはframeset/frame(/noframes)を記述出來る。noframesの記述は必須ではない。
 
	- 專用にDTDが用意されてゐるのを見ればわかる通り、フレームはHTMLの繼子。使はないで濟むのならば、フレームは一切使はない方が良い。
 
	- HTML 4.01 Framesetで仕樣は定められてゐるので、フレームを使ふ事自體は現状、何の問題もない。ただ、フレームを利用したサイト作りは、本氣で便利に使へるやうにしようとすればするほど厄介な事になる。出來得る限り多くの環境でそれなりに見られるやうな状態に、サイトの全ての文書を適正に記述する必要があるからだ。
 
	- XHTML 1.1でフレームは採用されてゐない。
 
h1/h2/h3/h4/h5/h6
	- 見出し(heading)を示す。
 
	- ブロック要素。
 
	- 見出しのレヴェルに應じて、h1、h2、h3、h4、h5、h6の順に附けていく事。
 
	- 文書の冒頭にいきなりh3を持つてきたりするのは餘りよろしくない。もつとも、現状h2以下から見出しを記述しても、問題とはされない。純粹に「作法」「禮儀」としての話。
 
	- ISO-HTMLでは、見出しはレヴェルに應じてh1から順に附けていかなければ駄目。
 
	- 1番最初に出てくる見出しがh1、2番目に出てくる見出しがh2、3番目に出てくる見出しがh3……と云ふ譯ではないので注意。
 
	- 文字の大きさを決めるタグではない。特にデフォルトのスタイルが變であるInternet ExplorerやNetscape Navigatorの表示を基準に、タグを選んだりしてはいけない。
 
	- 「fontタグ」からの聯想で、「h1からh7まである」と説明される事もあるが、出たら目。h7なる要素は存在しない。歴史的に、fontよりもh1〜h6の方が古くて正統な要素。
 
	- h1〜h6要素の中身はインライン要素か生のテキスト。
 
head
	- そのHTML文書の情報で、User Agent等のプログラムに通知したい記述を、head要素としてマークアップする。
 
	- head要素の中身は、User Agentが閲覽者に提示しないやう工夫して定義されてゐる。
 
	- headの中に含まれてゐる要素はUser Agentで表示されない、と云ふ譯ではないので要注意。
 
	- title要素を必ず一つだけ含む必要がある。
 
	- 省略可能だが、タグの記述がなくとも、HTML文書に於てhead要素は常に存在するものと看做される。(XHTMLでは省略不可)
 
	- scriptやobjectと云つた要素を含む時には、終了タグが正常に補はれない可能性があるので、記述に注意する事。
 
headerはあるが、footerはない。
hr
	- 區切り線。水平線。
 
	- 區切りとなる場所に入れておく。
 
	- 「ヘアライン」ではない。horizontal-rule。
 
	- 空要素。
 
	- ブロック要素。
 
html
	- HTML文書の最上位要素。HTML文書の中身は全てhtml要素に含まれてゐなければならない。
 
	- 省略可能だが、タグの記述がなくとも、HTML文書に於てhtml要素は常に存在するものと看做される。
 
	- HTML 4.01 Strict/Transitionalでは、head要素とbody要素を中身としてマークアップする。Frameset要素ではhead要素とframeset要素を中身としてマークアップする。
 
	- HTMLではhtmlの外に、DOCTYPE宣言のみ書く事が出來る。
 
	- XHTMLでは、htmlの外に、XML宣言とDOCTYPE宣言を書く事が出來る。
 
	- html要素自體は、何も宣言してゐません。要素が宣言である、と云ふのは變。htmlの開始タグも、宣言ではありません。タグは宣言ではありません。
 
i
	- イタリック(斜體)で表示される事に意味のある事を示す。
 
	- 「使ふな」とは言はれてゐない物理要素。
 
	- インライン要素。
 
	- なぜかi要素でブロック要素を括つてゐる異常な例を掲載してゐる「ホームページ入門書」が實在するが、ブロック要素をインライン要素であるi要素が括る事はあり得ない。嘘を書いてゐる本は焚書の刑に處すべき。(HTML 4.01)
 
iframe
	- インラインフレームを示す。
 
	- インライン要素。ブロック要素の中に記述すべき要素(必須要件ではない)。但し、ブロック要素をも含み得る。
 
	- HTML 4.01 Strictにはiframe要素自體が存在しない。iframe要素を使用したHTML文書では、HTML 4.01 Transitional(等)の文書型宣言しか出來ない。
 
	- object要素で代用可(制限あり)。
 
	- 終了タグが必要。
 
	- Internet Explorer/Netscape 6/Mozilla Browserはサポートするが、Netscape Navigator 4.xはサポートしない。その他、多くのUser Agentがサポートしない。
 
	- 非對應のUser Agentの爲に、インラインフレーム内に表示する文書へのアンカーを設置しておくと親切かも。
 
img
	- 畫像を文中に埋めこむ。
 
	- 空要素。
 
	- HTMLでは終了タグがない。XHTMLでは、終了タグが必須だが、從來のUser Agentとの互換性を考慮して、
<img src="..." alt="..." />と云ふ書き方をするやうに言はれてゐる。 
	- インライン要素。body直下にいきなり置くのはStrictなHTMLではあり得ない話。
 
	- alt屬性を必ず記述する事。本來そこに書かれてゐるべき文字列を、alt屬性の屬性値として記述する。個人的に、alt屬性はHTML的に美しくない仕樣だと思ふが、仕方がない。
 
	- widthとheightの兩屬性は、出來るだけ記述するやう努める事とされてゐるが、實はオプション。無ければ無いで、仕樣上は問題ない。
 
	- 將來は、object要素が取つて代る(?)。
 
ins
	- 挿入部を示す。
 
	- 記述される場所によつて、ブロック要素としてもインライン要素としても振舞ふ。
 
	- ins要素がなくても文書がHTMLとしてvalidなものとなるやうに記述しなければならない。
 
	- 要素の入れ子關係に誤りの生じないやう注意する事。
 
	- cite屬性で、根據となる文書を明示出來る。
 
	- datetime屬性で、變更日時を明示出來る。日時の記述方法は、
YYYY-MM-DDThh:mm:ssTZD(時間を表はす部分の前に附くTは固定(大文字)。TZDは+hh:mm或は-hh:mm)。 
	- title屬性で、變更理由を簡單に書いておいても良いかも。
 
li
	- リスト項目を示す。ol要素/ul要素の直下にしか記述出來ない。(特殊な)ブロック要素。
 
	- liの中にはブロック要素も含められる。
 
	- 要素の終了地點が餘りにも明か(次のliの開始タグ直前か、親のulの終了タグ直前)である爲、liの終了タグは明示しなくとも許される(htmlでは)。liの終了タグは省略しない方が安全と言へば安全だが、省略しても全く問題ない。(xhtmlではタグの省略は一切禁止)
 
	- 屡々誤解されてゐるが、<li>は文頭のdot(マーカ)を意味するのではない。Mozilla Classicはその邊を勘違ひしてゐる。
 
link
	- 当該文書と他の關聯リソース(type屬性でmimeタイプを指定)を定義する。
 
	- rel屬性でその文書から見た關係を、rev屬性でリンク先からそのHTML文書を見た時の關係を記述する。
 
	- Cascading Style Sheetsの外部共用ファイル(*.css)を指定する時などに使用出來る。例:
<link rel="stylesheet" type="text/css" href="../tnstyle.css"> 
	- 本來、樣々なリンクタイプがあり、User Agentが對應した機能を實裝してゐれば、ナヴィゲーションの際に非常に便利になる。Internet Explorer、Netscape Navigator(Mozilla Classic)ではスタイルシートに關する記述しかサポートされてゐないが、lynx、iCab、Mozilla Browser、Netscape 6/7、及びOperaは、metaに記載されたメールアドレス宛にキー操作でメールを送れる、直前・直後の文書へキー操作で移動出來る、等々の機能を實裝してゐる。
 
	- 空要素。
 
meta
	- 文書に關する各種情報の定義。
 
	- 言語、文字コード、著者名、更新日、スタイルタイプ、スクリプトタイプ、内容説明、キーワード、その他の情報を書込む。
 
	- 檢索エンジンのロボットがkeywordだのcontentsだのを拾つて行く。
 
	- 文字コードの記述で嘘を書くと文字化けの嵐となるので氣をつけるやうに。しかし、そもそもmetaで文字コードを指定するのは無意味。
 
	- 空要素。
 
noframes
	- フレームを表示できないUser Agentのための代替テキスト(HTML 4.01 Frameset/XHTML 1.0 Frameset)。及び、「フレーム内に表示されるべき」文書がフレーム外で使用された際、表示されるべきテキスト(HTML 4.01 Transitional/XHTML 1.0 Transitional)。
 
	- html要素の直下に記述してはならない。framesetの中に記述する。
 
	- 必須ではないが、あつた方が親切。
 
	- 中身は、HTML 4.01のbody以下。(HTML 4.01 Frameset)
 
	- フレームを表示出來ないUser Agentが、個別にフレームの内容を表示する際に、或はフレーム外でその文書が使用されてゐる時の爲に、HTML 4.01 Transitional適合文書で使用する事も許されてゐる。
 
	- noframesは「このブラウザはフレームに対応していません」と云ふ失敬千萬且つ無意味なメッセージを書く爲の「タグ」ではない。そんな事を書く位ならば、何も書かない方が増し(noframesは省略可)。
 
	- noframeなる「タグ」は存在しない。尻尾のsを忘れないやうに。
 
noscript
スクリプトを實行出來ないUser Agentのための代替文書を指定。
object
	- オブジェクトを埋め込む。
 
	- インライン要素。開始タグ・終了タグは共に必須。
 
	- 利用出來るオブジェクトは、文書、サウンド、イメージ、ヴィデオ、JAVAのアプレット等。applet、bgsound、embed、img等は特定のマルチメディアファイル專用の埋め込み要素だつたが、objectは汎用の埋め込み要素。
 
	- object要素は中に別のobject要素を含める事が出來る。外側のobject要素の記述が優先して實行され、中のobject要素の記述は外の記述が實行出來ない場合の代りに用ゐられる。だからalt屬性が存在しない。
 
	- head要素内で使用する場合は、表示とは無關係なものに限られる(BGMなど)。
 
	- body内で使用される際には、中身にブロック要素を記述する事が可能。ただ、Internet Explorerで、多くの場合、まともに整形されない。
 
	- 一般的なUser Agentでのサポートは遲れてゐる。object要素の中にobject要素を含めてゐる場合、全部のobject要素を解釋するブラウザがある。
 
ol
	- 順序型リストを示す。
 
	- 1. 2. 3. ……と云ふ風に、項目を列擧するのに使ふ。a. b. c. ……等にも變更可能。
 
	- ブロック要素。
 
	- 直下に置ける要素はliのみ。生のテキストやインライン要素、或はh1やp等のブロック要素を直接記述してはいけない。
 
p
	- パラグラフ(段落)を示す。
 
	- 「一行開けて改行」の意味ではない。
 
	- HTML 2.0以降では開始タグ・終了タグが存在するれつきとしたブロック要素。
 
	- 段落の尻尾にpをつけるのは、HTML規格策定以前の慣習に過ぎないので、今更やらないやうに。或は、pで改行を行ふのは良く言つて「裏技」でしかない。ちなみに、掲示板などのCGIを作つてゐる人に、この手の「裏技」を好むへぼプログラマが意外と多い。まともなHTMLも書けない或はHTMLの文法違反を平氣でやらかす人間がCGIプログラマとして通用すると云ふのは、ウェブの世界の七不思議の一つ。
 
	- pの中身は常にインライン要素か生のテキスト。ブロック要素が出現すると、その直前でpはお終ひ。<p><hr></p>と云ふ記述をしても、<hr>の前に</p>が補はれる。うしろの</p>は無意味な記述だと看做される(のが本來の仕樣)。ただし、object要素の中にはブロック要素が出現可能なので、「objectをかます」事によりpの中にブロック要素を記述する事は可能である。。
 
	- 屡々終了タグが省略可能であるが、「省略してもp要素の終了地點が自明である」場合にのみ可能と云ふ事なので要注意。
 
	- 「空のpを、User Agentは無視すべきだ」と仕樣書には書かれてゐますね。
 
pre
	- 整形濟み文書を表す。
 
	- 空白文字、改行などが有效になる。ただし、&などは實體參照を用ゐる事。
 
	- マークアップの記述は、有效になるものは有效になるが、してはいけないものもある。ブロック要素はもちろんの事、applet、basefont、big、font、iframe、img、object、small、strike、sub、supは、preの内部では一切使用してゐてはならないとされてゐる。
 
	- ブロック要素。preがインライン要素の中身である事はない。
 
q
	- 單語、文節、文などの引用。
 
	- インライン要素。
 
	- cite屬性で引用元のURIを明示する事が出來る。
 
samp
	- プログラムやスクリプトなどの出力例を示す。
 
	- インライン要素。
 
	- プログラム等の出力に於る改行は、br(強制改行)で示す。
 
	- pre要素と併用しても良い。pre要素の中身をsamp要素とする事は可能(逆は不可)。
 
script
	- スクリプトの記述。
 
	- type屬性で言語のmimeタイプを指定する事。
 
	- language屬性で言語を指定するのは非推奬。
 
	- src屬性で外部scriptファイルのURIを指定し、對應User Agentに讀込ませる事が可能。
 
	- 古いUser Agentに配慮して、script要素内の記述を
<!--  -->で括る「習慣」がHTML時代には存在した。script要素内を「HTMLのコメントアウト」にするやり方は、XHTMLでは不可能(中身が#PCDATAとして扱はれる爲)。 
	- </が出現した時點で終了と看做されるので要注意。
 
	- 豫め、head要素内のmeta要素で、デフォルトのスクリプト言語を指定しておきませう。
 
small
	- 小さな文字で表示。
 
	- 「使ふな」とは言はれてゐない物理要素。
 
	- インライン要素。
 
	- XHTML 1.1では生殘つてゐます。XHTML Basicでは消えてゐます。
 
span
	- インライン要素を定義。
 
	- 「屬性にclassやstyleを指定しないと無意味」と云ふ説があります。
 
	- font要素を單に「span要素+style屬性」に置換へる、なんて眞似はしないやうに。
 
strong
	- emより強い強調を示す。
 
	- 仕樣策定者も、ネーミングについてはかなり惱んだらしいので、深くつつこまないであげて下さい。
 
	- インライン要素。
 
style
	- スタイルの定義を記述。head内に記述する。
 
	- 古いUser Agentに配慮して、style要素内の記述を
<!--	-->で括る「習慣」がHTML時代には存在した。Cascading Style Sheets對應のUser Agentは、style要素内の「コメント」を無視し、内容を解釋する事になつてゐた。 
	- style要素内を「HTMLのコメントアウト」にするやり方は、XHTMLでは不可能(「#PCDATA」として扱はれる爲)。XHTMLに對應したUser Agentは、「HTMLのコメントアウト」にされてゐるstyle要素の中身を無視するかも知れません。
 
	- Cascading Style Sheetsの宣言はJavaScriptと異るものなので、-->の前に//なんて書いてはいけません。
 
	- なぜかbody要素の中に記述してゐるウェブ制作者もゐますが、間違つてゐます。やめて下さい。
 
	- どう云ふ譯かhead要素とbody要素の間にstyle要素を記述してゐる例を時々見掛けますが、間違つてゐます。やめて下さい。
 
sub
	- 下付き文字で表示。
 
	- 例:H2Oなど。
 
	- インライン要素。
 
	- 文字を小さくする爲の要素ではないので注意。
 
sup
	- 上付き文字で表示。
 
	- 例:πr2など。
 
	- インライン要素。
 
	- 文字を小さくする爲の要素ではないので注意。
 
table
	- テーブル(表)の定義。
 
	- デザインのために使ふのは不適切だと云ふ事になつてゐます。W3Cもやらかしてゐるので、絶對駄目と言ふ事は出來ないんでせうが。取敢ず、table關係の記述を全部削つても適正な記述となるやうにしておけばよろしいのではないでせうか。
 
	- はつきり言つて、表をテキストエディタで作るのは無謀。ExcelやHTMLエディタで作つた方が早いし安全。
 
	- 「絶對に使はない」と決心すれば、使はないで濟ます事は可能です。そして、tableを使はない方が案外、わかり易い表現になつたりします。
 
td
tableのセルを定義。
th
	- tableの見出しセルを定義。
 
	- ブラウザに中身を太字でレンダリングさせる爲の「タグ」ではありません。
 
title
	- HTML文書全體の表題。
 
	- 中身はその文書の内容を端的に表す文字列。
 
	- head要素内に必ず記述する事。
 
	- HTML文書で、いかなる場合に於ても記述を省略してはならない唯一の要素。
 
	- 2つ以上書いては駄目。
 
	- titleの中身はマーク附けしてゐてはなりません。
 
tr
tableの行を定義。
tt
	- 等幅フォントで表示しなければ意味のない記述を示す。
 
	- 使はない方が良いとか、屡々言はれます。
 
	- インライン要素。
 
ul
	- 順不同リストを示す。
 
	- 箇條書き。
 
	- ブロック要素。
 
	- 直下に置ける要素はliのみ。中身に、h1だのpだの生のテキストだのを書かない事。
 
xmp
	- 例示。
 
	- HTML 2.0當時から非推奬。
 
	- HTML 4.0で正式に廢止。
 
	- HTML 3.2準據の文書でもない限り、今更記述してはいけません。
 
	- xmp要素内では、一切のマークアップ、實體參照が不可能です。</が出現するとxmp要素の終了と見做される爲、HTMLの構文を例示する爲の要素でありながら、現實にはHTMLの例を記述出來ない、と云ふ致命的な缺陷を抱へてゐました。
 
	- 「sampと同じ」等と紹介される事もあるが、全くの別物。
 
附録
以下の「タグ」は使用しない事。マーク附けの理念から言つて不適切なものであります。
blink
Netscape(Netscape Navigator)の獨自規格。HTMLのいかなるヴァージョンにも、blinkなる要素は存在しない。
marquee
Microsoft(Internet Explorer)の獨自規格。HTMLのいかなるヴァージョンにも、marqueeなる要素は存在しない。
embed
やはりHTMLのいかなるヴァージョンにも存在しない要素。
MIDIによるBGMを勝手に/強制的に流す爲、このembedなるタグを使つてゐるサイトが無闇矢鱈とある。全て不許可。