04年6月19日追加
運転免許制度の改正について
今、自動車の運転免許には普通車、普通車AT限定、大型、牽引などがあるが、
これらの種類に「中型」という種類が新設されようとしている。
結論、私はこの中型免許の新設には賛成である。
現在、普通自動車免許では、法律上では車両総重量8トン、最大積載量5トン未満の
クルマであれば何でも運転できるのである。極端な話、普段乗用車を使っている我々
でも今の法律では4トントラックを運転することも可能なのである。
今回の中型免許によって、普通免許で運転できるクルマを最大積載量3トン未満に引き
下げようという提案なのである。
しかし、現実、普段乗用車にしか乗り慣れていない人間がいきなり4トン車を何の違和
感もなく操ることができるだろうか。私は運転免許を取得して6年が過ぎたが、この
6年間で2トン車は運転したことがあるものの、さすがに4トン車までは経験がないし、
運転できるかといったらやはり自信がない。
下の写真は、1/43モデルでの普通乗用車と、同じく1/43モデルの4トントラックの大き
さの比較である。実車ではないが、同じスケールのモデルでもこんなに違うのである。
4トントラック(日野レンジャープロ)と普通乗用車(トヨタマークII)
これだけ大きさが違うクルマを今の免許制度では運転ができると言うのだからある
意味恐ろしい。私の運転経験で、2トンのアルミバンを初めて運転した時のこと、
最初は少々違和感があったが、慣れてくれば大したことはないレベルだった。
2トン車となると、全長も5m前後、幅も1.8m前後となるので大きさとしては普通車と
大して変わらない、または若干大きいかぐらいであり、確かに慣れてしまえば難なく
運転できてしまうのである。
しかし、4トンとなってしまうと、全長は8mと普通乗用車の2倍にも及んでしまうし、
ホイールベースも普通乗用車の全長とほぼ同じぐらいになってしまうのである。
なにしろ普段乗っているクルマの倍の長さのものを扱うことになるのだから、
相当の勇気が要るように思えてならないのである。
だから、中型免許制度には賛成なのである。
やはり、クルマの扱える大きさには限度と言うものがあると思う。
今の普通免許ではセルシオやシーマなど4リッタークラスから軽自動車まで何でも
運転できるが、昔は、排気量1,500cc未満のクルマのみ運転できるという「小型免許」
という制度があったそうだ。
今は普通自動車免許に統合されてしまっているが、ここ最近コンパクトカーや軽自
動車が多いのを見ると、「大きいクルマは必要ない」という趣向が伺えてくる。
今回の中型免許新設は、普通免許で4トン車は大きいし危ないということから規制を
かけたわけだが、逆の発想で「5ナンバー限定」とか「軽限定」なんて免許制度が
できてもいいのかもしれない。