と う か え で 唐 楓 B06 拭き漆工房 翠簾洞 素舟齋 |
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1994年にモヤシのように小さな幼苗の束を買ってきて鉢に植えたような記憶がありますが、当時の写真はありません。苗の束ですから最初は確かに寄せ植えにしたのですが、植え替える度に本数が減ってしまって、2013年にはたった1本だけの鉢になってしまいました。寄せ植えだと狭い鉢の中で根が絡み合い、大きい樹の長い根が小さな樹の弱い根をいじめるようです。隔年くらいに植え替えて根を整理してやればよいのでしょうが、寄せ植えはなかなか難しいのでつい後回しになり、小さい樹が枯れてしまいました。
1994年 実生の幼苗束を購入
1999.03.14. 植替え
1999.06.18. 葉刈り
取り分けて根をほぐした素材
植替え後
寄植えは、奇数本ずつ組ませたブロックで主群・副群を組み、添え木を合わせるのだというが、11本を5本、3本、3本に分けてそれぞれに組み合わせバランスを付けても植え込みの時は崩れてしまうし、主群を植えてから副群を植え込むと主群の根が動いて形が壊れてしまう。
寄植えは難しい。
記録なし
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春の芽吹きを見るとどの樹も元気なようだ。新芽が拡がる前に2年目の植え替えをした。
鉢から抜いてみると、鉢底にすっかり根が廻っている。
絡み合った根をほぐしてみると矢張り大きな樹は根も長いが、短い樹は根が貧弱だった。
一昨年植え付けした(1本なくなって)10本の樹はすべて深植えになっていて、始めの根よりも2〜3センチ上にまた根が出ている。太い樹3〜4本は下根を切って、比較的に高さが揃って出ている上根を残した。一方細い木はすべて上根を切り下根を残した。細い木は上根がまだ白っぽく細くて弱いのと、出方が不揃いだからである。
樹を主・副・添えに分け、それぞれ配置して根元を石で押さえ、全体のバランスをみる。
寄植えのときは、植え込んだ樹が次の樹を植えている間に倒れてしまうので、いつも樹の配置の維持に苦労する。今回は10本を、3本×3組と一番短い1本に分けて、3本組はそれぞれアルミ線で根元と数センチ上の2箇所を結んで束ねた。これを鉢土の上に配置して全体を見ることが出来た。次に鉢底から通してアルミ線で主木群と副群とを固定した。
それから赤玉土を入れて植え付けを始めた。ところが今度は樹を結んでいるアルミ線が樹を持ち上げてしまって、植え込んでも落ち着いてくれない。そこでニッパーでアルミ線を切って外したが、この為に一旦配置した樹がまた乱れてしまった。アルミ線を切るだけにして外すのは植え替え終了後にするべきだった。
今回は深植えにならぬように、樹を引き上げ気味にして土を鋤込んだから樹が不安定になったので支柱を立てた。
2003.05.12.植替えてから2ヶ月が経ったことだし、まだ陽射しも弱いから大丈夫だと思って、4月22日から5月7日まで家を空けている間に、多くの葉が枯れてしまった。 | 2003.06.10.水遣りに注意して1ヶ月ほど養生したら、小さな添え樹が1本だけ枯れたようだが、みんな綺麗に揃って新芽を拡げたくれた。まるで葉刈りをした後のようだ。 |
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元気に新芽が出て来た。唐楓は小さな赤い新芽が日々に大きくなり、拡がるにつれて緑色に変わっていくのがとても愛らしい。丁度秋のモミジの紅葉を逆にした色づき具合だ。
今年は植え替えをしないで樹に力を付けよう
今年は春の整枝もしないし、鉢の移動もしなかった。
盛夏を過ぎた頃、幹皮が縦に剥けてきて木質が白く出てしまった樹があった。始めは「石附」の鉢から発生したが、余り観察もせずに病気か虫か不明のまま放置していたところ、この寄植えでも端にあって「石附」に近い小さい樹がやられた。その樹は早く紅葉したが葉が落ちるとそのまま枯れてしまった。幹の皮が半分以上無いのだから当然水が上がらなかったのだと思う。しかしその1本だけで寄植えの他の樹には異常が出ていない。
徒長枝剪定前の姿
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春の芽吹きは何回見ても力強くて美しい。
しかし芽吹きは樹によって大分前後する。
植替えて2年目だが、根の伸び具合が左右しているのだろうか、大きな樹が早いとは限らない。
葉が拡がってしまうと、より高い樹の方が沢山陽射しを受けてよく茂っていく。
まだ新芽の赤みが多少残っている今頃が、葉先まで瑞々しくて一番綺麗なのではないだろうか。
剪定前 | |||
樹を太らせたくて春の剪定を延ばしていたが、あまりに混み合ってきたので遂に鋏を入れた。 | 梢が枯れたのが1本あって理由が分からず心配していたが、今日見ると幹の表皮が剥けて髄が白く出ていた。虫に食われたのかもしれない。 | ||
剪定後 | |||
混み過ぎて枝別れがよく見えないくらいなのだが、自分で育てている樹はなかなか思い切った剪定が出来ない。 | 多少懐に風が入るようになった程度に終わった。 |
2005.11.06.秋も深まり、綺麗に紅葉してきた。 | ▲TOP▲ |
春の芽吹き。
春先に3週間ほど旅行に出ていたりして何も手入れが出来なかった。長枝が伸びていたので剪定した。
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剪定後の姿 |
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久し振りに鉢から抜いた。
根はすっかり廻っているが、一緒に植えた縞竜の根が鉢底の一番下まで達して白く玉を作り、全体の根が不織布のように絡んでいる。
寄植えをすっかりほぐして根を短く切り、主・副・添えとして3本ずつの組を3個作った。
各組毎にアルミ線で結び、植えやすくした。
鉢は、以前ユキヤナギを植えていて欠けたために金継ぎで補修した鉢に換えた。前の鉢より縁の幅程度だが1周り大きい。
硬質大粒赤玉土を主として植え込んだ。
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春が来て、かわいい赤い芽を見ると嬉しくなる。
枯れた樹はなさそうだ。
昨年春に植え替えたときに赤玉中粒ばかりで植え込んだ。ところが鋤込みが不十分だったようで、油断をしていたら水切れを起こしていた。すぐに花壇用の土を少し乗せて竹棒でしっかり鋤込んだところ、どうやら枯れずに済んだ。
紅葉前に葉先がくるくると巻き込んでしまう葉が多いし、モミジのような鮮やかな色づきもないので、唐楓の秋は侘びしいばかりだ。
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記録なし▲TOP▲
2010.03.20.新芽が出揃ってきた。 | 鉢に添えた姫石菖の花が咲いている。 姫石菖は添え草として長らく使ってきたが、花は初めて見た。 |
昨夏は猛烈な暑さでこの鉢も小さな樹が2本枯れたようだった。
しかし枝詰めは全部が生きているものとして鋏を入れた。
今年も酷暑で水切れ気味になり樹が荒れている。端の添えが1本枯れている。余り徒長枝も見られないので殆ど鋏を入れずに冬を迎える。
割合に綺麗な葉先で紅葉を迎えた。
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新芽は吹いてきたものの樹が少なくなって寄せ植としてはチト間が抜けたようだ。植え換えて寄せ直した方がよいだろう。
大鉢だからまだよいだろうと思っていたら、一番高い主木の梢が枯れてきた。
これは水切れではなく根詰まりに間違いないので急いで植え替えに掛かった。 | ||
主木は梢の芯枝だけだったが、鉢から抜いてみると添えの1本と控えの小樹1本は樹全体が枯れていた。 別鉢に植え注意して管理すれば復活もあるかと思ったが、鉢ばかり増えても手が回らないのでこの際見捨てることにした。 |
枯れ枝を外した
夕暮れからの作業で時間がなかったので、鉢底石を敷き、前回の混合用土の残りに赤玉土を多く入れて植え込んだ。
根はすっかり廻り込んでいたが10cmくらい残して4分の3くらいも切り詰めた。
結局この寄せ植は3本だけになり、それも寄せ植でなければ使えないようなかなり枝振りが悪い樹だ。置き石も入れなかったが、植え替えが終わってみるとまあまあよくできた鉢になった。
15日の植え替えは時間がなくて剪定が出来なかったが、今朝鋏を入れた。
主木は枝振りが余りよくはない。殊に梢を切った切り口をカバーするような枝がないので、もう1段梢を詰め、斜めに出た枝にアルミ線を掛けて起こした。その他の枝もかなり切り落とし懐を拡げて風通しを良くした。 しかし思うようなところに枝がないので形を作るのには時間が掛かるだろう。 | ▲TOP▲ |
去年の植え替え時に高植えにし過ぎて土が洗われ細根まで出てしまったところへ、去年は小雨多照だったので樹が弱ってしまった。
主木は生きているようだが、添えは枯れてしまったかも知れない。
春の芽吹きを見て寄せ植の寄せ直しをすることになりそうだ。
赤い芽が春らしく出揃ってきた。 | 枯れたと思っていた添えの小さい方も弱々しいが芽ぐみ始めた。 |
3本中一番小さな1本は完全に枯れたらしい。
一方、一番高い樹の樹頂が良い形になってきた。
全部で7鉢ある唐楓の中でこの樹が一番新芽の色が美しいし、立て直した樹頂もよい形になってきた。
樹頂に掛けてあったアルミ線を外した。
徒長枝を切った。
添えにした樹が枯れたので根から引き抜いた。
残った小さな1本も元気がない。寄せ植が1本立ちになりそうだ。
しかしこの樹の大きさだとこの鉢に1本で丁度よいバランスだ。
独立樹とは考えなかったこの樹が1番良い形なってきた。根張りも悪くはない。
この鉢は根を作ろうと高植えにしてあったことに加え、鉢際に苔を張らなかったので土が流れてしまった。
そのため露出した根が白っぽくなってきたので、梅雨の晴れ間に植え替えすることにした。
この樹は元気なので、蒸散対策として植替え前に全葉刈りをしておいた。
用土として、庭の土を掘り返して篩に掛けた黒土6、赤玉土5、腐葉土4、花の土3に粉炭ひとつまみを混ぜて作ったところで、丁度梅雨らしい小糠雨が降り始めたので、葉刈りまでで作業を終わりにした。
梅雨で日が空いたが、今日植え替えをした。
髭根を整理した
鉢抜き
髭根が大分長く鉢底を廻っていた。
鉢の中の土は赤玉中粒が沢山入っていて全体によくほぐれている。
昨日まで梅雨がしとしとと降っていたのに水捌けも良い。
添えに植えてあった樹がみんな枯れてしまったのは、この主木の根が強くて添えの樹の根をみんな窒息させてしまったためだった。今回は添えを付けずに石を置いた独立樹にした。
枝を抜いて樹容を締めたので見栄えがよくなり盆栽らしくなってきた。
たっぷりと水を遣ったが、苔を置いたので土が流れなかった。 根の上がり具合も丁度よかった。 |
総葉刈りの後赤い新芽が元気よく出て来た。枝を整理したので樹格もぐっと上がった。
石の廻りに岩桧葉と姫石菖を植え付けた。
水が切れると岩桧葉は葉を巻くので水遣りの目安になる。
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