(C)TOSS-TWO-WAY/小学校/国語/漢字文化/5年生/6年生/漢字
「王」のつく漢字で漢字文化の授業をしました。高学年なら追試可能です。
(指示1) ノートに答えを箇条書きにしましょう。
(発問1) 次の漢字は、何という漢字をを表しているでしょう。
黒板に下の絵を貼って発問1をした。
<子どもたちの考え>
子どもたちからは、「天」「王」「玉」「大」「人」が出た。
ほとんどは、「天」だった。
(発問2)正解は、 「王」です。これは、(絵の上下の横線を指しながら)両手を広げた人がこの2つのあるものの間に立っているようすを表しています。では、何と何の間に立っているのでしょうか。
選択肢を3つ提示した。
ア かんむりとじゅうたん
イ 屋根とゆか
ウ 空と地面
33名中、アが半数以上で、ウが8名だった。
(説明1) 正解は、ウの空と地面です。空と地面の間に堂々と立つ人の姿から国を治める王をを表しているのですね。
(発問3) 「王」は、次の形からできたという説もあります。何の形を表していますか。
黒板に下の絵を貼って発問3をした。
黒板に貼ると、すぐに、「王様のひげ」と言うつぶやきがあった。
船のいかりやかんむりなどの意見が出たところで、4つの選択肢を提示した。
ア 大きなおの
イ 大きないかり
ウ 立派なひげ
エ 立派なかんむり
ウの立派なひげが19名だった。次にエの立派なかんむりが多く、イの大きないかりとアの大きなおのが2人だった。
この形は、立派なひげにみえるらしい。また、王のイメージでひげがはえていると考えたらしい。
(説明2) 正解は、大きなおのです。大きなおのは、力をあらわし、王様の権力を表していたのです。
(発問4) 「王」と同じ仲間の漢字は、どれでしょう。
ア 主
イ 住
ウ 往
これは、難しかったようだ。
アの主が一番多かった。
(説明3) 「主」は、台の上で火がじっと燃える様子を表しています。そこから、じっと動かない「あるじ」を表す漢字になりました。「住」は、「主」と「人」で人がじっととどまるということで「すむ」という漢字になりました。「往」は、上の点が足を表し、手足を大きく広げた人が、大きく広がって進むということを表しています。また、ぎょうにんべんが「行く」を表しています。正解は、ウの往です。
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ア 主 | イ 住 | ウ 往 |
(発問5) 「王」と同じ仲間の「皇」は、「偉大な王」を意味します。「皇」の上の部分の「白」は、人の体のある部分を表しています。どこでしょう。
ア 鼻
イ 目
ウ 頭
これは、鼻である。
(説明4) 鼻は、人の体の先に突き出していることから先頭、一番はじめを表します。それで、偉大な王を表しました。また、もうひとつの考え方もあります。土の上に火の光が輝きわたるという意味を表すという説もあります。
(発問6) 次の「王」の中で、ひとつだけ読み方の違う漢字があります。どれでしょう。
四天王 大王 国王 王者
これは、アニメの影響ですぐに答えがわかったようだ。
「四天王」である。これだけ「のう」と読む。
(参考)「藤堂方式小学生版漢字なりたち辞典」(ニュートンプレス) 「漢字の成立ち辞典」(東京堂出版) 「字統」(平凡社)
「新字源」(角川書店)