製作年度:2008年 アメリカ 配給:ブロードメディア・スタジオ
監督:キャスリン・ビグロー 出演:ジェレミー・レナー アンソニー・マッキー
2011年12月 DVDにて鑑賞
2010年のアカデミー賞作品賞を受賞したわけだが、にしてはちょっと華がない作品。中東で爆弾処理に当たる兵士にスポットを当て、フィクションで展開する話。ずっと爆弾処理の話かと思えば、狙撃手との戦いあり、追跡任務ありと、そっちのシーンの方が緊張感があっておもしろかったりして話が散漫になりがち。「そうか別に爆弾処理密着の話ではないのね」と気が付く。そういえば題名にはどこにも爆弾処理とは書いていなかった。あくまで現地で任務にあたる兵士達の心理を描いた映画として観るのがお勧め。そう観たとしても特にこれといった目標があるわけでもなく残り兵役日数を無事に生き残ればエンディングといった感じ、「グリーン・ゾーン」の方が要人捕獲というはっきりとした任務があるため話としてはこちらがおもしろい。「地獄の黙示録」でも描かれていたが、戦地に行った兵隊は現地にいる時は、故郷に帰りたくなり、いざ故郷に帰ると今度はまた戦地に行かずにはいられなくなるという心理は今回も同じ。監督は「アバター」の監督の元奥さんであるが「K−19」に続き男顔負けのかなり硬質な軍事物を作れるのはすごい。次回作も期待。