Report1: 秋のチョコレートを研究する

(98/09/23)

but_002.gif (970 バイト)はじめに

 台風が間近に迫っている時折、家路につく前によったコンビニで見かけた「秋のチョコレートフェア」の文字。そこには、ありとあらゆる各社のチョコレートが陳列されていた。その種類おおよそ20種類。なぜここまで、多くの種類が存在するのだろうか?ふとそのような事を頭によぎったのが、本研究の発端である。今回は、コンビニに陳列されている約半分の10種類を無差別にとりあげそれらの違いを比較検討する。本研究は、チョコレート好きの人々をはじめとして、多くの甘党の人たちに大きな意義をもたらすことを信じて疑わないものである。

but_002.gif (970 バイト)味を論ずる

(パッケージ画像をクリックすると・・・。)

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グリコ クリーミーチョコポッキー (75円)

甘さ ★★★☆☆ 苦み ★☆☆☆☆

まろやかさ ★★★★☆ 香り ★★☆☆☆

食感 ★★★★☆

 グリコのポッキーは、定評があるが、このクリーミーポッキーは、文字通り。クリーミーさがウリだろう。スナックの部分は、胚芽ローストが混ざっているのか、香ばしく仕上がっている。

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森永 アーモンドチョコレート (148円)

甘さ ★★☆☆☆ 苦み ★☆☆☆☆

まろやかさ ★★★★☆ 香り ★★★☆☆

食感 ★★★☆☆

 香り高くクリスピーな食感が特長のビュート種のアーモンドがしようされており、また新しいロースト技術を使用しているところが文字通り「ナッツへのこだわり」を表現している。

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ブルボン ミニチョコブラウニー (185円)

甘さ ★★★☆☆ 苦み ★★☆☆☆

まろやかさ ★★★☆☆ 香り ★★★★☆

食感 ★★★☆☆

 名前も見ても分かるように、チョコレートケーキを小さくしたもの。ほのかに感じるお酒の風味が大人の味をかもしだしている。ナッツとの相性もよい。

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森永 小枝プチモンブラン (198円)

甘さ ★★★★★ 苦み ★☆☆☆☆

まろやかさ ★★☆☆☆ 香り ★★★★☆

食感 ★★★☆☆

 根強い人気のある「小枝」の秋バージョン。パッケージを開けるとむせ返るようなクリの香り。クリの好きな人には、是非一度試してみる価値があるだろう。

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ロッテ アム チョコレート (95円)

甘さ ★★★☆☆ 苦み ★★★☆☆

まろやかさ ★★☆☆☆ 香り ★★★★☆

食感 ★★★★☆

 メッシュ状の板チョコ。さくさくとする不思議な食感が特徴である。こぼれやすく、食べにくいのが少々難点であるがこの食感が最大のウリである。新しもの好きの方は、是非。

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不二家 ロコ (198円)

甘さ ★★☆☆☆ 苦み ★★★★☆

まろやかさ ★★☆☆☆ 香り ★★★★☆

食感 ★★★★☆

 イタリア伝統のチョコレートクッキー「テゴーレ」にココアパウダーがふりかけられており甘さが控えめになっている。ナッツとクッキーという二つの食感が同時に楽しめるのが良い。

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森永 フェス カフェオレ (198円)

甘さ ★★★☆☆ 苦み ★★★★☆

まろやかさ ★★☆☆☆ 香り ★★★☆☆

食感 ★★★★★

 コーヒーの香りと苦みが特徴。甘みを感じる前に苦みがやってくるところが他のチョコレートと一線を画するところである。チョコレートの食感は、軟らかく。中のナッツが微妙なアクセントになっている。

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明治 クリフ チョコレート (185円)

甘さ ★★★☆☆ 苦み ★★★☆☆

まろやかさ ★☆☆☆☆ 香り ★★★☆☆

食感 ★★★★★

 クッキーとナッツから演出されるさくさく食感が最大の特徴。マカデミアンナッツが好きな人は、たまらないのではなかろうか。後を引かないさっぱり感も特徴であろう。

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不二家 スイス ガナッシュ (198円)

甘さ ★★★★★ 苦み ★☆☆☆☆

まろやかさ ★★★☆☆ 香り ★★★★☆

食感 ★★★☆☆

 外見からは、さくさく感を予想するかもしれないが、中身は、ガナッシュクリームにミルクチョコレートがつつまれている。甘さは、おそらくこの10種類の中では最高であろう。

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森永 クルミ チョコレート (198円)

甘さ ★★★★☆ 苦み ★★★☆☆

まろやかさ ★☆☆☆☆ 香り ★★★★☆

食感 ★★☆☆☆

 あのクルミ独特の風味とビター風味に仕上がったチョコレートが作り出す味は、どちらかというと、大人向けではないだろうか。

 

but_002.gif (970 バイト)栄養成分表示、原材料について

表1 各チョコレート菓子の一箱における栄養成分

名前 内容量(g) 熱量(kcal) タンパク質(g) 脂質(g) 糖質(g) ナトリウム(mg)
グリコポッキー 40 204 3.4 10.4 24.2 88
森永     アーモンド 50 280 5.7 19.5 20.8 39
ブルボンミニチョコブラウニー 95 507 7.8 31.2 50.7 161.2
森永 小枝 86 450 6.7 25.2 49.7 100
ロッテ アム 不明 225 2.0 13.6 23.4 15
不二家 ロコ 不明 348 7.0 21.2 32.4 110
森永 フェス 79 450 6.4 44.7 41.3 75
明治 クリフ 65(推定) 353 5.1 21.4 35.2 85
不二家スイスガナッシュ 不明 395 5.4 23.3 41.0 92
森永 くるみ 60 360 5.2 26.6 25.0 28

 不二家、ロッテ、明治の製品に関しては、内容量の表示がされていなかった。ただし明治のクリフに関しては、100gあたりのカロリーも表示されておりそこから予想内容量を算出した。

 また、ブルボン ミニチョコブラウニーの栄養表示は、1個あたりの値であったので、一箱に入っている個数を勘定しその数(13個)をかけて一箱あたりの値とした。

 

表2 各チョコレート菓子の原材料

名前 原材料
グリコポッキー 小麦粉、砂糖、全粉乳、カカオマス、植物性油脂、ココアバター、マーガリン、脱脂粉乳、乳化剤、イースト、食塩、香料、バター、膨張剤
森永 アーモンド 砂糖、アーモンド、全粉乳、カカオマス、ココアバター、植物性油脂、脱脂粉乳、光沢剤、乳化剤、香料
ブルボンミニチョコブラウニー 砂糖、カカオマス、鶏卵、小麦粉、マーガリン、植物性油脂、還元水飴、ピーカンナッツ、全粉乳、バター、脱脂粉乳、ココア、洋酒、ココアバター、膨張剤、マルトース、乳化剤、コーヒー、香料、香辛料
森永 小枝 砂糖、全粉乳、クッキークラム、ココアバター、カカオマス、乳糖、植物性油脂、脱脂粉乳、ココアクッキークラム、マロンパウダー、香料、乳化剤、着色料(カラメル)、膨張剤
ロッテ アム 砂糖、ココアバター、カカオマス、全粉乳、乳糖、乳化剤、香料
不二家 ロコ 砂糖、アーモンド、小麦粉、全粉乳、マーガリン、卵白、カカオマス、植物性油脂、ココアバター、ココア、乳糖、乳化剤、食塩、膨張剤、香料、酸化防止剤(ビタミンE)、カロチン色素
森永 フェス 砂糖、乳糖、ココアバター、植物性油脂、全粉乳、カシューナッツ、脱脂粉乳、カカオマス、小麦パフ、コーヒー、乳化剤、香料、膨張剤
明治 クリフ チョコレート(砂糖、カカオマス、全粉乳、ココアバター、植物性油脂、乳化剤、乳糖、香料、ブドウ糖) クッキー(小麦粉、砂糖、鶏卵、ショートニング、ココアパウダー、膨張剤、食塩、乳化剤) マカダミアナッツ
不二家スイスガナッシュ 砂糖、全粉乳、植物性油脂、カカオマス、小麦粉、乳糖、ココアバター、トレハロース、ショートニング、はちみつ、ココナッツミルクパウダー、卵、アーモンドペースト、ココア、乳化剤、食塩、香料、膨張剤
森永 くるみ 砂糖、くるみ、カカオマス、植物性油脂、乳糖、全粉乳、ココアバター、バターオイル、乳化剤、香料

 ここで注目したいのは、ミニチョコブラウニーの洋酒とスイスガナッシュのはちみつであろう。他の製品には、ない材料を用いることで特徴をだそうとしているのが伺える。

 そして、アムの原材料のほとんどは、他の製品にも用いられていることから、この材料がチョコレートをつくるのに欠かせないことが予想される。

but_002.gif (970 バイト)終わりに

 今回、各社のチョコレートの違いを検討するために行われた研究であったが、研究を行っているうちにまた新たな疑問がわき起こった。

  1. しばしばチョコレートには、ナッツが混ぜられるが何故なのか?他の食材ではいけないのか?

  2. チョコレートと相性の良い飲み物は、どんなものがあるのか?

  3. 成分表示のナトリウムは、何を意味するのか?

 等である。今後の展望としては、これらの疑問を解消するための研究に取り組むことと、他の菓子とチョコレートの比較がメインとなるであろう。

 

 尚、今回の研究に関する疑問、ご意見などは、「れっつ、ころきうむ!」で発言していただければ幸いである。