「街」をやろう! (98/02/22)

 チュンソフトさんから出ているセガサターン用ソフト「街」ですが、これが凄い!「弟切草」「かまいたちの夜」と来てこの「街」でサウンドノベルに対する新たな可能性を示したのではないでしょうか。このサウンドノベルとは、文字通り「音のある小説」でして臨場感のある効果音によって目だけでなく耳からも読む小説といえるものです。

 この「街」では、8人の主人公がいて彼らの5日間の物語を読み進めていく形式となっています。しかしこの8つのストーリーは、それぞれ密接に結びついており簡単には、エンディングにたどり着けないようになっています。「ある主人公Aが間違い電話で別の主人公Bにつながってしまったためにまったく違った人生を歩んでしまった」とか。舞台となっているのは渋谷です。しかも喫茶店とかホテルとかが実名で登場しているようでその点がまた感情移入しやすくしていると思います。

 そして僕が一番感動した点というのが「全ての登場人物が非常によく描けている」という点です。「毎日会うパチンコのライバル」とか「宝くじ1等が当たったけどなくしてしまって町中探している人」とかほかにも「5日間渋谷から離れられないタクシーの運転手」とか。メインとなるストーリーのなかに彼らが出てくるとリンクが貼られておりそこをクリックすると彼らのショートストーリーが読めるようになっているのです。このショートストーリーも5日間続けて追っていくと脇役にするには、もったいないくらいの細かい設定となっています。それから事前に「プリクラエキストラキャンペーン」というのがあって応募した人達のプリクラがゲームに登場していたりするのも見逃せません。友達が採用されていたりする人がいるわけですね。(笑)

 とりあえず一度やってみてください。おもしろさをうまく伝えられないのが非常に悔しい(汗)。おなじみのピンクのしおりも出てきますし、隠しシナリオ2つも見逃せないですね。それからガイドブックに掲載されているもう一人の主人公の小説もかなり味があります。すでに「街2」の計画も動いているようでもう今から楽しみですね。

 


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