コンサートレポート

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2006年 7月〜12月


 

No.025

木下尊惇・菱本幸二・コンサート

06/07/22 那須塩原「高山邸」

那須塩原在住の友人音楽家、高山直敏さんからのお誘いで、菱本さんとのホームコンサートをすることになった。在来線を乗り継いで約2時間半、空気の美味しい、水の美味しいところである。駅で迎えてくれたご本人の運転で、高山邸へと向かう。


話には聞いていたが、緑の真ん中に立つ大きな洋館。すぐ横には雑木林。広い庭はお父様ご自慢の、家庭菜園である。犬のクマとハチが迎えてくれた。


高山シェフによるお昼をご馳走になる。「エビと冬瓜の冷あんかけ」「千切り昆布の混ぜご飯」「烏骨鶏の卵焼き」などなど・・・手間のかかった、心のこもったお料理でのおもてなしが、とてもうれしかった。美味しいとは聞いていたが、高山さんの風体からして、豪快な料理を想像していたので、思いのほか薄味で繊細だったことに、少し驚いた。「ペンションかレストランでもやってみたら?」の問いに、「本気にするのでやめてください。」とは高山夫人の弁。


演奏を始めると、ちょうど良いところでオンドリが鳴く。絶妙のタイミングである。これぞホームコンサート。クマとハチも、時々合いの手を入れてくる。楽音と周りの音が、すんなりと共存できる場所である。


次回はParillada(南米の焼き肉)のパラグアイVSボリビア対決を計画中である。


06/08/23


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No.024

木下尊惇ソロ・コンサート

06/07/08 福山「MOCO & SONG」

今回の福山の会場は、駅にほど近い商店街の入り口にある。日中降りしきっていた雨も、夕方には上がり、商店街の夜店が賑やかである。演奏前にぶらぶらと、散歩をしてみた。


福山の商店街は、長いアーケード通りである。風船を持つ子供たちの数がとても多い。願いを書いた短冊をつけて、アーケードの切れ目から風船を放つのだそうだ。アーケードを逸れて空を眺めると、ものすごい数の風船が、次から次へと空へと上っている。もう見えなくなるほど高くまで上がっている。風船たちは、短冊をつけて、どこまで旅が出来るのだろうか?


会場のMOCO & SONGは、喫茶店も兼ねたバーで、ショートスケールのグランド・ピアノが置いてある。時々ラテン系のライブをするのだそうだ。会場を作り、ライティングを決めた頃、オーナーが、立派なアジサイ(の一種だと思う)を生けてくださった。


8時をまわった頃開演。楽屋がないとのことで、休憩なしのコンサートである。音楽を聴き慣れた方々ばかりで、とても集中して演奏できる。手拍子の上手さにびっくりした。ピシッと揃うし、なにしろ、その音がよいのである。なかなか即興で、こうは叩けない。


気がついてみれば10時をかなり過ぎている。今晩も楽しいひととき。帰りの車中は、助手席で、強烈な睡魔に襲われた。


06/08/23


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No.023

24年シリーズコンサート第6回「七夕コンサート」

06/07/07 倉敷「はしまや」

一年はあっと言う間である。はしまやコンサートの一年は、13ヶ月あるはずなのに、いつの間にか当日を迎えるのである。今年のテーマは「七夕」。ゲストにアルパ奏者の上松美香さんを迎えた。


美香さんとの共演は、実に3年3ヶ月ぶりである。が、3年間で250公演をこなしてきた「同志」である。大まかなリハーサルだけで、それぞれにイメージが沸いてくる。それぞれの3年3ヶ月を垣間見るのも、また楽しいものである。


はしまやコンサートの常であるが、数日前から私もスタッフの一員である。トラックを借りて、川縁で笹を刈り、夜中過ぎまで、会場づくりのための飾りを作る。前日に会場入りをして、飾り付けを手伝う。力仕事も多く、何日間もの寝不足である。「まあ、演奏家がこんな事まで!?」心配げに声をかけてくださる方もいる。しかし、はしまやコンサートは、その過程も大切なのである。空間に胸を借りて、スタッフと演奏家と聴衆で作り上げるコンサートなのだ。


ギタリストが、指を、手を大切にすることは当然である。しかし、それに甘えて、甘えすぎて、自分のことも自分でやらないギタリストはダメである。


昼の部と夜の部、二回のコンサート。リハーサルも含めたハードなスケジュールの後、「私も何か手伝うよ」。毎年のゲストの方々の、優しい好意に甘えてしまうのだ。そして、すべてが終わったその時には、「はしまやコンサートの同志」となっているのである。


06/08/23


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No.022

街角アートフェスタ・コンサート

06/07/02 富士宮「商店街ギャラリー」

富士宮やきそば学会の幹部、増田さんに招かれて、「富士宮街角アートフェスタ」最終日に、ギャラリーで演奏した。「街角アートフェスタ」とは、商店街の店先や、飲食店の壁面を会場に、プロアマ問わず、複数の展覧会を行うというもの。地図で見ると、とても一日では廻りきれないくらいの展覧会場がある。


今回の会場は、富士宮東高校生の作品が、ずらりと並んだその真ん中で、即席舞台をパイプ椅子が囲む。不安定な空模様、時折、気が狂ったように大粒の雨が降る中、何もしなくても、楽器がベタベタになるほどの湿気である。


演奏時間も曲目も、すべてを任されての2ステージ。お客さんは、途中出入り自由の、入場無料である。自分には、なかなか珍しいシチュエーションである。


しかし・・・これが面白かった。年齢層もいろいろ。ギャラリー番の女子高生あり、近所のおばさんあり、難しい顔をした男性あり、雨宿りに入ってきたご夫婦もあり、ひとりひとりと対話を交わしながら、約1時間を二回、とても楽しいひとときであった。


富士宮焼きそば学会お墨付きのお店で、美味しい焼きそばをごちそうになり、増田屋さんのわさび漬けをお土産に、美味しい空気を胸いっぱいに吸い込みながら、帰りの高速バスに乗ったのである。


06/08/23


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