五月末の鳥 海 山

 【月 日】  2003年(平成15年)5月29〜30日 (木〜金) 家内と二人
 【所在地】 秋田、山形県境   標 高  2229、9m 

 29日(木) 前日仕事で2時間しか寝なかったが鳥海山は遠いのでPM12時に自宅を出る。関越、北陸道と通り日本海沿い
にすすむ、酒田に近づくと、まだ残雪豊富な鳥海山が出迎えてくれる。ふもとからの, それは出羽富士、秋田富士と呼ばれ裾野を
日本海にまで浸しているその姿はまさに神々しくさえあった。

 鳥海ブルーライン入口まで来て食事をする場所が無い、道の駅も店じまいだ。あっちへウロウロこっちへウロウロ探した挙句なんとか
閉店間際の吹浦、鳥海温泉公共の宿遊楽里のレストランにて, やっと晩ご飯にありつき暗い中ブルーラインへ大平山荘の辺りからは
路肩越しに雪も見え出すなか、やっと鉾立の駐車場に着いた。PM9時を廻っていた。さすがに遠いメーターを見たら500キロを越えていた。
疲れた。さっそく車の中を片付け, 寝る支度をしてとにかく眠る。空には明日の好天を約束するがごとくに満天の星が輝いている。

1 鉾立の駐車場から山頂 2 展望台からの山頂と白糸の滝 3 賽の河原付近の2`は続く雪渓

   30日(金) AM5:30起き出す天気は良いでも身体は眠くだるい、疲れが残っている。登れるだろうかとちょっと心配になる。
この時期@駐車場も車が2、3台だ。でも鉾立山荘の職員の人達が来てもう掃除とかをしている。二人の職員は山に登り始めるのを見て
私達も軽い食事を済ませ登山届けを出して歩き始める、石畳の道を行くとすぐに駐車場から続く雪渓を渡り、雪のない道を少し進むと
展望台のある場所につく。深い谷を覗かせた奈曾渓谷にはA白糸の滝がかかり奥には目指す山頂も見える。下を見れば日本海が、
飛島も見えるらしいがあいにく春霞でそこまでは確認出来ないが素晴らしい眺めだある。暫らく行き滝の頭近くに来ると雪渓が現れ
前方を見ると先ほどの職員が目印の竹ざおを差し直しながら進んでいるのが見える。ここのB雪渓は広くて長い二キロも続く大きな雪渓だ。
目印を忠実にたどり途中職員を追い越し雪渓が切れたらまもなくC御浜小屋についた。

4 御浜小屋まだ人はいない 5 鳥海湖(夏のも見れます)も雪ノ下 6 御浜小屋の裏手より山頂

 以前夏に来て、すぐ裏手が鳥海湖と山頂の好展望地と知っていたので小屋を通り越すとそこにはまだ一面雪をかぶった
D鳥海湖があった。湖面の周りだけがいくらか窪みヒビが入ってるようにも見える。E山頂も遠くに見え雪の無くなった廻りには
早くもミヤマキンバイ、ハクサンイチゲ等の花が咲き出していて思わず徳をしたようで心和む。小屋に人が入るのは7月の3日
からだそうでそれまでは無人とのことであった。 

7 御田ヶ原早くもハクサンイチゲが   8 御田ヶ原   9 外輪山を行く

  小屋からは扇子森、FG御田ヶ原にかけての雪は部分的にあっても殆ど無く所々花が咲き始めている。この先のちょっと急な
下りには、又タップリと雪がでも前方の登山道は雪が溶けルートは解る。ちなみに職員が直していた竹ざおのルート標識は
御浜小屋まででこの先は全く無い。何度か注意をして雪渓を越しながら八丁坂を登ると千蛇谷コースと外輪山のコースの
分岐点につく。谷を覗くと嫌らしい亀裂が見える雪渓の横断もあり谷は一面の雪渓の上に落石も数多く見えるので敬遠して
外輪山の尾根コースを行くことにする。       

10 外輪山と千蛇谷 11 新山(最高点)と外輪山 12 新山頂上まで続く雪渓と左に小屋(人も)

 まだまだ遠く外輪山の先には御本社の小屋のうえにJ最高峰の新山が千蛇谷を挟み見えている。IS文殊岳、伏掃岳、行者岳と左は
断崖なので気を付けながら進む、行者岳近くの所からの御本社への道は落石危険とかで通行止めになっていた。ハシゴを下り
七高山すぐ手前が御本社へのルートで、この辺りからは御本社の小屋はかなり下に見える。クサリも掛かったところを雪渓まで下る。
この雪渓は千蛇谷から続いていてそのまま急では、あるが新山の頂上まで達していた。我々も又K横断している人を見て直上せず、
まずは本社のある所まで横断することにする。

 
13 新山直下大物忌神社小屋 14 新山への登り(大きくしてみてね) 15 肝を冷やした大岩の間の雪

  L御本社の所で先ほどの人に会い地元の方で遠くに雪を付け浮かんでいる山が月山であるとか隣が朝日連峰とか教えていただく。
ここからは2、30分の登りで新山山頂だが、この登りは凄いM岩の積み重なった所をペンキマーク沿いに登るのだが、N途中大きな
岩と岩の間を抜ける所があり、その間に雪が何メートルも積もっていて狭く岩と雪の間は溶けて隙間があるうえ段差があって隙間に
落ちたらと思うと?危ない、私は何とか渡るが、コンパスの短い家内がダメ私は通れないと尻ごみするが念の為持って来ていたピッケルで
支点を作り何とかクリアーすることが出来た。この難所を過ぎるとすぐO山頂であった。    

16 岩だらけの山頂 17 鳥海山 新山山頂 18 千蛇谷を見下ろす

 P山頂からは素晴らしい景色が見える。充分景色を堪能していると風が出てきて山頂の岩場ではふらつき真っ直ぐ立って
いられないようだ、同じ道を戻ることにする。御本社から外輪山への先ほどの雪渓の横断も風が強くピッケルを支点に何度か
風をやり過ごすほどであった。念の為持ってきた、六本爪のアイゼンとピッケルであったが今回アイゼンはいらなかったがピッケルは
役に立ったねと話ながら下山した。

19 千蛇谷を間に新山(左)外輪山 20 今にも崩れそうな外輪山に張りついた雪 21 早くも咲き出したハクサンイチげと鳥海湖

 下山して明日は親戚の酒田での結婚式なので予約を入れておいた国民宿舎大平山荘へ直行風呂へ飛びこみ汗を流す。
泊り客三組だけで静かな鹿の公園などもある割安のお宿でした。

 31日(土) 起き出してみると季節はずれの台風上陸とかで今にも降り出しそうな空模様ゆっくりと出発をして象潟へ行き、
名物の岩ガキを賞味して、酒田での結婚式に出席をして湯野浜温泉ホテル宮嶋に宿泊 このホテルはなかなか良い所でまさに
海の中といった感じで日本海が一望の元であったがあいにくの雨模様で残念。

 6月1日(日) 雨模様なので皆と別れ真っ直ぐどこへも寄らず谷川岳のパーキングで水を汲んだだけで自宅へ戻る。PM4:30自宅に。
今回は結婚式のお呼ばれで酒田まで行くならばと計画した山行だったが山の当日までは天気に恵まれ(10日以上雨無だったらしい)
春山を満喫することが出来た。

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