00:00:00.00 ■概要 使用ソフト Paint tool Sai 使用液タブ Wacom DTI-520(2004年製らしい) キャンバスは「3000✕4200」で投稿時に「1000✕1400」に縮小しています。 ファイル名は今日の日付で保存します。
00:01:11.12 ■ラフ 使用ツールと設定(画像参照)  ツール 鉛筆  サイズ 8~10px(完全に均一の太さの線にしています)  カラー 薄水色(画像はわかりやすくするために黒一色) 題材は描きなれていて色もシンプルな魔理沙にします。 全体の構図を考えるより先にバストアップから書きます。 私的にはこの方が全体を描いていくためのとっかかりとして有用だからです。 個人的な話ですが、構図かぶりを防ぐために自分で自分のワンドロをまとめた わんどろいど活動記録 で過去絵を参照したり、 google画像検索で人物名で検索して出た絵を参考にしたりしています。 良いと思った表現や構図や色使いなんかも積極的に取り入れています。 (注:トレス等、丸パクリは絶対にしないようにお願いします)
00:05:52.93 上の絵から縮小し、少しずつ全体像を描いていきます。 どんな格好をさせるかは、描く人物の性格、ゲーム上での役割、 武器や持っている物の特徴を考えながら描いていきます。 右手のような仕草を描くときは 大きめの鏡を見ながら大体の感じを掴みながら描くといいと思います。 このようなアニメ絵とリアル体格は結構な違いがあるため 変に合わせようとすると頭が混乱します。 あと口を開かせました。
00:11:18.95 さらに縮小し、加筆修正しながら最終的に見せる範囲を決定していきます。 修正内容  左腕を少し引っ込め、ホウキを持たせます。  ホウキを持っている肘から手首は少し前に突き出しているので、  右側の肘から手首よりは少し短めに見せます。  角度をつけた絵にすることで、縦長サイズに収まるようにしています。 私はよく少し全体をナナメに傾かせた構図にしていますが、 まっすぐな絵よりは絵に迫力を持たせられるのではと思って描いてます。 他にも見せたいけどこのままだと画面上から見切れすぎてしまうところを ギリギリ画面内に収めたい(この絵の場合はホウキ)場合にも有効です。
00:12:50.39 ■アタリをとる その後も少し修正を入れてラフ完成と言いたいところですが、 体の構造に変な箇所がないか大雑把にアタリを描いてみます。 今更入れるなと言われそうですが、 全体図が描けてないうちからアタリを入れると色々やりづらいです。 股下まで頭2つ分、腕の長さは伸ばしたとき股下より少し下に来る ぐらいの気持ちで描いています。 こういった絵はリアルよりも胴体が短く足が長いことが多いので ちょっと下に来すぎかなと思うよりも少し上がいいと思います。
00:12:54.45 ■ラフ完成 このタイムで完成するのは早い方です。20~40分かかることもあります。 基本的に顔は大きく、なおかつ足までは見せたいので ZUN帽等、特徴的な頭部をしている幻想郷の人達は どこまで見せるか頭を悩ませることが多いです。 余白の使い方が致命的に下手なので、腰リボン・腕の裾・髪・スカートが 風もないのに大げさにぶわっと舞っています。 足を見せたがる娘が多いのは絵の下半分は長スカートも多く、 ダレがちになりそうなところを安易に魅せ場を作りたいためです。
00:49:17.60 ■線画作業 使用ツールと設定  ツール ブラシ  サイズ 8~10px  カラー R:55 G:32 B:33 ラフどおりに描かれることはまずないです。 ラフ通りだと変な感じになるとかで、細かいところで変えることが多いです。 下手すると全然違うポーズをさせることもあります。もちろんタイムは伸びます。 今回の場合、手の細かい仕草とか、 ラフどおりだと左の肩幅が広くなりすぎるので、ちょっと右側に寄せたり等々。 他にも色々やりましたが、描いてるうちに忘れました。 顔パーツを除き線画が完成しました。 フリルの描き方は大体こんな感じ(画像)で 角度によって見た目を変えながら波線を書くように描いていきます。 画像の左上は奥側で波打っているもの、右上は手前側で波打っているもの、 中央は後側を見たもの、下は正面から見たもの。 スカートの波立たせかたはフリルの大きい版みたいに描いています。
00:52:00.28 ■左右反転する 線画ができたら一度左右反転して確認してみましょう。 特に顔周りは反転時に見るに堪えないくらいバランスが崩れたりします。 ワンドロ以外で時間に余裕があるときは 左右反転、バランスの修正は逐次行う方がいいです。 時間がもう1時間近く経っていますが気のせいです。
00:56:02.37 ■目の線と塗り 画像のように4つのレイヤーのあるセットを作成します。 普段は時間がないのでレイヤー名は付けていません。 線画の設定は上で記した通り同じものです。 黒目・白目・口(白目と同じレイヤーです)の塗りは 人によって違うと思うので、描く方のやり方におまかせします。 私なりに描いたのが下の画像になります。 ■目の線画の色トレス 塗り終わったら次は線の方を塗るいわゆる色トレスを行います。 ブラシで直接線画に色をつけるという原始的な方法です。 パーツの分け方は下の画像を参照してください。  ●眉毛   髪の毛と色を合わせるため、髪の色を塗り終わった後でかまいません。  ●まぶた   ブラシ、カラーは R:222 G:112 B:110 の設定で両サイドを塗ります。  ●二重まぶた・鼻・口   カラーは R:152 G:52 B:49 の設定で塗ります。  ●目   説明するより画像を見た方が早いです。
01:01:14.59 ■ベタ塗り バケツ塗りで行いますが場所によってはブラシを使います。 線画レイヤーを非表示にすると時々塗り漏れがあるので そういうところでブラシを使います。 白はバックに溶け込んでわかりにくいので、薄めの色を付けています。 基本的には髪色・白地・肌色・その他等、 時間的な制約が多いワンドロでは同色は同レイヤーに塗ります。 ただ、同色でも隣接していて影塗りしずらい場合別レイヤーに塗ります。 後、色塗りしていて初めて気づくおかしな箇所があったりするので、 そういうところは随時修正しています。
01:24:04.89 ■影付け 筆の設定は画像のとおりです。感覚的にはアニメ塗りに近いです。 人によって感覚が違うので合わない人は別の設定でいきましょう。 どの色も、下塗りの色(1段階目)を基本色(と呼びます)とし、 影色(2段階目)さらに濃い影色(3段階目)で影付けをしています。 3段階目の色や髪のテカり等はいざ塗ると なじまなかったりするので、随時変更します。 普段は時間的余裕がないため過去絵から色を拾っています。 基本的に光が左上から差し込んでいる(赤い矢印)ことを想定 して影付け・光付けをしています。 〈光沢部の塗り〉 ピンク色の箇所は光沢のある部分です。基本色より明るい色を使います。 髪の光沢は、ピンク色の矢印みたいに外側にカーブしているところを 見て色付けをしていくとそれっぽく見えると思います。 髪の光沢はピンク色の箇所を波打たせる感じで大雑把に塗り、 基本色で光らせた部分を削って下の画像のような感じにします。 他にプラスチック・金属等光沢が付きそうなところもテカりを入れていきます。 〈影部分の塗り〉 青い斜線が影をつける大まかな場所です。 絵を見ながら、光を遮りそうな箇所に影を付けていきます。 帽子の下、フリルやスカートの内側、リボンの結び目のシワ、ホウキの右側、 髪の毛のカーブの下側、腰のリボンは体に隠れそうなところ等々。 あれこれと言いましたが、最終的には感覚が大事です。 あまり悩むとワンドロ大遅刻必至です。 後、前髪が顔にかかる場所に少し濃い肌色を塗ります。 魔理沙みたいに髪の毛が黄色等薄い場合は肌色。 髪の毛レイヤーの上に別レイヤーを作り、下のレイヤーでクリッピングし、 ブラシで先の方を塗ります。 見た目の雰囲気は画像(赤枠部分)を参照してください。
01:26:08.27 ■色トレス あとは線画をカラーに馴染ませるという、いわゆる色トレスですが SAIだけで簡単!色トレスというpixivのページで手順は描かれていますが、 PCの性能や時間により、目の色トレスと同様の原始的な方法で ちまちまと塗っています。 背景との兼合いで色トレスの作業は後回しにしていいかもしれませんが ここでは省きます。
01:27:57:96 ■目の透過処理 このままだと目が髪の毛の上にのっているので、透けるような感じに処理します。 この処理をたまによく忘れます。 後、目の線画をちょっと縮小・修正しています。 目口のフォルダを選択した状態で画像の赤枠で囲ったところをクリックすると 目口が消えてのっぺらボウみたいになるので、 目口のあった辺りを濃度100%のペンで塗ると、目口が現れます。 その目口を次は消しゴムツールを 画像のように濃度を落として設定します。 この設定でもう一度目口の辺りを塗ると 画像のように目口が半透明になります。 次は目口でない方の線画を「領域検出元に指定」し、 「自動選択ツール」で顔の肌色部分を選択。 この選択した箇所をもう一度濃度100%のペンで塗って透過処理終了。
01:28:01.72 ■背景作業について 最後に背景作業を記します。 基本人物がメインなので背景作業はどんなにかかっても 5分以内に済ませましょう。 これ以上遅くなりたくない方は単色の背景でも良いと思います。 ちなみに最近の背景は大半がブラシで、 チルノなら「氷山」、レミリアなら「洋館」、うどんげなら「竹林」 みたいにキャラにちなんだ写真をgoogleで探してきて、 色だけをスポイトしてからそれっぽい背景を描く感じにしています。 注:写真の元がわかるような模写やトレスは絶対にしないでください! 後は発光レイヤーで周りをキラキラさせたりすればさらにそれっぽさが出ます。 右のチルノは一例です。 魔理沙はよく博麗神社に訪れるので博麗神社をイメージした背景にしました。
01:33:27.90 ■結果 結果は1時間33分28秒です。 大遅刻です_(:3」∠)_ ■終わりに ここで紹介した作業はワンドロ上での作業ですが、 ラフ→線画→色塗り→背景と普段絵を描くときにも気をつけていることなので、 ワンドロ以外でも応用が聞くと思います。 このメイキングがほんの1ミリでも参考になれば幸いです。