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~ このレポートの読み方 ~

このレポートの本文をA4用紙に印刷するとおよそ350ページくらいになります。新書本にするとおそらく1000ページくらいになるでしょう。全部読んでいただければそれにこしたことはないですが、お忙しい方や興味のあるテーマをお持ちでこのサイトにアクセスされた方が効率よく読んでいただくために、いくつかの読み方をご案内させていただきます。

(1) 事件の概要が知りたい!

第1章 概要を読んでいただければ、事件の全貌の概要をご理解いただけます。

(2) もう少し詳しく知りたい!

各節の冒頭にはその節の概要を記した図表があります(一部ない節もあります)。この図表を見ていただければ、各節に書かれていることの概要が分かります。興味をひくテーマがあったら、その部分だけを拾い読みすることもできます。

(3) 否定論とその反論が知りたい!

第6章には、主な否定論とその反論が記述されています。このレポートでとり上げている否定論の一覧表が章の始めにあるので、興味のある否定論が記述されている部分をお読みください。なお、個別事件の否定論とその反論は事件の内容が記述された第4章の各項に記載されています。

(4) 個別事件の詳細を知りたい!

第4章には個別事件の内容が書かれています。興味のある事件の項を目次から捜してお読みください。なお、さらに詳しいことを知りたい方は、各項に記載の参考文献をご参照ください。

(5) 日中戦争から太平洋戦争に到る経緯

第2章には満州事変から南京事件まで、第5章の5.2節と5.3節には南京事件後、太平洋戦争に到る経緯が通説をベースにして教科書よりやや詳しく書かれています。あの戦争をはじめた理由を理解する手助けになると思います。

おすすめの論考

南京事件に関してある程度の予備知識をお持ちの方におすすめの論考を紹介します。

☆4.6 市民への暴行(まとめ)

南京安全区档案に掲載されている「事例リスト」を独自の方法で定量的に分析し、市民への暴行の実態を明らかにしました。同様のアプローチを冨澤繁信氏も行っていますが、冨澤氏の分析と比較することにより、氏の分析の問題を指摘しています。

☆4.7.5 埋葬記録

紅卍会などの遺体埋葬記録を定量的に分析し、地理的分布に不審な点があることを指摘しています。史実派は埋葬者数を犠牲者数推定の主要な根拠にしていますが、南京城周辺での埋葬者数と戦死や病死なども含めた死者数全体とを比較すると、史実派の主張する犠牲者数には論理的に不鮮明な点があります。

☆6.4.3 ニセ写真ばかり?

東中野氏が検証した143枚の写真について、"「南京事件」143枚の写真"というサイトを運営する“pipopipo”氏が東中野氏の検証結果を1枚ずつ評価しています。それを拝借させていただき、定量的に分析してみました。"pipopipo"氏の評価によれば、東中野氏の「検証」は半分近くが誤りである、となります。

※ 2020年5月現在、このサイトは閉鎖されその後の行方は不明です。

☆6.5.2 敗残兵の殺害は合法か?

安全区に民服に着替えて逃げ込んだ敗残兵(便衣兵)を摘出し処刑したことが合法かどうかについて、不法と主張する史実派の吉田裕氏と合法だと主張する東中野修道氏の主張を紹介しています。吉田氏の整然とした主張と東中野氏の奇抜な論理が対照的です。

☆6.6.2 スマイス報告の信頼性

否定派に近い北村稔氏はスマイス報告の信頼性に疑問を呈していますが、北村氏の指摘には誤りがあることを明確にしました。北村氏が根拠のひとつとした丹羽春喜教授の論考に誤りがあることを「南京事件ー日中戦争 小さな資料集」というサイトを運営する”ゆう”氏の論考を参考にして、より詳しく検証しています。

☆8章 まとめ

南京事件は多数の原因がからみあって発生していますが、松井司令官など事件の当事者の見解と戦後の研究者(中間派と史実派)の指摘を分類、整理し、原因間の因果関係を明らかにしました。また、事件に直接・間接的に作用した原因の背後にある日本軍の体質については、戸部良一他著:「失敗の本質」を参考に整理しました。さらに、南京攻略戦をひとつのプロジェクトとみたとき、現代のプロジェクト管理の視点で問題点を分析しています。

☆余話

本文記載の内容と関連する小話を「余話」としていくつか掲載しています。興味あるテーマがあればご覧ください。本文を読んでいなくても内容は理解できます。