環境に優しい船
   「環境に優しい船を造る」
                  中 尾  浩 一
1. エネルギー資源と環境保護(エコと環境対策)               
<エネルギー消費の現状>                          
●人類の経済活動や文明を支えるためには大量のエネルギー消費は不可欠である。 
●世界の人口は毎年約5000万人増加(2025年80億人、2050年91億人)している。
●人口増加と文明生活への欲求が続く限りエネルギーの消費量も増大する。    
●化石燃料消費に伴いCO2排出による地球温暖化が懸念されている。       
●化石燃料の枯渇と環境破壊は21世紀最大の課題。               
●自動車、航空機、船舶などの輸送機関は化石燃料に依存している。       
●日本の大規模発電所は代替エネルギー導入が進んでいる。          
(石油依存度は8.2% 2004年度)            

<エネルギー環境問題>                            ●人類は当初、人力、畜力、風力、水力などの自然エネルギーを利用。        ●20世紀以降、化石燃料の消費によりCO2排出量が劇的に増加。          ●京都議定書発効後もCO2排出は増加の一途。                  ●2020年までにCO2を25%削減。                       ●開発途上国ではCO2 以外の排出物による公害も課題である。

1-1 化石エネルギー(枯渇エネルギー)                    ●18世紀の産業革命で大量の石炭を消費し、19世紀は電気エネルギーも広く利用。  ●19世紀はガソリン機関の発明によるモータリゼーションが加速度的に石油を消費。 ●化石燃料やウランの採取可能埋蔵量には限度がある。              ●原油埋蔵量は琵琶湖の8杯分しかない。                    <化石燃料の特徴>                              ●重量容積当りのエネルギー密度が大きく、運輸手段の推進動力としては最適。   ●天然ガスなどを除いて常温での保管が可能で安全性が高い。           ●化石燃料は最も安全で使いやすいエネルギー源。               

1-2 再生可能エネルギー                           再生可能エネルギーとは、比較的短期間・自発的・定常的に再生される自然現象に由 来し、長期間にわたり枯渇しないエネルギー源である。人類は当初、人力、畜力、風 力、水力などの自然エネルギーを積極的に利用してきた。再生可能エネルギー(太陽 光、太陽熱、地熱、水力、風力、波力)は数十億年利用可能である。        <再生可能エネルギーの特徴>                         ●太陽光、太陽熱、地熱、水力、風力、波力などの再生可能エネルギーはエネルギー  密度が小さいので蓄積して使用するしかない。                 ●核サイクルエネルギーは経済性と安全性評価に疑問が残るが安定したエネルギー源  として、またCO2を出さないエネルギーとして利用すべきだが課題も多い。    ●エネルギー密度が小さいので、原子力以外のメ再生可能エネルギーモのみで運輸手  段を推進させることはかなり困難である。(帆船は例外的な成功例)       ●商用エネルギーはエネルギー収支比が重要。                  1-3 エネルギー対策(エコと環境対策) <対策と目標>                                ●エコと環境対策を両立させるには、原子力も含め水力、風力、太陽などのメ再生可  能エネルギーモなどの代替エネルギーの開発を積極的に推進すべきである。    ●人類は当初、人力、畜力、風力、水力などの自然エネルギーを利用。        ●実用化はコストも重視するが最優先ではない考えを定着させることが重要。    ●2020年までにCO2を25%削減。                       <エネルギー収支比とは>                           ●エネルギー収支比はエネルギー生産設備と発生エネルギーの収支比率を言う。    ●商用エネルギーはエネルギー収支比が重要。                  ● メ再生可能エネルギーメは地球環境保全の理想的なエネルギーである。      ●原子力も有望だが安全と核処理コストは不明な部分も多いので評価は難しい。  
                                   1-4 エネルギー蓄積                             ●再生可能エネルギーの利用は実用的な蓄積技術の開発が重要。          ●エネルギー蓄積は電気エネルギーへ変換しバッテリーへ蓄える方法が最も普及。  ●その他の蓄積方法としてはフライホイールに蓄積、空気圧力として蓄積、電気分解  し燃料電池として使用また蓄熱する方法などもある。              ●再生可能エネルギーはこれらを組み合わせて利用する技術開発が重要。        1-4-1 鉛バッテリー                            A.通常のバッテリー(スターターバッテリー)  <特徴>・エンジン始動性を重視。                           ・コールドクランキングアンプ(バッテリーの始動性能)がディープサイ       クルバッテリーより大きい。                         ・一度バッテリー上がりを起こすと性能が大幅に低下。(メモリー効果)   B.ディープサイクルバッテリー                         <特徴>・フル充電から空になるまで使用可能。(実際は容量の80%程度)         ・放電しても劣化しにくい。                          ・スターターバッテリーより重い。                       ・スターターバッテリーに比べ性能低下が少ない。            1-4-2 高性能バッテリー                          A.ニッケル水素バッテリー                           <特徴>・ニカド電池に比べて容量密度が高く過充電に強い。               ・使用頻度が高い場合は乾電池よりニッケル水素充電池の方が低コスト。      ・自然放電が多く、ニカド電池ほどではないがメモリ効果があり過放電に       弱い。                                   ・破裂などの危険性が高く、完全に密閉された場所での使用は注意要。   B.リチウムイオンバッテリー                          <特徴>・有機溶剤電解液で高電圧が可能。発火事故や衝撃に対する保護が必要。      ・エネルギー密度が高く、メモリー効果が小さい。繰り返し充電が可能。      ・自己放電特性はニカド電池やニッケル水素電池より優れている。         ・安全性のために充放電を監視する保護回路が必要。               ・過充放電は電池の異常発熱に繋がり、短絡時には急激に過熱する。        ・性能保持特性はニッケル水素電池に劣り、満充電保存は劣化が急激に進       行する。                              C.電気二重層コンデンサー式バッテリー                     <特徴>・内部抵抗が小さく、短時間で大電流の充放電が可能。              ・劣化が少なく製品寿命が長いが耐電圧は低く、価格が比較的高い。        ・充放電サイクルで充電可能な容量が減るので、充電装置に一定の制御機       構を備え、適時に完全放電が必要。(メモリ効果と同種の問題) <br> 2. エネルギー環境技術について                          再生可能エネルギーを利用するには蓄電し電気エネルギーとして使用する方が効率  的である。既に開発が先行しているハイブリッド自動車や電気自動車の環境技術は  船舶へも応用可能である。                           2-1 ハイブリッド技術について                         2-1-1 ハイブリッド技術の新規性・先駆性                     ●内燃機関の環境対策では本質的な解決は困難。    ●再生可能エネルギーのみでは輸送機関は成立たない。    ●船舶は電気エネルギーとの組合わせ技術(ハイブリッド化)が有望。      2-1-2 ハイブリッド技術の実用化と応用                     ●蓄電装置と給電装置のパッケージ化は新たなビジネスチャンスを生み出す。    ●パッケージ商品は災害リスクの分散、大規模インフラが不要になる。   2-4-3 ハイブリッド技術の目標                         ●再生可能エネルギーの積極的な利用。    ●商用電源の積極的な利用。    ●蓄電以外のエネルギー蓄積法の開発。                   2-2 ハイブリッド技術の将来展望                         ●地球環境保全対策はグローバルな視野が必要。                 ●環境保全思想の啓蒙としてモデル都市指定などを考慮する。   2-2-1 ハイブリッド技術の課題(目標)                      ●エネルギー蓄積源の目標性能                         ・軽油:(1.14KW/kg) ・鉛バッテリー:(0.035KW/kg)           ・リチウムイオンバッテリー:(0.120KW/kg)                 (鉛バッテリーは軽油の100倍重く、リチウムイオンバッテリーでも29倍      重い)                                  ●機関重量(ディーゼル機関の2.0kg/PS、 2.72kg/KW以下)          ●ハイブリッドエンジンはディーゼル機関の出力特性より優れていること。     (電気モーターは低回転から有効トルクが大きく内燃機関より優れている。)    ●バッテリーの価格(2010年度の価格)                     ・鉛バッテリーは1.2?2.4万円/KWH ・リチウムイオン電池は5万円/KWH     軽油は110円/Lで換算すると33円/KWH。                  (原子力やLNGなどの夜間商用電源が10円/KWHとすればイニシャルコスト     の回収は約2000時間使用すれば可能。)                    ●小型軽量で耐久性の高い電気モーター兼発電機の開発              ●内燃機関と電気モーターとのパワーマッチング                 ・トルクコンバーターとしてCVTまたは流体クラッチを使用。            ・内燃機関と電気モーター出力割合を制御するシステムを開発する。         ●高性能電池や電気艤装品の安全対策:漏電防止、電気艤装品の耐久性向上。    ●電気蓄積技術の開発:高性能電池(リチウムイオン電池、燃料電池)       ●太陽光発電パネルの開発:(軽量で曲面に装着可能、塩害対策、高出力)     ●急速充電(充電ステーションの充実)                     実用性を考えれば充電時間は少なくとも5分?15分程度を目標。          また高性能電池をカセット化して交換を容易にする方法も有望。        2-2-2 ハイブリッド技術実用化の期待と展望                    ●21世紀のエネルギーは地球環境保全をテーマに大きく転換し、電力開発も     大規模集中から小規模で局地的なものへと変わると予想。            ●パッケージ化した電源装置として商品化が可能。                (大規模発電所から転換-災害時のリスクを分散-コジェネレーター)       ●地球環境保全は技術先進国と開発途上国との共存が必要。             人類の歴史では風力や太陽熱を直接利用する簡単な技術が生活に密着してい     た。開発途上国では低コスト技術が必要である。                ●実用化を早急に実現させるためにはコスト低減が最重要。             高い開発コストの制御装置はできるだけ自動化を簡素化し、マニュアルで     切り替えるセミハイブリッドも必要。                     ●メ再生可能エネルギーモの開発で最も重要な課題は蓄積技術である。        電気分解で得られる水素は効率の高い燃料電池の燃料として最適である。      将来、自動車の動力源として、建物に電力や冷暖房を供給する場合も燃料     電池が使われることになるであろう。                     ●地球環境保護の教育施設として食料からエネルギーまで自活きるモデル地域    (メ仮称エコトピア)を提案。                         ●人力も再生可能エネルギー。現在の生活スタイルも考え直すことが必要。 
                                    2-2-3 自動車のハイブリッド技術                        ●ハイブリッドは、二つ以上の異質のものを組み合わせ一つの目的を成すもの     を言う。                                  ●エンジンで発電しエンジンおよび電気モーターで走行。(回生エネルギー)     ●代表的なシステムとしては
                                       などがある。                               2-2-4 電気自動車(EV)                              ●振動や騒音が小さく居住性が向上する。                    ● エネルギー効率が良く、ガソリン車の2倍になる。               ●商用電源を利用すればガソリン代の1/3?1/9で済む。              ●課題としては充電インフラの整備とバッテリー性能のさらなる向上が必要。
                                   3. 船舶の役割と環境エコ対策                          3-1 船舶の役割と現状                            ●世界の物流を支える船舶の必要性は不変。                   ●ほとんどの船舶は化石燃料を使用しており、環境対策は例外なく必要。      ●2008年の国連調査によると、年間の商業船舶の二酸化炭素排出量は12億トン   で、航空輸送による排出量の約2倍に相当。                   3-2 船舶の環境エコ対策                           ●ディーゼル機関やガスタービン機関の総合効率をさらに改良。          ●摩擦抵抗を減らし、新しい推進器に適した低抵抗船型の開発。          ●ポッド推進器や二重反転プロペラ等の採用による推進効率の向上。        ●太陽光発電による電力を室内電力として積極的に利用。             ●風力を積極的に利用するハイブリッドセールの開発。  ●小型船には電力と内燃機関と組み合わせたメハイブリッドエンジンモを開発。  ●小型船舶は年間使用時間の少ない遊覧船、近距離旅客船およびプレジャーボート   が有望。                                  ●船舶は基本的に回生エネルギーを利用できないので積極的に再生可能エネルギー   の蓄電技術を利用する。                            3-2-1 造船の環境エコ対策                           ●摩擦抵抗低減技術                              ●空気潤滑システムで船底摩擦抵抗を減らし、5?10%の低減効果が期待。     ●海洋生物などの付着を抑えて燃費効率を高め、約4%の燃費低減が可能。     ●摩擦抵抗を減らし、新しい推進器に適した低抵抗船型の開発。          ●新しい推進システム                             ●ポッド推進器や二重反転プロペラ等による推進効率の向上。           ●スクリュープロペラが回転する際に発生する渦を推進力に変えるPBCF     (Propeller Boss Cap Fins)燃費効率を約5%改善。            ●風力を積極的に利用するハイブリッドセールの開発。              ●小型船は電力と内燃機関と組合わせたメハイブリッドエンジンモが有望。     ●プラントの効率改善                             ●内燃機関の総合効率を更に高める。                      ●廃熱回収技術としてハイブリッド過給機は有望。                ●再生可能エネルギーの積極利用                        ●風力、太陽光発電による電力は室内電力として積極的に利用。      
         3-2-2 海運の環境エコ対策                           ●減速、海流気候を考慮した最適ルート選定                   ●適切なメンテナンス、積荷率の向上、バラスト航海の削減、減速が効果的。                                        4. 環境に優しくエコな船                            4-1 ソーラーシップの可能性                          ●必要推進動力をソーラーパネル発電量で賄えずので大型化のメリットはない。   ●太陽光発電料は極めて小さい。(エネルギー密度が小さい)           ●ソーラーパネルのみで船舶を積極的に推進させることはできない。        (ソーラーシップは成り立たない。宣伝効果はある)             4-2 ソーラーパワーの評価                           ●ソーラーパネルによる電力を室内電力として使用できる可能性は大である。    ●大型化のメリットはないが低速の小型船舶の可能性はある。(例:無免許、無    検査で乗れるレジャーボート、セーリングヨットの補助動力)          ●太陽光、風力などの再生エネルギーや現状の化石燃料エンジンと組合わせた    メハイブリットエンジンモとしての可能性は大きい。           
                                    4-3 帆船の見直し                             ●船舶に利用可能なメ再生可能エネルギーメとしては風力が最も有力である。    ●風力エネルギーは安定性がないので、定時運行が必要な利用は困難。       ●風力は太陽光よりエネルギー密度は大きく、効率的なセールの開発が重要。   ●次世代の船舶はソーラーパネルと風力を組合せるハイブリッドセールが良い。  4-3-1 帆走客船の例                           
 4-3-2 マグナス効果を利用したターボセールの例
                                   4-3-3 日本の過去の例                              ●海運業界においては、石油環境の悪化に対処するために、船舶の省エネルギー    化の目的で開発。                              ●55年に「新愛徳丸」を建造し10%の省燃費を実現。機主帆従方式を採用した世    界で初めての近代帆装船。                          ●省エネルギーだけでなく動揺が減少し、直進性がよく、荒天下での航行が改善    され定時性が確保されると共に船の稼働率が向上。               ● 2万6000重量トンの帆装バルクキャリア船「うすきパイオニア」、近代帆装鮪    延縄漁船をはじめとして10数隻が完成。                 
                                   4-4 電気推進船                                ●電気推進船とは一般的にディーゼル電気推進船のことである。          ●実用化されているディーゼル電気推進船としてはクルーズ客船、砕氷船、通常    型潜水艦などがある。                            ●ディーゼル電気推進船の目的は環境対策より船内有効活用や主機関の効率的な    運転による燃費向上が主目的である。                     4-4-1 ディーゼル電気推進                           ●シングルタイプ電気推進(シリーズ方式)                    ディーゼルエンジン駆動発電機による電力はインバータを介して電動モー     ターを駆動。モーター出力はギヤボックスを介して推進器へ伝達。発電機シ     ステムは複数搭載し居住区電源としても使用。大型船ではすでに実用化して     いる。                               
                                 ●デュアルタイプ電気推進(パラレル方式)     ディーゼルエンジン駆動発電機による電力はインバータを介して電動モー     ターを駆動。電動モータと内燃機関の出力は共通のギヤボックスを介して推     進器を駆動する。電動モータと内燃機関の出力配分は電子制御。すでに一部     の船舶で実用化している。(ハイブリッド推進と言う場合もある)    
                                4-4-2 バッテリー電気推進                          バッテリーのみで航行する電気推進船は航続時間が短いので潜水艦や一部の     プレジャーボートに限られている。                   
                                   4-5 ハイブリッド推進船                          ディーゼル発電機、ソーラー発電や陸電を組合わせた方式である。ソーラー発電   や充電されたバッテリーによる電力とディーゼル発電機の電力による電動モー   ターと内燃機関を制御し推進する。マネージメントシステムはソーラー発電と   ディーゼル発電機を最も効率のよい状態に制御する。ハイブリッド推進システム   は小型から大型船舶へ適合可能である。                  
                                    4-5-1 ハイブリッドシップの特徴                        ●他分野で開発された環境技術を応用すると実用化が早い。            ●内燃機関を使用しない場合は居住性(低騒音、低振動)が向上する。       ●メ再生可能エネルギーモを利用するので運航コストを低減できる。        ●地球環境保全の啓蒙活動、地域観光や宣伝に役立てることができる。       ●電源装置をパッケージとして商品化が可能である。              4-5-2 ハイブリッドシップの課題と展望                     ●主機関のハイブリッド化(内燃機関と電気モータの併用)            ●内燃機関の技術的改良(低燃費、環境対策、バイオ燃料仕様)          ●連続高負荷運転に適した軽量で高効率の船舶用モータの開発。          ●太陽光と風力を効率的に利用するSOLAR-WIND SAILの開発。          ●太陽光発電に適し甲板面積を広くし、抵抗の少ないマルチハル船型の開発。       ●居住区等の使用電力をメ再生可能エネルギーモによる電力の利用に切換。     ●桟橋にメ再生可能エネルギーモ利用の発電装置および商用電源を設置。      ●ソーラー発電、商用電源、電池、電気モータを制御するマネージメントシステムの開発。      ●テストを通じて、最適な運航速度や運航距離を見極め経済性の評価。        ●遊覧船、近距離旅客船およびプレジャーボートの実用化は早いと予想。         ●世界中に業務用船舶は1700万隻、小型客船、プレジャーボート等3000万隻以上     の10%に環境技術を適用すると石油燃料は1億4610万トン/年を削減しCO2     を3億8600万トン/年削減することが可能。                  ●廉価版リチウムイオン電池が普及すると、高性能な小型電気推進船も可能。    ●自動車用ハイブリッド技術を転用すれば、滑走型高速艇も性能改善が可能。     ●船舶は基本的に回生エネルギーを利用できないので積極的に再生可能エネ     ルギーの蓄電技術を利用する。                       4-5-3 ハイブリッドシップの種類と計画例                    ●ソーラーセーラー社(オーストラリア)                     1 水を汚さない                               2 湾内に何も排出しない                            3 環境に配慮(騒音、振動、煙霧)                       4 居住性への配慮(騒音、振動、煙霧)                     5 波さばきの良い船体形状                           6 化石燃料節約の究極の解決                          7 太陽光と風力の利用                             8 希望すれば高速も可能                            9 余裕あるパワー(信頼性と安全性)                     10 ハイテクで環境に優しい船                         11 将来のバイオ燃料や水素燃料技術実用化                     のベースとなる


ソーラーウィングのテスト(太陽光と風力エネルギーを最適の状態で得るよう制御)
                                  計画中のソーラーセーラー                          
                                    タイプ1:電気モーター推進のメソーラーセーラーモ                 ●電気モーターとメソーラーセーラーモの帆走力で航行              ●電源はメソーラーパネルメと非常用発電機から得られる電力をバッテリーへ充   電。(非常用発電機は環境に優しいLPGやバイオ燃料も使用可能。)       ●最高速力は10KT程度の低速船。                      
                                    タイプ2:補助電気推進装置として利用1                      ●通常の内燃機関で航行するが港湾の入出港のみ電気推進により航行。       ●電源はメソーラーパネルメと非常用発電機から得られる電力をバッテリーへ充   電。(非常用発電機は環境に優しいLPGやバイオ燃料も使用可能。)       ●小型から大型船まで可能で短時間で開発可能。               
                                    タイプ3:補助電気推進装置として利用2                      ●電動モーターと内燃機関を共通のギヤボックスを介して駆動する。        ●内燃機関と電気モーターを組み合わせるハイブリッドエンジンの出力配分は電子   制御で行う。                                ●メソーラーパネルメと非常用発電機から得られる電力をバッテリーへ充電。     (発電機はLPGやバイオ燃料も使用可能。)                  ●電源はディーゼル発電機、太陽光発電および陸上のから充電。          ●将来は環境に優しい高速艇の本命で大型化も可能。(本タイプはディーゼル電気   推進船のデュアルタイプとほぼ同じ仕様)                
                                    ●NYKスーパーエコシップ2030                         日本郵船が企画し風力や太陽光を利用する近未来型のエコシップ         
                                    ●ISHIN-1                                  商船三井が企画し湾内航行・荷役中はゼロエミッションを実現し、航行中も従来よりCO2排出量は50%減を目標                        
                                    ●Green Flag Ship E/S Orcelle         RORO船のオペレータであるワレニウス・ウィルヘルムセンが発表したゼロエミッ ションコンセプトで船体はアルミと複合材によるペンタマラン船型で推進は風力・太 陽光・波力。水素燃料電池を搭載