無免許免許で乗れる電動ボートの開発

(株)西日本流体技研を主担当に長崎総合科学大学、ハウステンボス(株)の産官学で共同開発
 
1.ボートの特徴                               
  ●特徴(1)                               
   開発コンセプト: 環境やさしい電気エネルギーを利用し、子供から大人まで
            誰もが操縦でき、適度な機動性を有する二人乗りボート 
  ●特徴(2)                               
   ・ 全長:3.3m(検査不要)、全幅:1.7m、定員:2名          
   ・ 推進装置:2PSの電動船外機(免許不要)              
   ・ 最高速力:4.3ノット(計画では5ノット)             
   ・ 電源(鉛蓄電池):太陽光発電(160W)と商用電源で充電       
             (将来はリチウムイオン電池採用)         
   ・ 航続性能:3ノットで4時間(計画では5ノットで3時間)         
   ・誰でも操縦、適度な機動性                      
   ・ 排気ガスなし、騒音少なく、環境にやさしい             

2.商品開発と試作ボートの製作                          
開発の流れ



船体の開発          ・ 低抵抗(省エネ)、優れた走行安定性、                   広いソーラーパネル設置面積 ⇒幅広双胴型                ・ 安全性を考慮した形状と構造                          ...揺れ、衝突時の衝撃&浸水等                    ・ 軽量かつ充分な強度を有するFRP構造                   ・ 軽快なイメージの上部デザイン                  


船体の水槽試験(スケール:1/5)



推進・操縦システム   ●主推進装置(電動船外機):高効率の推進(省エネルギー)           ●簡単、確実、安全な操縦                            ・ステアリングホイールによる方向コントロール                 ・スロットルレバーによる速力コントロール⇒ 電動船外機の選択         ●緊急時推進装置(人力推進装置)                        足踏みペダルによるプロペラ推進(必要時没水)             



電源システム



部品構成図



船体製作(木型製作)


船体製作(FRP船体製作)


船体組立



3.試作ボートの水上試験                              走行試験とお客さんによるモニタリングはハウステンボスで実施。        
●速力試験   最高速力4.3ノット、50%出力にて3ノット            ●操縦性能試験 直進性、旋回性とも良好                   ●充放電電試験 100%放電後、商用電源では充電に約4時間。太陽光では約7日   ●連続航続時間 4.3ノットにて約1時間、3ノットにて約4時間         


4.試作ボートの評価と商品化の検討   一般試乗者の評価     ●楽しい、面白い、静か、また乗りたい等、高評価                ●初心者には、3ノット以上の速力は速すぎて危険、                ●乗降時の安全性と居住性の問題、接触時の衝撃、                ●船固有の操縦性能(応答、停止、微速時)の要改善               レンタルボートとして    ●波穏やかな海面、池、湖沼を有するテーマパーク、公園、遊園地での利用     ●速力を3ノット以下とし、操船性、安全性と居住性の向上、連続航行時間の増加   ●製造コストの低減                            量産ボートの外観