MLB観戦記

セーフコ・フィールド


シアトルに行ったのは、2003年です。まだマリナーズが強い頃というか、この翌年から3年連続最下位なので。やはり、アメリカに行くには、西海岸だと、ずいぶん早く着きますね。ニューヨーク入りが多い私には、それがとても楽に感じました。シアトル・タコマ空港に着いて、バスで宿泊先のダウンタウンへ移動。あまり、混雑してませんでしたし、スーツケースを持ったまま、市バスに乗りました(NYでは無理)。ダウンタウンから、セーフコ・フィールドまでは、歩いても行ける範囲(ちょっと遠い)ですが、バス、タクシーを使うのが便利でしょうし、安全です。セーフコの手前にもでっかい競技場がありました。そこは、NFLシアトル・シーホークスの本拠地で、マリナーズが以前使用していたキングドームの跡地です。そこを抜けると、セーフコが見えます。


もちろん、イチローもありましたが、今となればなつかしい、200勝投手のジェイミー・モイヤー(現フィリーズ)と野球殿堂入りするであろうエドガー・マルチネス(引退)の勇姿!やっぱり、思わずシャッターを切ってしまいます。


危なくない時間帯である昼間なら、ダウンタウンからてくてくセーフコ・フィールドまで歩いてみましょう。シアトルと言えば、コーヒー!もう日本でもお馴染みになってしまった店がたくさんありますから、気軽に入れます。アメリカでは、本屋さんが楽しいですよね。メジャー・リーグの本もたくさんありますし、私は、古本屋で、マリナーズの月刊誌を発見し買いました。ただ、本は重いので、持ち帰るのが大変ですが。球場のすぐそばには、マリナーズ・グッズを売るショップがたくさんあり、もちろん、球場敷地内のチームストアには、欲しくなるものがいっぱい!レベル高い!球場の向かいに、地ビールも食事もおいしいレストランがありました。お勧めです。球場ツアーに参加しましたが、どこよりも楽しかったです。チャンピオンの印である、バナーはこれから増えていないのは残念です。


えっ?ここは、ヤンキー・スタジアムか?いえいえ、セーフコ・フィールドのクラブ・ハウス内です。マリナーズの歴史がまだ浅い(今年で創立30年)のはわかりますが、この他にも、ベーブ・ルースの写真がいっぱい。なぜ?英語の解説で、もちろん、その理由はわかりませんでした。インタビュー・ルームにも入れましたし、ファンを大切にしているのを実感できました。


メジャー・リーグのボール・パークの天然芝はどこも、きれいですが、ここは特にきれいに見えました。フィールドにも降りましたし、ベンチにも行きました。そして、そこにいたのは、イチロー!ではなくて、この年から就任したボブ・メルビン監督(現ダイアモンドバックス監督)でした。まだ若いこともあり、選手は誰もまだ練習に来ていない時間から、監督本人がショート・パンツで走ったりトレーニングしていました。写真も撮らせてもらいましたし、それ以来メルビンびいきです。


グランド・キーパーが試合途中でダンスをするのは、ヤンキー・スタジアムだけではないのです。彼らは、ダンスがうまくないところが、「ミソ」です。これが、うまくなってしまうと、逆にしらけるかも…。


この日は、外野席のそれもかなり上の方の席で、これは、そこから球場と向こうに見える海、夕焼けのシーンです。ちなみに、ニューヨークのヤンキー・スタジアムやシェイ・スタジアムでは、自分の席を離れ、ちょっと前の方で写真を撮ろうとすると、係の人が、すぐに来て、恐そうな顔でダメだしされます。でも、ここは、他の観客に迷惑を掛けなければ、うるさく言われることもなく、自由に動き回れて、そこがすごく楽しかったのです。まあ、ニューヨークの二つの球場は、古い形態で、あまり、人が動けるスペースがないのが実情なので仕方ないのですが、両方とも2009年に新球場となってしまうのも、そういう流れなのです。


マリナーズのマスコット、シアトル・ムースは、すごくアクティブで、バイクに乗ったり、いろんなことをして、我々を盛り上げてくれます。昨年06年の日米野球でも、選手と一緒に来日していました。もう一人の、あのでっかい、ムースのキャラクターも楽しい。シアトルは以前シアトル・パイロッツが1年で去り、マリナーズ自体も経営的に厳しい時期があり(そこで、日本の企業である、任天堂がスポンサーになることが話題に)ましたが、メジャー・リーグをこの街から手離してはいけない!という意識は高く、セーフコ・フィールドでのサービスがそれを物語っています。本当に、すごく居心地のいいボール・パークなので、一度訪れてみてください。