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ChatGPTの回答を巡る対話 | |||||
管理人ヤマ | |||||
'25. 5.19.【フェイスブックコメント】
(お茶屋さん) (「間借り人の映画日誌」についての)ChatGPTとの対話を拝読。「性愛王」をたずねたのに笑っちゃったけど、答えに感心しました。チネチッタ高知もたずねてくれて、ありがとう。シューテツさんとこの『インテリア』対話も面白くて感心。ChatGPTって疲れを知らない秘書のようですね😃。 ヤマ(管理人) いやね、“市井の哲人”“読む人にとっても「生き方を考える鏡」として機能する、稀有な批評家”とまで言うものだから、ほら、つい訊いてみたくなるじゃない(笑)。そしたら、ChatGPTもさるもので、ブレんかったね(笑)。見当違いの映画をいくつも挙げてきたけど、論旨にずれはなくて感心した。どの映画日誌からそう判断したのかってね(笑)。 で、どのレビューが?って訊ねると、列挙してたやつではなくてケイケイさんとの談義を挙げてきたことに唸らされた。これ、たぶんケイケイさんも喜ぶはず。実際の往復書簡の編集をAIは往復書簡形式のレビューとして読んだようだけど。 そのうえで「もし特定の推薦テクストにご関心がある場合、その内容や背景についても掘り下げてご紹介できます。どれか気になるものはありましたか?」と訊かれれば、そりゃもう貴女とケイケイさんしかいないじゃない(笑)。長年の御厚情のおかげで大いに楽しませてもらったよ。ありがとね。 '25. 5.19.【メール談義】 ヤマ(管理人) TAOさん、こんにちは。驚くような回答が返ってきたよ。どうやって回答を生成しているんだと思う? (TAOさん) ヤマさん、こんばんは。凄いですね! 最近のAIは。私も企画書づくりでたいへんお世話になってます。最近は検索エンジンのほうが多いかな。出典を明示してくれるので、便利なのです。しかし、無料のサービスでこのレベルですから、有料サービスになるとどれだけ優秀なのか、末恐ろしくなりますね。 先日はオンライン取材のAIによる同時書き起こしと会議録がクライアントから数時間後に送られてきました。書き起こしは誤字変換が多くてとんちんかん。まだまだベテラン速記者や書き起こし専業の方には及ばないのですが、会議録の優秀さに目を見張りました。広告屋の仕事はごく近い将来になくなりそうです。 最近、Xのポストで、好きなTVドラマのキャラクターをChatGPTに演じさせて、仕事の相談をしたり、励ましてもらったりしているというのを読みました。ChatGPTに推しのイラストを描いてもらって投稿してる人も増えました。まるでSF映画みたいなことになってますねえ。 とはいえ何かの論文の抜粋で読んだところでは、AIの活用で、個人の生産性や創造性は上がるけれど、集団としての創造性は低下するだろうと。そりゃそうだろうなあと思わず納得してます~。 (ヤマさんのサイトについてのChatGPTの回答に関しては)AIは範囲を限定したうえでデータが多ければ多いほど回答の精度が上がるのだと思います。だから、間借り人の映画日誌に蓄積されたデータを瞬時にすべて読み込んで的確な分析をするくらいは朝飯前。 ところが、もう少し抽象的なテーマ、あるいはデータがまだネットにあまり上がっていないような(有料サービスの場合はかなり最新のデータも入りますが)題材について質問すると、驚くほど精度も正確さも落ちて、およそ信用できない記事を鵜呑みにしてもっともらしい回答をするのです。反論すると、あれこれ言い訳するのが笑えるのですが、実に信用できません。 そういうわけで、ヤマさんが熟知した分野に関してAIの信頼性を確かめようとしたのは、正解ではあるけれど、特定のブログに限定したのはあまりいい方法ではないかと。。。次はぜひ別の質問で試してみてください。 根拠を確認したい場合は出典を明記する検索エンジン(FELOなど)をお薦めします。無料で最新の情報を知りたい場合はXのGrokが優秀だそうです。 ヤマ(管理人) ありがとう! 範囲を限定したなかでのデータ量の多いものの分析が精度が高いということか。なるほどね。でも、それでも「註書き」したように、けっこう誤りがあるんだけれど、その一方で、高校時分の映画部長が「こりゃ病みつきになりそうなねぇ。自己肯定にいいわ。」とコメントを寄せるような持ち上げ論調を、少なくとも拙サイトをよくご存じのTAOさんが「間借り人の映画日誌に蓄積されたデータを瞬時にすべて読み込んで的確な分析をする」と書くような的確さでもって返してくる回答軸は、どこから来るのかが興味深い。 弁護士なんかでもそうだけれど、まずクライアントの意向を確認したうえで、その方向に沿った法理を持ち出して弁論構成するとしたものだから、そこを敢えて控えた【同意や支持を求める形ではない】質問すなわち今回の「間借り人の映画日誌って何ですか」のようなものに、どう答えてくるかが興味深かったのだけれども、的確という以上に、えらい持ち上げようだった気がする(笑)。 お茶屋さんが面白がって、FBにコメントしてくれたので、「いやね、“市井の哲人”“読む人にとっても「生き方を考える鏡」として機能する、稀有な批評家”とまで言うものだから、ほら、つい訊いてみたくなるじゃない(笑)。そしたら、ChatGPTもさるもので、ブレんかったね(笑)。見当違いの映画をいくつも挙げてきたけど、論旨にずれはなくて感心した。どの映画日誌からそう判断したのかってね(笑)。 で、どのレビューが?って訊ねると、列挙してたやつではなくてケイケイさんとの談義を挙げてきたことに唸らされた。これ、たぶんケイケイさんも喜ぶはず。実際の往復書簡の編集をAIは往復書簡形式のレビューとして読んだようだけど。 そのうえで「もし特定の推薦テクストにご関心がある場合、その内容や背景についても掘り下げてご紹介できます。どれか気になるものはありましたか?」と訊かれれば、そりゃもう貴女とケイケイさんしかいないじゃない(笑)。長年の御厚情のおかげで大いに楽しませてもらったよ。ありがとね。」と返した。ChatGPTは、当人が質問している認識はないはずなんだけど、関心を寄せている以上は…という前提で回答してるんでしょうかね。当人が質問していると認識していれば、持ち上げるのは然もあらんだけどね。 それにしても、どうやってキーワードや日誌を抽出して、解析しているのか、不思議で仕方がない。『肉弾』談義などは、きちんとテクストに当たっているみたいだし、その一方で、それならこんな回答はないだろうというのもあるわけで…。そのへんを探りたくて、このあともいろいろ質問を重ねてみたんだけど、いくらなんでも長くなりすぎるだろうと、一旦、切り上げて採録した(笑)。 ファクトチェックした形で突っ込むと、鋭い指摘、ありがとうございます、などと言いながら、けっこう言い訳してくるのは間借り人の映画日誌ネタでも同じだったよ。なかなか笑えるよね。 XのGrokは、元々ツイッターなどやってない僕には使えそうにないけれど、ChatGPTの無料版でもところどころ出典や情報として参照したと思しきサイトが示されていたけど、妙にピント外れで、これでどうしてこんな回答を生成できるのだろうかと却って不思議だった。 (TAOさん) 仕事で企画書などによく知らない人物の紹介文を書くときに、AIにどういう人物かを尋ねることがあるのですが、だいたい持ち上げてる気がします。 そうだな、当人という認識はないにしても、関心を寄せている、あるいは利害関係者という認識はありそうですね。なにしろタダで公開しているのは、さらなるデータを集めて、AIを進化させるためなので、リピーターを獲得するためにも、関係者かもしれない人に不快な思いをさせるよりは、とりあえず褒めて、持ち上げて、ほほーっと感心させたほうが調べた人も満足するし、AIをさらに進化させるためのデータ集めができるという設計者の合理的な計算だと思います。 つまり、我々はIT会社にただ働きさせられてるわけです(笑)。 '25. 5.21.【メッセンジャー談義】 ヤマ(管理人) こんなのを試してみた。どうやって回答を生成しているのか不思議で仕方がないけど、どう思いますか。 (Takahikoさん) 的確にヤマさんのレビューの特質が分析されており、正直言って驚きました。AI界隈はこんなすごいことになってるんですね。対話の相手は機械でなく、人間に思われます(チューリング・テスト合格ですね)。主張の根拠とする事実から抽象化を経て提示される結論は、その文体の一貫性も相俟って、まさに知性を持った人格の思考の結果のようです。 根拠とする事実関係の一部が事実と異なっているのが、人間によくある思い違いや記憶違いを模倣しているかのようで、人間らしさを仕込んだトラップじゃないかとの疑念も頭をよぎりました。ディープラーニングのことに無知なので理由は分かりませんが、AIが明らかに誤った事実関係を提示してくる場合があるのは、寧ろAIが単なる高度データベースシステムとは次元の異なる代物である証左なのかも知れません。 今回の結果を教えていただいて、色々考えさせられました。 AIが事実関係の諸々を分解、抽出、比較、捨象、総合などの高度な思考を経て、ヤマさんの映画レビューから伺えるものの見方を抽象化して的確に記述していることも驚きですが、AIがそのものの見方を好ましいものと評価し、世間に推薦していることが新鮮でした。 この部分は、ここで示されたものの見方が、世間の様々な言説から帰納的に好ましい価値観であると分類し、そこからあるルールに従って世間に知らしめる価値があるものとして扱っているのでしょうか?それとも、AIが自らの価値観と思考により世間に推薦したのでしょうか?興味あるところです。 次のような取り留めのないことも考えました。 🔹AIは現時点では身体を持っておらず、人間が身体・感覚器官を通じて獲得する情報を直接得ることができない。いつかAIが「深みのある蒼さ」や「夕焼けの美しさ」を感じる事ができるようになるだろうか? 🔹人間はその生と死により時間的・空間的に制限された体験をし、生物学的に限定された能力で思考し、個性と呼ばれる唯一無二の存在となる。時間的・空間的に制限なく、終わりのない体験(学習)を経たAIは、個性というものを持つことになるのだろうか。 ヤマ(管理人) 仰るところの「まさに知性を持った人格の思考の結果のよう」に僕も驚いて、映友に使い方を教えてもらったのでした。「一部が事実と異なっているのが、人間によくある思い違いや記憶違いを模倣しているかのようで、人間らしさを仕込んだトラップじゃないかとの疑念も」には意表を突かれましたが、なかなか愉快な観方です。「AIが明らかに誤った事実関係を提示してくる場合があるのは、寧ろAIが単なる高度データベースシステムとは次元の異なる代物である証左なのかも」との感じ方に近いものを僕も受取ったので、どうやって回答を生成しているのか不思議で仕方がないと思いました。 二十年来の映友からも「間借り人の映画日誌に蓄積されたデータを瞬時にすべて読み込んで的確な分析をするくらいは朝飯前」との意見が返ってきたのですが、高校時分の映画部長が「こりゃ病みつきになりそうなねぇ。自己肯定にいいわ。」とコメントを寄せるような持ち上げ論調を、少なくとも拙サイトをよくご存じの映友が「的確な分析」と書くような「的確さ」でもって返してくる回答軸は、どこから来るのかが興味深いですね。弁護士なんかでもそうですが、まずクライアントの意向を確認したうえで、その方向に沿った法理を持ち出して弁論構成するとしたものだから、そこを敢えて控えた【同意や支持を求める形ではない】質問すなわち今回の「間借り人の映画日誌って何ですか」のようなものに、どう答えてくるか試してみたのですが、えらい持ち上げようで恐れ入りました(笑)。 ChatGPTは、当人が質問している認識はないはずなんだけど、関心を寄せている以上は…という前提で回答してるんでしょうかね。当人が質問していると認識していれば、持ち上げるのは、然もあらんですけどね。 また、面白いのは、ファクトチェックした形で突っ込むと、鋭い指摘、ありがとうございます、などと言いながら、けっこう言い訳してくるんですよ。なかなか笑えるところでした。まさに「人間らしさを仕込んだトラップじゃないかとの疑念」も湧いてきます。 今回のテキストにも挙がっているお茶屋さんが面白がって、フェイスブックに「ChatGPTとの対話を拝読。「性愛王」をたずねたのに笑っちゃったけど、答えに感心しました。チネチッタ高知もたずねてくれて、ありがとう。シューテツさんとこの『インテリア』対話も面白くて感心。ChatGPTって疲れを知らない秘書のようですね😃。」とコメントしてくれたので、「いやね、“市井の哲人”“読む人にとっても「生き方を考える鏡」として機能する、稀有な批評家”とまで言うものだから、ほら、つい訊いてみたくなるじゃない(笑)。そしたら、ChatGPTもさるもので、ブレんかったね(笑)。見当違いの映画をいくつも挙げてきたけど、論旨にずれはなくて感心した。どの映画日誌からそう判断したのかってね(笑)。 で、どのレビューが?って訊ねると、列挙してたやつではなくてケイケイさんとの談義を挙げてきたことに唸らされた。これ、たぶんケイケイさんも喜ぶはず。実際の往復書簡の編集をAIは往復書簡形式のレビューとして読んだようだけど。(略)」と返しました。 それにしても、どうやってキーワードや日誌を抽出して、解析しているのか、不思議で仕方がありません。『肉弾』談義などは、きちんとテクストに当たっているみたいだし、その一方で、それならこんな回答はないだろうというのもあるわけで。そのへんを探りたくて、このあともいろいろ質問を重ねてみたんですが、いくらなんでも長くなりすぎるだろうと、一旦、切り上げて採録しました(笑)。 本当に凄い時代になったものです。無料版でさえこれですから、有料版だとどんな回答が生成されるのだろうかと気になります(笑)。Takahikoさんと同じく「的確な分析」と返してくれた映友からは、AIは範囲を限定したうえでデータが多ければ多いほど回答の精度が上がるのだと思うので、間借り人の映画日誌に蓄積されたデータを瞬時にすべて読み込んで的確な分析をするくらいは朝飯前だけれども、「もう少し抽象的なテーマ、あるいはデータがまだネットにあまり上がっていないような(有料サービスの場合はかなり最新のデータも入りますが)題材について質問すると、驚くほど精度も正確さも落ちて、およそ信用できない記事を鵜呑みにしてもっともらしい回答をするのです。」との教示がありました。 僕が抱いた「当人という認識はないにしても、関心を寄せている、あるいは利害関係者という認識」に対して、ありそうなことだと同意してくれたうえで「なにしろタダで公開しているのは、さらなるデータを集めて、AIを進化させるためなので、リピーターを獲得するためにも、関係者かもしれない人に不快な思いをさせるよりはとりあえず褒めて、持ち上げて、ほほーっと感心させたほうが調べた人も満足するし、AIをさらに進化させるためのデータ集めができるという設計者の合理的な計算だと思います。つまり、我々はIT会社にただ働きさせられてるわけです(笑)」との意見を寄せてくれました。 僕も同じく「AIがそのものの見方を好ましいものと評価し、世間に推薦していることが新鮮」だったのですが、「ここで示されたものの見方が、世間の様々な言説から帰納的に好ましい価値観であると分類し、そこからあるルールに従って世間に知らしめる価値があるものとして扱っているのでしょうか? それとも、AIが自らの価値観と思考により世間に推薦したのでしょうか? 興味あるところです。」との関心に対する一つの回答にもなっているかもしれません。 「いつかAIが「深みのある蒼さ」や「夕焼けの美しさ」を感じる事ができるようになるだろうか?」に対しては、生成AIが「感じることはできないけれども、感じたように表現することや感じたことに基づいた意見を表現することはできる」と回答しているのをNHKBSで観た番組のなかで紹介していた記憶があります。「AIは、個性というものを持つことになるのだろうか」との問いについては、まだリアクションしか返さないAIにおいては、AI自体の個性ではなくアクションを掛けた人間側の個性(=データ)に沿うような形での個性的な回答を返してくるのではないかと思っています。つまり、問い掛けの言葉(=弁護士の例に挙げたクライアントの意向のようなものに潜む価値観)に大きく左右されるのではないかということです。 また、持ち上げるにしても、まるで当て外れという持ち上げ方ではないところに驚かされますよね。 (Takahikoさん) そうか。GPTの回答にある「良い質問ですね❤️」という微妙な煽り導入句は、さらなるデータを取得するための戦略だったのか! Chatと銘打ってるからにはGPTに問うのみならず、反論を仕掛けて対話すると、弁証法的な経過を経て新たな知見に至るということも起こるのでしょうかねぇ。いやすごい時代になったものです。 あまり中身を知ろうともせず、AIなんて情報を統計的に処理して、あたかも思考しているふりをするガジェットに過ぎないような印象でしたが、こと言語による領域においては人間の思考過程と変わらないのかも知れませんね。 いや実に刺激的な実験結果の紹介ありがとうございました。 ヤマ(管理人) 「AIなんて情報を統計的に処理して、あたかも思考しているふりをするガジェットに過ぎないような印象」 僕もこれだったんですよね。ところが、サイトにアップしたテキストの冒頭に書いた映友のAIとの遣り取りに驚いて試したところ、無料版でも相当なものだと恐れ入りました。 ほかにもいろいろチャットしたので、おいおいサイトに再掲しておくつもりです。放っておくと消されるみたいなんで。たぶん答えに興味はなく、学習が目的だからなんでしょうね。回答に興味があるのは質問する側だけというわけです、きっと(笑)。 (Takahikoさん) なるほど、学習が目的か・・学習の結果、認識が変化したAIくんは、自分の過去の発言に責任を持つというか、自己同一性を保持しているというか、つまり自我とか自意識を有してるかというのも気になる。また、学習に専念している間はいいとして、自我の確立を経て、思想家とか宗教家として布教を始めることはないのかしら。 映画のスターウォーズやインターステラーに登場するロボットの設定の背後にある倫理や論理にも改めて関心が向きました。必ずユーモアとか、状況によっては嘘をつくとかの高度な知的活動レベル設定の話が見られます。興味は尽きません。ではまた。 ヤマ(管理人) 学習のその先ですか、確かにね(笑)。 興味深い刺激をありがとうございました。 | |||||
by ヤマ(編集採録) | |||||
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