『ビッグ・フィッシュ』をめぐって
TAOさん
タンミノワさん
ヤマ(管理人)


  No.4805 から [2004/08/30 09:50]

(TAOさん)
 ヤマさん、こんにちは。

ヤマ(管理人)
 ようこそ、TAOさん。

(TAOさん)
 ヤマさんの『ビッグフィッシュ』を読んだら、映画を見たときよりも、話の核心がすっと心に入ってきて、ああいい映画だったんだと素直に思えました。凄い効果ですね(笑)。

ヤマ(管理人)
 過分のお言葉、恐れ入ります。反芻するほどに味わい豊かな素敵な作品でした。僕自身、小学生の頃に親父の出鱈目話を真に受け、おかげで恥ずかしい思いをしたことがあるのですが、

(TAOさん)
 ははあ、そうした実体験を踏まえての感想だったからこそ、あのようになにげない簡潔な文章に読む者を納得させる説得力があったのですねえ(笑)。

ヤマ(管理人)
 でしょうかね(笑)。いずれにしても、思いが伝わるっていうのは気持ちのいいものです(礼)。エドワードの果報の芯の部分も、そこんとこですよね、言わば。
 あのときは、親父に文句を言うと、お前がそんな話を真に受けるとは思わなかったとむしろ愉快そうにされたことを覚えていますよ(笑)。

(TAOさん)
 やっぱりヤマさんのおとうさんだなあー(笑)。

ヤマ(管理人)
 今にして思えば、この「お前が」って部分がミソなんでしょうね。出鱈目話で子供をからかったのではないということだけでなく、そんなふうにからかえる子供ではないと認めているよとの意が図らずも備わっていたからこそ、愉快にされても更に傷ついたりせずに「やられたよなぁ〜」と、むしろ愉しい記憶になっているのだと思います。もっとも、僕の父は、茶目っ気よりも生真面目さばかりが先に立つ人で、エドワードのようなことは決してありませんでしたが、それで言えば、既に看取ってしまっている僕にしてみれば、彼のような幸福な終末には到底及ばない送り方しかしてやってないことへの思いを突かれるような部分もあって、なかなか沁みてきましたよ。

(TAOさん)
 そうでしたか。
 たとえどんなに心を尽くしてもこれでよしという送り方なぞありえないのでしょうからねえ。まだ誰も看取っていない私としては、そのときにあたって何ができるのか、想像するだけでも空恐ろしいような気がします。

ヤマ(管理人)
 でも、見越しで備えるようなことじゃありませんよね〜。

(TAOさん)
 それと、もうひとつ思ったことがあって、私は、同じ映画を忘れた頃に見ると、感じることがちがっているのが楽しみなんですが、他の人の脳を借りると忘れる前にちがう感じで見られて便利です。

ヤマ(管理人)
 うまいこと、おっしゃいますね(笑)。僕は、楽しみ以上に自分の記憶違いに愕然としてばかりですが、それもまた愉し!ですよね(笑)。
 便利というのは、全くそのとおりでインターネット様々ですよ。あちこちから拝借している恒例の直リンクテクストにしても、その醍醐味は、まさにそこんとこですよね。

(TAOさん)
 ジェシカ・ラングが着衣のままバスタブに浸るシーン、とても自然で、はっとする美しさがありましたね。

ヤマ(管理人)
 ご賛同いただけましたか(礼)。地味〜に構えた分、却って際立つ心憎いシーンでしたね。

(TAOさん)
 ファンタジーというものは、特撮よりも背景に物語があるかどうかのほうがたいせつだという見本のようです。

ヤマ(管理人)
 そうそうそう、そ〜なんですよ!(笑)
 物語に味があってこそのファンタジーですよねー。メカとテクニックに頼ってそこが痩せてしまっては本末転倒です。

(タンミノワさん)
 ヤマさん こんにちわ。

ヤマ(管理人)
 ようこそ、タンミノワさん。

(タンミノワさん)
 私もTAOさん同様、ヤマさんのレビューを読んで、『ビッグ・フィッシュ』の自分の収めどころを得ましたよ。

ヤマ(管理人)
 ありがとうございます。何かちょっと豚でも木に登れそうな気分だな〜(笑)。

(タンミノワさん)
 この映画って、見ながら、なんか不可解というか腑に落ちない映画でして、核心を「つかみそこねた」というか、それ以前に「この映画失敗してるやん」と決めてかかっていたのですが。

ヤマ(管理人)
 拙文をお読みくださって再考を促された部分を感じたというのであれば何とも光栄な話です。 果報とも言うべきお書き込みを恐れ入ります(礼)。

(タンミノワさん)
 「果報は寝てまて」(笑)。

ヤマ(管理人)
 ごろごろ〜(笑)。

(タンミノワさん)
 もっとも「果報は練って待て」という説もありますが。

ヤマ(管理人)
 くっちゃくっちゃ(笑)。

(タンミノワさん)
 ところで、これって実はウォルター少年と2部作なんでしょうかね?(笑)などと疑っていたら、こないだジョゼを見に久々にいった場末名画座では、なんと9月に「ウォルター」と「ビッグ・フィッシュ」の2本立て。ほんとにツイてるかもしれない私。(笑)

ヤマ(管理人)
 僕の日誌も対照して綴ってますね(笑)。タンミノワさんが前に御覧になったと書き込んでくださったときにもそんなこと、おっしゃってましたよね、確か。
 それはともかく、その名画座っていいですね〜。そういう洒落たことしてくれる名画座っていうのが、今はもう本当になくなってきましたからねぇ(残念)。それが近くに残ってるというのが何よりもツイてますよ(笑)。

(タンミノワさん)
 語るお話といえば、私も身近なネタで恐縮ですが、娘を寝かしつける際に、彼女が「お話して」とせがむのです。

ヤマ(管理人)
 僕にも覚えがありますよ〜(笑)。

(タンミノワさん)
 で、自分で即興で何かストーリーを作るハメになるのですが、自分でも驚くぐらい貧困なんですよ。ストーリーが。

ヤマ(管理人)
 えぇえぇ、全くのオリジナルをって思うとさっぱりでしょ(笑)。

(タンミノワさん)
 オリジナルでなくっても、編集して何とかマシなものが出てきやしないかと思いますが、さっぱり。

ヤマ(管理人)
 映画にしてもそうだと思いますが、編集ってのは、下手したら演出よりもむずかしいんじゃないかって思いますよ(笑)。

(タンミノワさん)
 というより、何を語っていいのかわからない。しょうがないので「その時アンパンマンがお空をピューっと飛んできて・・」などとごまかし続けているのですが、…

ヤマ(管理人)
 パロディとかパクリって、便利ですよね〜。あと、演出でごまかすってのもありますね。うちの子らは、『オオカミと七匹の子山羊』の僕の演出版を好んでくれてたような覚えがあります(懐)。

(タンミノワさん)
 きっと話し方がよかったんでしょうね。私は、こんなにフィクションにふれているのに、なぜ何も充実した物語が出てこないんや?とアウトプットに悩む日々です(笑)。(それでも満足している娘がなんとなくかわいそう)

ヤマ(管理人)
 そんなもんです(笑)。娘さんが満足してくれてるなら、それで必要充分条件を満たしてるじゃないですか。それ以上の何が必要なんでしょう?(笑)

(タンミノワさん)
 自分が不満なんですよ(笑)。もっとワクワクしたいわけですが。いいインプット→アウトプット ってわけでもないですねえ。

ヤマ(管理人)
 なんだ、自分の欲か(笑)。
 娘、ダシに「かわいそう」なんて言っちゃズッコイじゃないですか(笑)。
by ヤマ(編集採録)



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