TOPページへ  更新情報へ  作曲者一覧へ


箏歌 蕪村五句  


詩: 与謝蕪村 (Yosa Buson,1716-1784) 日本

曲: 湯浅譲二 (Yuasa Joji,1929-) 日本 日本語


鴛鴦に


鴛鴦に 美をつくしてや 冬木立


菜の花や


菜の花や 月は東に 日は西に


狩衣の


狩衣の 袖の裏はう 螢かな


狐火の


狐火の 燃えつくばかり 枯尾花


白梅に


白梅に 明るく夜ばかりと なりにけり



2005年に邦楽アンサンブルのために書かれましたが、もともと二十絃と歌を想定していたので2008年にこの演奏の第一人者 吉村七重さんによってこの形で演奏されることとなりました。それまでは芭蕉の句を取り上げることの多かった湯浅のこれが最初に蕪村の句を用いた音楽作品なのだそうです。句は冬・春・夏・秋の順に並べられ、最後に蕪村の辞世の句で締められます。

( 2016.10.16 藤井宏行 )