Winterlied D 401 |
冬の歌 |
Keine Blumen blühn; Nur das Wintergrün Blickt durch Silberhüllen; Nur das Fenster füllen Blumen roth und weiß, Aufgeblüht aus Eis. Ach! kein Vogelsang Tönt mit frohem Klang; Nur die Winterweise Jener kleinen Meise, Die am Fenster schwirrt, Und um Futter girrt. Kalter Januar, Hier werd' ich fürwahr, Unter Minnespielen, Deinen Frost nicht fühlen! Walte immerdar, Kalter Januar! |
花は一輪も咲かず、 ただ冬の緑が 銀色の覆いを通して見えるだけ。 ただただ窓のガラスを 赤や白の氷の花が 満たすばかり。 ああ、鳥たちの 喜びに満ちた歌声も聴こえない、 ただ窓辺や えさをついばむシジュウカラの 冬の歌が 聴こえるだけだ。 寒い一月、 ここでは僕は 愛の営みの中で 君の冷たさは感じない! 常に 寒い一月を打ち負かす! |
シューベルトの歌曲はあまりに数が多いため、あまり取り上げられない曲も多くあります。
この作品は取り立てて優れたものとは言えないでしょうが、シューベルトらしい素直さにあふれた作品です。
( 2018.06.24 結城康世 )