TOPページへ  更新情報へ  作曲者一覧へ


Presso un fiume tranquillo    
  Madrigali,libro sei
とある静かな川のそば  
     マドリガーレ集第6巻

詩: マリーノ (Giambattista Marino,1569-1625) イタリア
      

曲: モンテヴェルディ (Claudio Monteverdi,1567-1643) イタリア   歌詞言語: イタリア語


Presso un fiume tranquillo
Disse a Filena Eurillo :
“Quante son queste arene,
Tante son le mie pene !
E quante son quelle onde,
Tante ho per te nel cor piaghe profonde !”

Rispose,d'amor piena,
Ad Eurillo Filena :
“Quante la terro ha foglie
Tante son le mie doglie !
E quante il cielo ha stelle,
Tante ho per te nel cor vive fiammelle !”

Dunque con lieto core
Soggionse indi il pastore :
“Quanti ha l'aria augelletti
Siano i nostri diletti,
E quant'hai tu bellezze,
Tante in noi versi Amor care dolcezze !”

“Si,si”, con voglie accese
L'un e l'altro riprese,
“Facciam,concordi amanti,
Pari le gioie ai pianti,
A le guerre le paci :
Se fur mille i martiri sian mille i baci!”

とある静かな川のそば
語ったのだ フィリエナにエウリロは:
「ここの砂粒の数くらい
 たくさんあるんだ ぼくの苦しみは!
 それからここの波の数ほどに
 たくさんあるんだ 君のためにぼくの心が受けた深い傷は!

愛に満たされて答えた
エウリロにフィリエナは:
「この大地にある葉の数ほどに
 たくさんあるわ 私の苦しみだって!
 あの空にある星の数ほどに
 たくさんあるわ あなたのためにこの心の中に燃えた炎は!

こうして幸せな心で
こう付け加えたのだ この羊飼いは
「あの空にいる鳥たちの数くらい
 満たすんだ ぼくたちの喜びを
 それから君の美しさほどに
 アモールの甘美さがぼくたちのものになるといいなあ!」

「そうね そうだわ」燃え立つ熱情と共に
一人がもう一人に答えた
「持ちましょう 同じだけの愛を
 喜びを涙の数ほどに
 争いの代わりに平和を
 千の苦しみの代わりに千のキスを!」

( 2018.02.11 藤井宏行 )


TOPページへ  更新情報へ  作曲者一覧へ